黒駒 寺社参拝記

畿内を中心とした寺社参拝記です。主に西国三十三所や聖徳太子霊場を巡礼中です。

東大寺法華堂(三月堂)拝観記

2009-01-18 18:45:48 | 奈良の寺社
古都奈良にも現存する奈良時代の建築物というのは薬師寺東塔や唐招提寺講堂など
6ヶ所しかありませんが、そのうちのひとつが東大寺法華堂です。


法華堂は入り口のある前方が礼堂、後方が正堂と内部で分かれていて
後方の正堂建築が天平年間(奈良時代)創建で前方礼堂は鎌倉初期の建築になります。
側面から見れば礼堂(右側)と正堂(左側)がわかります。


不空羂索(ふくうけんさく)観音を本尊とする仏像群は正堂に安置されています。
堂内へは脱靴して入堂。堂内はカーペットが敷いてあって壁際には座るスペースが
あり仏像拝観にはたいへん有り難いお堂です。

入口でいきなり高さ3m超の持国天のガンとばしに遭いますw
ばっちり睨まれてます。「いやいや、怪しいものではありませんので・・・」と
少し目をそらしながら入堂すると、圧倒されます・・・仏像群の迫力に。
数も多いけど(秘仏あわせて16尊)ドでかくて近いんですよね。

本尊の不空羂索観音は決してスリムとはいえない豊満な体で大変厳しい表情をされています。
三つ目です。すごい存在感ですね。本尊をとりまく諸尊もたとえ1体だけでも
迫力あります。油断していたら睨まれています。金剛力士の阿形を見てたら
吽形にギロッて睨まれました。

そんな仏尊の中、見て右側に不動明王三尊像(室町期)がちょこんと安置されていて
本来なら不動明王が最も恐ろしい存在なのに小さいので可愛く見えます。
こんがら・せいたかの二童子がさらに可愛い。左側には地蔵さんもおられます。

不動明王と地蔵以外の仏尊はすべて天平時代の作で乾漆像か塑像ですが、外見からは
素人目には区別がつきませんでした。本尊には金箔が残り、他の諸尊にも彩色や金箔が
所々残っているのが目視できます。1300年の歳月を経て、奈良時代の人々が
信仰した仏尊を同じ場所で拝観できるというのは大変ありがたいことです。
時を忘れてずっと拝観していたい法華堂の仏さまたちです。

法華堂のパンフレット


黒駒思いのままの記」←こちらも見てやってください。

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