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膨らむ携帯の在庫と「新スーパーボーナス」の危険な関係

2006年11月14日 01時50分14秒 | ケータイ
 電子情報技術産業協会(JEITA)が13日発表した9月の携帯電話国内出荷実績は、前年同月比18.7%減の318万7000台だった。3カ月連続で前年実績を下回った。JEITAは、第2世代(2G)端末の販売減少が影響したとみている。ただ、業界内には、番号継続制(MNP)を前に端末の買い控えが起こり、在庫が増えたため、キャリア(通信事業者)が発注を抑制したことが要因、との指摘もある。

 このうち第3世代(3G)以上の携帯電話は前年同月比4.3%増の297万6000台、2Gは同80.3%減の21万台だった。JEITA広報グループは「(3Gへの移行が進んだために)2G端末の出荷が前年に比べて大きく減ったことが要因」としている。

 ただ、3Gも前年に比べて大きく伸びてはおらず、2Gの減少分をカバーできていない。ある業界関係者は「9月出荷分の多くは10月に市場に投入されるので、普通に考えれば、10月24日のMNPに向けた新製品の出荷量がもっと増えてよいはず。上期に在庫が積み上がり、キャリアが発注量を抑えた様子がうかがえる」と指摘する。

 別の業界関係者によると、NTTドコモ<9437.T>の上期端末販売シェアは、同社の市場シェア56%を大きく下回った。同関係者は「だいぶ在庫が滞留したようだ。販売台数の多いドコモが発注を抑えたことで、市場全体が鈍化した」としている。

 ドコモ自身は10月27日に行った中間決算発表会見で、上半期の端末販売は金額ベースで計画よりも330億円下回ったことを明らかにしている。MNPを控え、端末の買い控えが起きたことが影響した。

 同時にJEITAが発表したPHS(簡易型携帯電話)の9月の国内出荷台数は、前年同月比25.1%減の14万6000台だった。20カ月ぶりに前年実績を下回った。JEITA広報グループは「トレンドは携帯電話と同じだが、母数が小さいので減少幅が大きくなる」としている。

(ロイター) - 11月13日15時7分更新


Yahooニュース - ロイター - 9月携帯電話国内出荷、3カ月連続のマイナス=JEITA

 この記事によると、上期から携帯の在庫が増え続けているらしい。このため、最近は在庫処分のための値下がりが続いているようだ。

 DoCoMoとauに関しては、このような場合に従来通りに店頭価格の値下げによって在庫処分するという方法がとれるが、ソフトバンクの場合はすでに持ち帰り価格0円をうたっているために店頭価格の値下げという手段はとれない。

 ソフトバンクは今のところはAQUOSケータイや薄型の機種に人気が集まっているからいいが、その人気が落ち着いて在庫が膨らんだ場合、店頭価格の値下げによって在庫処分するという方法がとれない。

 まして、ソフトバンクはこの秋冬モデルで端末のカラーラインナップで他社を圧倒した。選べる色が豊富なのはユーザーからすれば喜ばしいことだが、それを裏返すと不人気カラーの在庫が膨れ上がる危険性を秘めてもいるわけだ。DoCoMoやauは過去の実績から、その危険性を承知しているから、安易にカラーラインナップを増やそうとはしないという事情がある。

 はたして、ソフトバンクは端末の在庫が膨らんだ場合にどのような方法で在庫処分するつもりなのだろうか?月々のソフトバンクの特別割引金を増やしたりするのだろうか?半年後や一年後に現在の端末が陳腐化した場合に、特別割引金などの見直しをするのだろうか?その辺がまったく見えないだけにとても不安だ。

 一括払いの場合の金額を値下げするという方法も考えられるが、それをしたらそれに連動して特別割引金も増やす必要が出るだろうし、一括払いの金額が下がればわざわざユーザーが分割払いを利用しなくなってしまう。

 ユーザーからすれば既に2年ローン支払いをしている途中で、特別割引金が変ったりしたら、不満が噴出しそうだ。ソフトバンクは今から半年後、一年後にどのように対応するのかを十分に検討しておかないと、すぐにこのローンの仕組みが十分に機能しなくなってしまうのではないだろうか?

 「新スーパーボーナス」による2年ローン支払いは日本の携帯電話市場においてはまったくの新しい試みだけに、在庫が膨らんだ場合にどうするのかなどを十分に検討しておかないと、すぐに行き詰まってしまい、このシステム自体が破綻してしまう危険性も秘めている気がしてならない。

 どうも、ソフトバンクが十分にあらゆる可能性を検討した上でスタートしたとはとても思えない「新スーパーボーナス」。その破綻は2年もしないで訪れるのかもしれない。

 こうしてみると、ソフトバンクは「新スーパーボーナス」でとても危険な賭けをしているようにしか思えなくなってきた。


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