次世代DVD規格をめぐり、これまで鋭く対立してきたソニーと東芝の両陣営が歩み寄ったのは、互換性のない二つの規格が並存すれば、結局は消費者離れを招きかねないという危機感があったからだ。デジタル家電市場で次世代DVDは、次の主役製品と期待されており、メーカー各社の思惑を超えて規格統一に乗り出すことで、新たな市場の育成を目指す考えだ。(大柳聡庸)
薄型テレビなどデジタル家電の価格下落で収益が圧迫されている家電各社は、次世代DVDに業績回復の期待をかけている。だが、異なる二つの規格が店頭に並べば「規格を気にしながら商品を選ばなければいけないのなら、現行DVDのままで十分」といった声が消費者から上がり、買い控えを招きかねない。
実際、現行DVDでさえも、ようやくビデオカセットからの置き換えが進み始めたばかりだ。「現行DVD販売のピークは、平成二十年から二十一年」(業界関係者)と予測される中で、二つの規格が並存すればユーザーの利便性が大きく損なわれ、次世代DVDの普及が遅れる可能性が高かった。
また、他の記録メディアも次世代DVDの脅威になっている。半導体メモリーやHDD(ハードディスク駆動装置)に情報を蓄える米アップルコンピュータ製の携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」のように、DVDのような中間記録媒体を使用しない機器が台頭している。
このため、両陣営では規格対立が普及の大きな妨げとなるばかりか、不毛な価格競争に陥りかねないとの危機感も抱いていた。仮に規格争いに勝っても、激烈な価格競争で収益を上げられず、勝利のうまみは限定されるという懸念があったようだ。
ソニーではソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が次世代ゲーム機の仕様公開を来月に控えている。一方の東芝も、年内にも次世代DVDを発売する計画だ。すでに国内では、ソニーや松下電器産業、シャープがブルーレイ・ディスク対応のDVDレコーダーを売り出しているが、販売台数はまだ限られている。このため、「製品が広く出回る前に、規格を統一するには時間的にギリギリのタイミング」(大手家電メーカー)だったことも、両陣営の歩み寄りを後押しした。
一方、規格統一交渉の進展には、米ハリウッドの大手映画各社の意向も強く反映された。米国のDVD販売額は、すでに映画興行収入を上回るなど大きな収益源に成長している。
さらに、映画ソフトのDVD化が来年にはほぼ終わることから、「次世代DVDで付加価値を生み出したい」という思惑がある。一方の規格だけで映画を販売すれば、売り上げは限られ、両方の規格で販売すれば、コストがかさむというジレンマがあり、規格統一を求める動きにつながっていた。
規格統一に向けて動き出した両陣営だが、今後の交渉の焦点は、ディスク構造の統一だ。現行DVDの規格争いでは、東芝陣営がハリウッドの支持を集めて優位に立ち、ソニー陣営が歩み寄る形で統一した経緯がある。今回は、すでに両陣営が多額の開発費を投入している中で互いに技術優位性を主張し合っており、今後もギリギリまで交渉が続くことになりそうだ。
次世代DVD規格統一へ 消費者離れに危機感 米映画会社の意向も反映
誰もが次世代DVDに対して「なぜ二つの規格が」と素朴な疑問を持っていたはずだ。それが統一されれば、それに越したことはない。ユーザーのほとんどが大歓迎のはずだ。
薄型テレビなどデジタル家電の価格下落で収益が圧迫されている家電各社は、次世代DVDに業績回復の期待をかけている。だが、異なる二つの規格が店頭に並べば「規格を気にしながら商品を選ばなければいけないのなら、現行DVDのままで十分」といった声が消費者から上がり、買い控えを招きかねない。
実際、現行DVDでさえも、ようやくビデオカセットからの置き換えが進み始めたばかりだ。「現行DVD販売のピークは、平成二十年から二十一年」(業界関係者)と予測される中で、二つの規格が並存すればユーザーの利便性が大きく損なわれ、次世代DVDの普及が遅れる可能性が高かった。
また、他の記録メディアも次世代DVDの脅威になっている。半導体メモリーやHDD(ハードディスク駆動装置)に情報を蓄える米アップルコンピュータ製の携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」のように、DVDのような中間記録媒体を使用しない機器が台頭している。
このため、両陣営では規格対立が普及の大きな妨げとなるばかりか、不毛な価格競争に陥りかねないとの危機感も抱いていた。仮に規格争いに勝っても、激烈な価格競争で収益を上げられず、勝利のうまみは限定されるという懸念があったようだ。
ソニーではソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が次世代ゲーム機の仕様公開を来月に控えている。一方の東芝も、年内にも次世代DVDを発売する計画だ。すでに国内では、ソニーや松下電器産業、シャープがブルーレイ・ディスク対応のDVDレコーダーを売り出しているが、販売台数はまだ限られている。このため、「製品が広く出回る前に、規格を統一するには時間的にギリギリのタイミング」(大手家電メーカー)だったことも、両陣営の歩み寄りを後押しした。
一方、規格統一交渉の進展には、米ハリウッドの大手映画各社の意向も強く反映された。米国のDVD販売額は、すでに映画興行収入を上回るなど大きな収益源に成長している。
さらに、映画ソフトのDVD化が来年にはほぼ終わることから、「次世代DVDで付加価値を生み出したい」という思惑がある。一方の規格だけで映画を販売すれば、売り上げは限られ、両方の規格で販売すれば、コストがかさむというジレンマがあり、規格統一を求める動きにつながっていた。
規格統一に向けて動き出した両陣営だが、今後の交渉の焦点は、ディスク構造の統一だ。現行DVDの規格争いでは、東芝陣営がハリウッドの支持を集めて優位に立ち、ソニー陣営が歩み寄る形で統一した経緯がある。今回は、すでに両陣営が多額の開発費を投入している中で互いに技術優位性を主張し合っており、今後もギリギリまで交渉が続くことになりそうだ。
次世代DVD規格統一へ 消費者離れに危機感 米映画会社の意向も反映
誰もが次世代DVDに対して「なぜ二つの規格が」と素朴な疑問を持っていたはずだ。それが統一されれば、それに越したことはない。ユーザーのほとんどが大歓迎のはずだ。
今は過渡期なので、既に開発済みの商品は発売さぜるをえないのかもしれないですね。
PC用の場合は家電製品とは違い、自分の機器で完結しても問題は少ないと思います。
ただし、家庭用DVDレコーダーの規格となると、互換性が問題となってくるので、そのためにも規格統一しようとなったのでしょうね。
次世代DVDについて NECが HD DVDをPCに搭載させて発売する等
規格統一には反対の動きがあるみたいで
消費者は まだまだ安心できないですね~♪
結局 他の記録メディアに市場を奪われるかも???
今後も注目です。。。