今日はソニーのDAT(デジタルオーディオテープ)デッキDTC-59ESJの修理に着手。だいぶ前にヤフオクで「テープローディング不良のため再生不可。」ってーのを落札したものです。最近ラジカセやらウォークマンやらのお手軽機器ばかり弄っていたので、いわゆる「コンポ」は久しぶり。でも、90年代のメカものって、メカ部分の故障だけなら70年代のラジカセなんかより修理は楽なんだよね。
内部です。メカ、メイン基板、電源の3ブロックで構成されています。部品点数も少なく、配線もコネクタなのでメンテは楽です。しかし、部品点数が少ないってことは、それだけ集積回路が多いってことなので、そこんとこがイカレてたらアウトです。
メカの表裏でございます。かなーりプラスチッキーで安っぽいです。めっちゃペナペナ。昔はメカものっつーと「剛性」がキーワードだったのに・・・サイドウッド等の見てくれなんかにコストかけずに、メカにコストかけて欲しかったとオーディオ黄金時代を過ごしたおっさんは思うわけです。ソニーのDAT修理はDTC-55ES、DTC-57ESに続き3台目なんですが、見えない部分がどんどんコストダウンされてます。嘆かわしい限り。
テープのローディング不良は、想定していたとおり、テープローディングアームのギヤ留め具が経年劣化によって割れていたのが原因でした。定番の故障、ソニータイマー健在なり。とりあえず、負荷のあまりかからない部分の留め具と交換の上、エポキシ系の接着剤で補強しました。
タイミングベルトもヘタっていたので、DTC-57ES修理時に余分に仕入れていた新品に付け替えました。
メカのメンテが完了したので、基板を外しハンダ割れがないか確認。基板裏にSBM(スーパービットマッピング)とDAコンバーターのICがへばりついていました。
ちなみにこちらは基板表面に鎮座ましますADコンバーター。
ハンダ割れもなかったので、元通りに組み上げ、これまたオクで入手した録音済DATテープ(録音内容不明。こういうのってオタノシミの一つですね)で再生チェック・・・が、テープが走行しません。巻き取り側のリールが動かないんです。なーんでか?(by堺すすむ)
再度分解してチェックしたところ、こいつが犯人でした。
黒いギアのグリス固着。見落としてました。アルコールで清掃後、新しいグリスを塗り塗り。
再度組み立て、再生チェック。今度はちゃんとテープが走行するようになりました。やれやれと思ったのも束の間、音が全く出ておりません。なーんでか?(再度堺すすむ)
で、とりあえずこいつを試してみました。
クリーニングテープ(通称クリテ)です。これもオクで仕入れたモノ。新品が100円也。
30秒ほどクリテを走らせた後(通常は10秒ね)、再度、録音済DATテープをかけたところ、いきなり・・・
「ボンバヘー!!」 Σ(゜Д゜)
・・・m.c.A・T(本名:富樫明生)の「Bomb A Head!」が飛び出しました。ウヒャー!(今聴くとなかなかいい曲ですね。当時は半笑いで聴いておりましたが・・・富樫さん、ごめんなさい)
ヘッドが汚れていたせいで音が出なかったようです。見た目はそんなに汚れていなかったのですが。アナログデッキならどんなにヘッドが汚れていても一応音は出ますが、デジタルだとそうもいかないのですね。
しかし、なんかところどころ音が途切れます。うーん、これはあの秘密の小箱に問題がありそうです。定番の故障ですな。でも、今日はこれで手仕舞い。体力の限界です。
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