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THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

TOMMY BOLIN(CD 's)

2017-11-28 22:47:28 | free form space

悲劇のギタリスト、トミーボーリン。
私が彼をはじめて知ったのは、ほとんどのみなさんと同じでディープパープルに加入した時です。
なんたってあのカリスマ、リッチーブラックモアの後釜ですからいやでも大注目ですね。
コンサート時での彼に浴びせられるヤジは、半端ではなかったらしいです。
でもトミーのキャリアは中々なものなのです。
デビューのきっかけは、ゼファー。
その後もいくつかのバンドを渡り歩き、ジョーウオルシュ脱退に際して、ジョー自身の推薦でめでたく伝説のバンド、ジェームズギャングに加入。二枚のアルバムを残します。
トミーの利点は広範囲にわたる音楽的才能につきますね。
更なるチャンスが巡ってこます。
ジャズドラマー、ビリーコブハムの傑作インストアルバム「スペクトラム」に参加。全く無名の若いギタリストがビリーはじめ名手ヤンハマーらと対等に火花散るプレイバトルを展開。
ジェフベックにも多大なる影響を与えます。
そしてこのアルバムのトップを飾るパワフルでテクニックの応酬を堪能できる「4分円4」をイアンペイスト とジョンロードも聞いてたちまちゾッコン。即ディープパープルに迎え入れられます。
しかもトミーのソロ活動もオーケー!という好待遇で。
賛否両論渦巻く第4期ディープパープル唯一のスタジオアルバム「カムテイストザバンド」を発表。トミーの貢献度絶大な内容。トミーなしではこれだけのバリエーション豊富な作品はありえなかったでしょう。
私のフェバリットアルバムでありますが、保守的なパープルファンからは総スカンをくらいます。
「リッチーのいないパープルはパープルではない」「パープルがファンクやレゲエをやったら駄目」とか散々…。
リッチーも「何をやりたいのかわからない」とコメント。
さあ、お手並み拝見とばかりに意気込んで来日公演を観に行ったファン達は唖然とします。
その模様を収めた「ラストコンサートインジャパン」を聞いた私も腰砕けしました。
あまりにも悲惨なライブ音源。
実はトミー、重度の麻薬中毒だったらしいです。
アジアツアーの際に現地で入手した粗悪なコカインの影響で、腕が麻痺した状態のまま来日していたのですね。だからほとんど指が動かなくスライドやエフェクターでお茶を濁し、ジョンのキーボードにもリフの代理プレイを頼る始末(イアンペイス曰く「トミーはスタジオでは素晴らしいけどライブはイマイチ」と語っていました)。
そしてパープルはあっけなく解散してしまいます。
これによりトミーは「パープルをめちゃくちゃにかき回して解散に追いやった下手クソなギタリスト!」という烙印を押されてしまいます。
まあ、それはともかくもトミーのジャンルを軽く超越した才能は特筆モノ。
パープル加入時に発表したファーストソロ「ティーザー」でそれを堂々と実証しています。
ハードロックを基本にジャズ、フュージョンからボサノバ、パワーバラード、レゲエまでとギュー詰め。
ギタリストとしてはもちろんシンガー、コンポーザーとしても大活躍。ルックスもカッコイイしねー^ ^。
またここでの参加アーティストも凄い顔触れ。
盟友グレンヒューズを筆頭にジェフポーカロ、デビッドフォスター、フィルコリンズ、ヤンハマー、デビッドサンボーン、ナラダマイケルウォルデンらと超豪華。この後超売れっ子になるミュージシャンらがズラリ!
ちなみにアルバムタイトルソングはモトリークルーもカバーしています。
お世辞抜きに素晴らしいアルバムです。パープルファミリーのアルバム中、最高峰に君臨する一枚!
さて、パープルから開放されたトミーは自身のバンドを結成してセカンドアルバム「プライベートアイズ」を発表。
女性サックス奏者の名前がマリリンモンローの本名でノーマジーンとクレジットされていますが芸名かな?
ここではカーマインアピスもゲスト参加。
何故かスペシャルサンクスにオカルト映画の走りとして大ヒットした「エクソシスト」の主演女優リンダブレアの名前があります。確かトミーの親友グレンヒューズのガールフレンドでしたね。
休む間も無くジェフベックのツアーに参加したトミーボーリンバンド。勢いにのって前途洋々かと思いきや、ツアー先のマイアミのホテルの一室であっけなくトミーは亡くなってしまいます。享年25歳という若さで…
死因は麻薬の過剰摂取。
あまりにももったいない死。
セカンドアルバムジャケットに漢字で記載されていた「富墓林」が縁起が悪い…とやたらに物議を醸していましたね。
死後に発表されたボックスセットには豪華フォトとともに貴重な未発表作品も収録されてます。
トミーが今も健在ならば、どれだけイカした音源を残してくれただろうか?悲しいなあ。

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