THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,183 白石LIVE HOUSE PIGSTY(ズリーとストリッパーズ編)

2021-11-30 21:55:36 | Live Set List

さあ、いよいよもってトリ前の時間帯となりました。

もうコイツらしかいない、というくらいここにふさわしいバンドの登場です。

札幌が誇るロックンロールの兄貴分、テツ率いる「ズリーとストリッパーズ」が遂に満を持して神秘のヴェールを脱ぐ日がやってきた。

 

9,19:50~20:20

ご存じあのお祭り野郎が、またまたぶちかましてくれたよ!

いつもならば革ジャンにリーゼント姿でブイブイいわせて、3コードを武器に忍ばせ、強引なまでのイケイケ状態で暴れまくるところ。

彼が在籍しているバンドの数を上げていっただけで、眩暈をおこすほどのワーカホリック状態。

まあ、それだけ人気者の引っ張りだこで、人望が厚いということの証。

そんなマルチプレイヤーのテツが、またまた新しいプロジェクトを画策中だと噂に聞いたのがちょうど1年ほど前。

期待感に胸が高鳴るさ。

 

早速、今年の1月にスギちゃん企画のライブイベント「ウィズ・ユー」にてSTAとの対バンが決定したものの、このコロナ禍により幻となってしまった・・・。

あの時は心底ガッカリだった。

それならばとマサが「リブレーション」を今夏に立ち上げて再度対バンが決定したものの、またもやコロナで延期の憂き目にあっちゃった。

で、3度目の正直とばかりに、めでたく今回それが実現した次第。

いやはやなんとも、ここまでの道のりは長かったね。

でも待ち焦がれただけのことはあったよ。

彼らもやるからには、中途半端なことをするはずがない。

 

はい!バンド名を見ただけで思わずニンマリ。

日本音楽界が誇るスーパースター沢田研二ことジュリーのトリビュート。

何という無謀なチャレンジ!?と思うなかれ。

蓋をあけてみたらテツの歌声がジュリーにクリソツなんだもん。

もうこれだけでも大発見。

意外だよね。

それならばと怒涛のステージに引き込まれ、身を任せてしまいました。

これは大事件だ。

というか、ずっと鬱積していた憂さなんか、いっぺんに消し飛んでしまったよ。

やっぱり格の差を見せつけられた。

最初から最後まで「ザッツ・エンターティント」一色に塗りつぶされていた。

おみそれしました。

私が悪うござんした・・・・・(((´∀`*))なあんて。

生粋のパフォーマーだね、テツは。

何といっても、演じている当人達がめちゃくちゃにはじけまくって楽しんでいる姿を見ていると、おのずと無意識のうちに頬がほころんできちゃう。

これこそ皆が忘れかけていたライブの神髄。

初心忘れるべからず、さ。

ノリノリに笑って歌って踊って手拍子の連続。

一瞬たりともだれることなく、夢のようなショータイムはあっという間に過ぎ去ってしまいました。

それはMCも含めてね。

大所帯なんだけど、全員のチームワークも和気あいあいにまとまりが良かった。

全員がそれぞれに超ド派手なギンギラ・サテン地などの衣装を着こんで登場。

もうこれだけでも賑やかさが垣間見えてくる。

あれ!?よくよく見てみたら、知ってる顔ばかりじゃんかあ。

あの煌びやかなる魅力は、到底私のへたくそな文章では半分も伝わらないと思うよ。

生体験に勝るものなし。

全身で体感してほしいくらい。

でも頑張って書いていきたいと思いますので、皆さん、しばらくのおつきあいよろしくお願いいたします。

うっかりと前置きが長くなってしまった。

それではいきましょうか!!

レッツ・ゴー!!

 

まずはメンバーの編成をば・・・・・

ギターはミノリン(ホットタイムでSTAが企画したライブで国籍を超越したアヴェンジャーズとして出演。

他のライブ会場でも観客としてよく合っていましたね。

彼は女性顔負けなほどの見事なスタイルと美貌の持ち主。タイトで目にも鮮やかな水色のドレスをファッショナブルに着こなして自己主張していました。使用ギターは愛器ブラウンサンバーストのフェンダー・ストラトキャスター。メイプル指板。この日のベリージャム・ライブではヒーロスタンレーと悩まし気なチークを踊っていました。唯一のマスク姿)。

ベースがブッチ(眩しすぎるくらいの茶色いシャツを着用。使用楽器はフェンダージャズベース。ナチュラルボディにローズ指板)。

ドラマーはノリちゃん(青のサテン地シャツ着用)。

キーボード&コーラスはトモミちゃん(ローランド07を使用)。

サックスとコーラスがカツラ使用のツッツ(サングラスに黄色のサテンシャツ姿)。

コーラスガールはチエミ嬢。

そして伊達男のズリーがリードボーカル&パーカッションだあ(髭とサングラスとリーゼントがトレードマーク。

明るい赤のサテンシャツでバッチリと決めていた!初ライブの時にはテツもウィッグを被っていたのさ)

どうだ、参ったか!!

そうなんです、ノリちゃん、トモミチャンとチエミちゃんは先に出演していたベリー・ジャムのメンバーであります。

守備範囲も手広く活躍中。

テツことズリーは常に両手に花状態。

イエイエガールズは白いサングラスを頭にのせて、ペイズリー柄のサイケデリックなミニドレスを着込んで盛り上げてくれました。

 

ライブは持ち時間30分をフルに活用しての2部構成で進行。

前半戦は往年のGSサウンド攻勢。

もちろん伝説のタイガース特集。

で、後半はジュリーのソロになってからの歌謡曲路線で網羅。

何たって1曲1曲が極端に短いので、間髪入れず次々と流れていく。

一瞬でも気を抜いていたら置いてきぼりを食らうよん。慌てたって知らないよん。

要注意!!

 

オープニングにふさわしき飛びっきりの「シーサイド・バウンド」

1967年5月5日に発売されたザ・タイガース2枚目のシングル。

アルバム「ザ・タイガース世界はボクらを待っている」に収録。

最高チャートは2位を記録。

40万枚を売り上げ人気を決定づけた。

遠慮なしにはじけまくったよ。

皆でズリーの掛け声に合わせて「ゴーバウンド!」

コーラスも合いの手も分厚くってゴージャス。

ミノリーのギターカッティングと歌メロのリードギターも効果覿面。

会場中が一体化。

60年代に淡い青春時代を送った若者たちならば、知らない人はいないであろう元気いっぱいの合言葉。

甘くホロ苦いあの頃が鮮明に蘇る。

もう序盤から情け容赦なきスパークの連続。

な、な、なんとテツはミニティンバレスも担当して、アクセントをつけるために強烈なるスティックワークを披露。

軽快にステップを踏みながらも観客の💛はすでに鷲掴み。

さすが勉強になるステージングだなあ。

 

「2曲目はお客様参加型です・・・

君だけに愛を、を歌いますので失神してください(((´∀`*))

オーケーかな?

わかりましたか!?」

ザ・タイガースの代表曲で4枚目のシングル。

1968年1月5日発売。

オリコンチャートでは最高2位を記録。

公称では100万枚超のセールスといわれている。

こちらもアルバム「ザ・タイガース 世界はボクらを待っている」に収録。

テツは最前列に歩み寄って囁きかけるように歌い出す(写真を参照のこと)。

ギターのアルペジオやバッキングが淡々と刻み込まれる。

思い切り抑え気味の雰囲気から、満を持していきなり演奏が炸裂。

ズリーは左右中央にと振り分けて何度も指差しポーズ。

「君だけに~!」が爆発するのはお約束。

もうたまりませんなあ。失禁寸前。

御本家は「黄金の人差し指」の異名をとりほんとうに失神者が続出したそうだ。

当時まだ小学生だった私は「失神」というものの意味が全然分からなかったものだ(((´∀`*))

ズリーと入れ替わりにミノリーが中央にせり出してソロを華麗につま弾く。

手拍子に迎えられて腰振るダンシングギャルズの振付に目が釘付け。

あちこちから「ズリー!キャーッ!!」の歓声が沸き起こる。

 

「シーシーシー」

ザ・タイガース6枚目のシングル。

1968年7月5日に発売。

アルバム「ザ・タイガース・アゲイン」に収録。

オリコンチャートでは見事に1位を記録。

50,8万枚を売り上げた。

実質的な演奏時間は短いけど濃密で濃厚だ。

血湧き肉躍るとはまさにこのこと。

ジッとなんかしていられないよ。

リズムにのって自然と体が疼いてきちゃう。

グルーヴィで単純明快。

このわかりやすさがバカ受けしたんだろうね。

売れたもの勝ちさ。

よくよく聞いてみれば、ザ・ビートルズなどの影響がそこかしこに漂っている。

嬉々としてライブしているメンバー達を見ていると羨ましくなるほど。

でもリハーサルでは綿密な打ち合わせを繰り返しているんだろうなあ。

台本なんかも用意したりなんかしてね。

中盤でブレイクしてズリーが「シーシーシー・・・」と小さな声で演出するパートもオリジナルに忠実だ。

全くもって芸が細かい(他のバンドがやっていたパクリだと謙遜)。

次に一体全体、どんなアイデアが飛び出してくるんだろう?と想像が膨らんできちゃうよ。

ビックリ箱のようで愉快痛快。

 

今では名バイプレイヤーの称号をほしいままに大活躍の岸部一徳さんは、このザ・タイガースのベーシストとしてデビューしたんだ。

愛称は「サリー」

リトル・リチャードのスタンダード「のっぽのサリー」からの命名なのは火を見るよりも明らか。

長身だもんな。

その後はピッグを経て井上尭之バンドに加入。

そしてキッパリとミュージシャンを廃業して俳優に専念。現在に至ります・・・・。でも、たまにはあの名演を繰り広げてほしいものだ。

 

「ミノリー、飲みすぎなんじゃない?」

「飲んでるのは酒ではなくてヨーグルトだよ(((´∀`*))」

「ザ・タイガースを3曲続けてお送りしました。

彼らは再結成もしたんだよ。

メンバー紹介も絡めて、その時の曲をやります。

・・・・・色付きの女でいてくれよ」

通算17枚目のシングル。

1982年2月5日に「ザ・タイガース同窓会」オリジナル盤として発売。

オリコン週間チャートでは最高4位を記録。

この曲はカップ麺のコマーシャルソングとしてタイアップしていたね。

お湯を注いでから1分で食べられる、が謳い文句だったけどすぐに製造中止になっちゃった。

やっぱり人間の食事待ち時間は、3分がほどよい目安なんだそうです。

せっかちな私はよくこれを食べてお世話になったものだ。

おっとっと、話を戻そう。

この曲はもうすでにGSの華やかだった若々しさが失せてしまって、しっかりと落ち払った80年代している。

それでもやっぱり心にシミジミと残る名曲であることに間違いはない。

MCでも述べていたとおりに、ズリーが懇切丁寧コミカルにメンバー達を紹介。

ツッツーにはサックス吹きを強制的に要求。

「いいよ!また吹いてね~!!」といじりまくる。

「ベースのブッチは大復活」

「チエミちゃんをコーラスに使うという贅沢さ。そしてトモミちゃんを加えて2人はお色気担当」

「スーパーヴォーカルのズリーです!」

そのズリーは歌い以外にも、ここではタンバリンも担当。これけっこうなアクセントなんだよ。

 

「はい!タイガースの特集はこれにて終わり!

ここからは沢田研二のコーナーに突入!!

踊るわよ。ねえ、暑いってわかってるのに白いジャケットを着込む、って・・・・・本当は寒いんだよ。

曲のためのお色直しだもん。

今年の冬は雪が多く降るって言われているね。

では唐突に瓶を出しました!

これは何を意味しているのでしょうか!?

・・・・・カサブランカ・ダンディ!!」

ジュリーが最もノリにのノッテいた時期の大ヒット曲。

沢田研二26枚目のシングル。

1979年2月1日発売。

オリコンチャートでは5位が最高ランク。

ザ・ベストエンでは見事1位を獲得!

タイトルと歌詞は映画「カサブランカ」と主役「ハンフリー・ボガート」のこと。

ジュリーは曲中、洋酒を口に含んで霧を吹く姿が話題になったけど残念ながらズリーにそれはなし。

このご時世だから仕方がないか・・・・。

その代わりといってはなんだけど、瓶を咥えて仰け反ってみたり、おどけて曲芸をみせてくれた。

サービス精神に満ち溢れているね。

一時たりともボオッとしていないんだから、そのタフネスぶりは筋金入り。

おお!ツッツーはアゴゴベルを渋く打ち鳴らしていた。

隠し味としては凄すぎる。

 

キーボードのそばに掛けていたハットを受け取って被るズリー。

「YEAH!

ズリーとストリッパーズといえば?・・・・・いくぜえ!!

バンド名の由来ともなった・・・・・・ストリッパー」

1981年9月21日に発売された沢田研二34枚目のシングル。

同名のアルバム(同年6月発売)に収録。

オリコン週間チャートでは最高6位を記録。

当時流行していたネオ・ロカビリー調のアレンジ。

ここでは中央に3人が絡みのポーズで、なにやら怪しげなる営みを展開し始めた。

歌詞のストーリーに合わせた子芝居を披露。

「俺のすべてを見せてやる~♪」の部分でズリーはジャケットをはだけ露出して見せる。

「お前のすべてを見たい~♪」ではコーラスガールからビンタをくらうというジェスチャー!(笑)

しょっちゅうこういうことを考えながらも、虎視眈々とほくそ笑んでいるらしいよ(テツ談)

 

「それでは説明します。

お客様参加型なので練習しますよ。

手の平を前に伸ばして、こう・・・大丈夫だね。

もうこのくらいにしておきましょうか!

皆で気軽にスイスイと泳ぎましょう!

次の曲でラスト・・・・」

「え~~っ!!??」

「そんなわけないか(((´∀`*))・・・・・・TOKIO !」

沢田研二29枚目のシングル。

1980年1月1日発売。

同名のアルバムに収録。

オリコン週間チャートでは最高8位を記録。

約34万枚の売り上げを記録。

ジュリーの曲の中で最も人気の高い曲の1つ。

ズリーは予算の関係上、ジュリーのような電飾紅白パラシュート衣装が実現できなかった・・・・。当たり前かあ(((´∀`*))

しっかし、先にも述べているが、ズリーの声が益々ジュリーに聞こえてきた。

器用に口パクなんじゃないの!?って疑いたくなるほどだ。

でも正真正銘、やっぱりズリーが歌っているんだよね~!

先述どおりに中盤で曲調がゆらゆらとゆらめくサウンドに豹変。

会場内は宇宙空間に様変わり。

これはシンセサイザーのみで醸し出されている効果音。

沖野君も照明で本領を発揮。

薄暗がりにミラーボールがクルクルと回転して幻想的なムードを醸し出す。

ステージ上のメンバー達はス~イ、ス~イと宇宙遊泳の真似。

あららら・・・・?!ドラムもギターもサックスも泳いでいる・・・。

それだけにとどまらず、おいおい、客席に降りてきて客の隙間をゆっくりと漂う。

皆、一緒にね。

観客もミュージシャンもフワリ、フワリ~と気持ちよさそう。

頃合いを見計らってメンバー達はシュワ―~~~・・・とステージに戻って「1・2・3~!」のカウントから演奏再スタート!

こんなの見たことない。

なんとも表現できないインパクト。

よくぞまあ、思いついたものだ。

感心しきり、脱帽モノ。

敬服しちゃうぞよ。

 

当然アンコールの声が鳴りやみません。

「はい、やったー!強要しました~!!何をやるのかわからない・・・・・・それでは、いきますよ!!!

・・・・勝手にしやがれ!!」

これって、セックスピストルズのアルバム邦題そのものだと思っていたら、実は映画(1959年公開)のほうからなんだよね。

百恵ちゃんの「プレイバックPART2」、ドリフの志村けんコントからサザンのデビュー曲と関連性あり。

ジュリー19枚目のシングル。

1977年5月21日発売。

オリコン週間チャートでは堂々5週にわたっての1位!

89.3万枚の売り上げを記録。

最後を締めくくるのにふさわしい、ロックテイストよりのポップソング。

もうぐちゃぐちゃのヘトヘトなんじゃあないかい?

汗だくで持てる力を使い果たしてしまったっていうアンバイさ。

ズリーの「ア~ア~ア~ア~ッ♪」と悩ましげに訴えてくる箇所では、皆で手を横に揺らして応戦。

よくわかっていらっしゃる。

示し合わせたわけでもないのに、耳に体に染み込んでいるんだね。

なんとなく昭和にタイムスリップしたような感覚だ。

温故知新。

改めて偉大なる作品群に敬意を表して聞いてみるのも一興かも。

 

お疲れさまでした!

いいものを見せてもらったよ。

 

****泣いても笑ってももう残すところ1バンドのみ。

それはスケールアップした、このブログの主役SAPPOROTRANSIT SAUTHORITY!!

準備万端整いましたよ。****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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bench(chicago)

2021-11-30 21:40:28 | CHICAGO

ベンチ英語: bench)は、伝統的には背もたれの無い腰掛け(腰を下ろすための台)の一種を指す。しかし現代では、横に長い椅子の形状をした腰掛けをも指す。

masa's art chicago logo respect gallery

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VOL,183 白石LIVE HOUSE PIGSTY(マ・シェリ編)

2021-11-29 06:42:54 | Live Set List

****このライブレポートって意外にも根強いファンがいるのですよ。

チェックも厳しく、叱咤激励を日々受けております。どうぞお手柔らかに・・・・****

 

会場内に流れるBGMは「テリー・リチャーズ」が歌う「黒い炎」

マサの狙いは的中でジャストフィット!

皆、鼻歌混じりに口ずさんでいるよ。

 

ステージ上に目を向けてみると、備え付けられている機材類は一流ブランドの最上機種ばかりだ。

ベースアンプはアンペッグ。

ギターアンプはローランドの何にでも対応可能なる頼れるロングセラーJC-120と、マーシャルJCMハーフスタック(SPはTOPのもの)

ドラムセットはパール製。シェルはグリーン。

換気とサウンドチェックも含めて、バンドの入れ替えには10分も用意されています。

余裕をもっての進行。

それでも、多少は押しになるかも・・・・。

まあ何はともあれ時間のことなんかでピリピリせず、リラックスしながらもプレイに100%専念できるということはけっこうなことだ。

 

8,19:10~19:40

「マ・シェリ」

J-POP

地元・札幌からの出演。

初々しくも若さはじける男女混合の5人編成だ。

普段は札幌を拠点に活動中。

他のバンドメンバーたちはステージ以外、各自バラバラにくつろいでいるものだけど、マ・シェリは楽屋でも横並びに着席していて、ずっと語り合っていたのが印象深かったよ。

リーダーを中心に笑いが絶えず、心底仲の良さが伝わってくる賑やかさ。

チームワームが鉄壁な証拠さ。

毎回、打ち上げを楽しみにしているんだとさ。

羨ましいなあ・・・・。

 

バンド名からもお判りでしょう。椎名林檎と東京事変をレパートリーとしています。

椎名嬢のソロ曲「マ・シェリ」は時間の都合上演奏されませんでしたが・・・・。

ちなみに「マ・シェリ」とは「私のかわいい人」という意味なんだそうです。

 

私が椎名嬢を知ったのはほとんどの人たちがそうだと思うけどファーストヒット「ここでキスして」の大ヒットから。

宇多田ヒカルと双璧をなすカリスマ性で、すでにかっこよく君臨していた。

もう立派なレジェンドだよね。

それはともかくも、椎名嬢の楽曲は超がつくほどに中々一筋縄ではいきませんよ。

最近は流行に便乗して結構カヴァーするバンドが多いけど、ちょっぴりと残念な形に終始しているんだよね。

でもこのバンドはただでさえ後半という重圧があるのに、それらをいともあっさり吹き飛ばすほどに克服してくれました。

頼もしき存在。

まだ、結成してから2,3年でメンバーが固まってきたのもつい最近の話。

それでも、マサが今現在最も押しの人気急上昇バンドなんだからさあ。

今後の活動状況が楽しみでもあり、要注目株だよん。

今回、マ・シェリを生で体験できたアナタ!

それって、すこぶるラッキーなことなんだよ~!!

そのうち語り草になること、請け合いだ。

 

メンバーの内訳は・・・・・

テクニカルでグルーヴィーなパワフル・ドラムスは剛腕のツカサ君(唯一、帽子と髭姿で決めていた)

ヴォーカルにリエちゃん(彼女は今回がマ・シェリのステージデビュー。本当は夏にお披露目ライブが決定していたんだけどコロナ禍で延期になり、この度、遂にめでたく神秘のベールを脱いだわけだ。

3代目シンガーとしてのプレッシャーは計り知れないものがあったと思うけど、ものの見事に成し遂げてくれました。

あっぱれだ。

想像していた以上の圧倒的な歌いっぷりにメンバー、観客共に圧倒されていましたよ。これお世辞抜きに本当の話さ。

もう今後はドンドンと場数をこなして成長あるのみ。前途洋々だね)。

キーボードはリーダーのアキちゃん(KORG KROSSを使用。いつもは笑顔を絶やさずに元気いっぱいジョークを飛ばし続けているんだけど、一旦ライブのスイッチが入ると真剣な表情で頼もしき鍵盤のスペシャル・プレイヤーに豹変するというスーパーウーマンなのだ)。

ギターはリュウヤくん(ブラウンサンバーストのテレキャスターを使用。ローズ指板)

そしてベースがウミ君(渋い黒のフェンダー・ジャズベース使用。ローズ指板)という布陣だあ!

 

このバンドとは札幌や小樽のイベントで何度も対バンをしています。

だから手の内はある程度把握しているつもりだったけれども、更なるスケールアップを図ってきて驚愕。

 

さてさて、正直な話、本番直前まで相当に大変の連続だったのだ。

スケジュールの都合上、全員が揃ったのは、な、な、なんと当日!!

よって到着後、即行でステージリハを行い、その足で自分たちの出番まで3時間は、オーナー沖野くんのご厚意により、格安でピグスティースタジオを利用しての最終リハにたっぷりと没頭していたのだ。

ドラマーのツカサくんはその数時間前にスタジオ入りして個人練習までこなしていたのだ。

完璧主義だけに、一切の妥協を許さないほど涙、涙の徹底ぶり。

「事前にピグスティでリハができて気持ちよかった!」とのこと。

サンキュー、沖野くん!!

STAも以前小樽ライブ本番当日、急遽ギター不在の事態に陥った経験があるだけにその気持ちがよくわかる。

心中お察し申し上げます。

ところが当の本人たちは至ってクールかつ楽しそうにこなしているではないかあ!!??

それもそのはずで、ここのメンバーたちは他でも色々と活動中。

ツカサくんはセッションマンとして、あちこちから引っ張りだこの人気者。

歌姫リエちゃんはお馴染みミーちゃんバンドのメンバー。

マルチプレイヤーなんだよ(ギター・キーボード、コーラス、パーカッションなどなど)。

巧みにこなしてしまう。

麗しのリーダー・アキちゃんも現在5バンドに在籍。

今夏からはSTAのメンバーとして、底知れぬ才能を発揮しているアクティブレディ。

オフステージでは癒し系の天然だけど、いざともなれば場を一手にキリリと引き締めるのだ。

まあ、いずれにしても、これらの厳しい果てしなき山谷を一致団結で乗り越えてこそ、栄光への道が切り開かれるのだ!

一生懸命に頑張ってね!

まだまだ発展途上段階とのことで反省材料山積みだそうだ。

慎重にミーティングを重ねていって、問題点をコツコツとクリアしていく所存とのこと。

追記・・・・今回のセットリストは9月に出演を予定していた北海道が誇る大イベント「シティジャズ」のために用意していたもの。

残念ながら例のコロナ禍のため中止になってしまったけど、ここで晴れて陽の目をみることになったという曰く付きの貴重なモノ。

だからからなのか、普段のマシェリワールドに比べてみて、グッと一味も二味もテイストが違うのだ。

 

さてさて、主催者でもあるマサちゃんが現れて、まずはこの日の注意事項やイベント趣旨などを後方マイクからコミカルにジョークも交えつつアナウンス後、盛大なるバンド名コールでいよいよスタート宣言!

(新生マ・シェリのお披露目を記念し、個人的な思い入れも込めてのライブレポートをお送りしたいと思います!)

 

ハイ、アキちゃんの秘密兵器は、もう仲間内ではお馴染みのお約束「拍手SE」だ。

~ワアーッ!パチパチパチ・・・・・・~

オープニングはツカサくんによるスティックカウントから、東京事変5枚目のシングルで「キラーチューン」

2007年8月22日発売。アルバム「娯楽(バラエティ)深夜枠」に収録。

オリコン週間5位を記録。

タイトル通り、必殺のサウンドエナジーが炸裂する。

歯切れのよい愉快痛快なるアップテンポナンバー。

でも単純明快なポップロックへ、安易に収まらないところがしたたかなる東京事変。

危険この上なき仕掛けが、あちこちに張り巡らされている。

次々に軽々と鬼門をクリアしてゆくマ・シェリ。

これってある意味ではプログレッシブ。

リエちゃんが速やかにハンドマイクスタイルに構えて、華麗に舞いながらもその実力をいかんなく発揮。

ヒラヒラドレスをひるがえす姿だけの一瞬で、オーディエンスのハートを鷲掴みにした瞬間だ。

物おじしない佇まいは、好感度高し!

堂々たる怪し気な眼差しを投げかける振る舞いも圧倒的だ。

これを見ていても、キュートなリエ嬢は相当に椎名林檎フリークのようだ。

リスペクト精神が、そこかしこに滲み出ています。

それにすこぶる刺激をうけたのか、バッキングも不敵な面構えでドンドンと進行。

お互いの駆け引きが、切れ味鋭くってスリリングすぎる。

リュウヤくんはカポタスト装着したギターを、緻密なエフェクター操作でゴージャスに彩りを添える。

トリッキーなるベース・ソロも鮮やか(ウミくんもマサやピーター・セテラと同じでサウスポーなんだけどベースは右利き。親近感を覚えたよ)。

研究熱心なところが如実に表れている。

日頃から鍛錬を積んできたモノが花を開いた瞬間だ。

努力は決して裏切らない。

血と汗と涙の美しき結晶。

リズムセクションのコンビネーションもバッチリ。

肝ともいえるセンス良きリズミカルな疾風のごときドラミングに引き続き、軽快なる鍵盤さばきのアキちゃんが常に引き締め役を一手に担う。

オフステージでのニコヤカなる雰囲気も、ここでは完全に封印。

チャーミングな頼もしきキーボーディストに徹しています。

妖艶なる幕開けで、掴みはバッチリとオーケー!

 

「ありがとうございます!!

改めまして、こんばんは!・・・あ!?・・・・初めまして。皆さま(笑)マ・シェリと申します。

え~とですねえ、世の中こんな状況ではありますが、今日は最後まで、どうぞゆっくりとお付き合いのほどお願いいたします!

私たちは東京事変や椎名林檎のカバーをやっているのですが、ぜひとも優雅なサウンドに酔いしれていってくださいませ!!・・・・・続いての曲は・・・ドーパミント。」

(林檎嬢の作品ってノーマルな曲調やタイトルが皆無だよね。そこがまた癖になるほどの魅力でもあるんだけど。ウォータリングキスミント・ガムのCMだったから聞き覚えのある方もいるのでは。別名BMP103)

場面一転して、再び個性派シンガーソングライター椎名林檎の面目躍如。

東京事変のアルバム「大発見」に収録。

記念すべきダークでジャジーなバラードソング。

2010年7月28日発売。38位を記録。

ここでも名手・亀田誠治氏による冴えわたる才能に感服。

相変わらずいい仕事をしています。

イントロではアキちゃんによる軽快な指パッチンが先導。

そこから業師ツカサくんの巧みなハイハットワークと、リュウヤくんの捻りの効いたコードカッティングが追随。

なんなんだ!?、この一種独特なミステリアス空間は!??

これってもうすでにロックでもJ-POPでもなく立派なジャズじゃんか!?

哀愁の旋律が思わず涙腺を緩ませてくれるのだ。

リエちゃんも、より慈しみを込めたエモーショナルにセクシーなヴォイスを振り絞っての応戦。

一筋縄ではいかない、彼女の許容範囲の広さにはなまら衝撃を受けた。

引き出しの多さは計り知れない。

これはアキちゃんが愛して愛してやまない大好きなナンバーなんだよね。

よくもまあこんな複雑極まりない構成のナンバーにトライしたものだ。

カバーするマ・シェリのメンバーたちも陶酔の表情・・・・・と、ところがそうは問屋が卸さなかった!

狙いは的中してニンマリ。

瞬間、不意を突いたかのようにもの凄いノイジーな音壁が押し寄せてくる様は圧巻だ。

鬼気迫るくらいに轟き渡る迫力とはまさにこのこと。

鳥肌が立つ思い。

じっくりと身を委ねて曲に浸りきってみるのも一興。

早くもマ・シェリの虜になって、お口あんぐり状態に陥っている輩もチラホラと見受けられます。

バック陣の凝りに凝りまくった、メリハリあるリズム・アクセントが出色の完成度を誇っている。

よほどの自信がなければとてもじゃあないが、この曲には取り組めないでしょうよ。

いやはやなんとも刺激的な体験をさせてもらいました。

浮遊するようなトリップ感の度合いが半端ない。

強烈な曲調となって絶賛の渦。

数々の音符がそこいら中に漂って見えるようだ。

 

「ありがとうございます。

実は今日、このメンバーでは初ステージなんです。

私だけが新メンバー。

ヴォーカルをやらせていただいております・・・・だからとっても新鮮なマ・シェリです。

3曲目もちょっとジャズっぽい要素が多い・・・・・恐るべき大人達!!」

このタイトルはジャン・コクトーの「恐るべき子供たち」からの命名。

だからなのか、詩がこちらサイドのハートに遠慮なくグサグサと突き刺さってくる様は圧巻。

英語詩なのに、一語一語が心なしか爽快で強烈だ。

バックボーンの情景が、いやが上にも淫靡に浮かび上がってくるのだ。

いろいろな意味にもとらえられるストーリーが秀逸。

往年のハリウッド映画の白黒シーンが脳裏をよぎってくる。

恐るべし才色兼備の椎名林檎嬢。

再度、天才職人ベーシスト亀田誠治氏の手腕が随所で光り輝いている。

2011年発売のこちらも東京事変のアルバム「大発見」に収録。

ただしシングルにはなっていないのだ。

そのジェットコースターのごとき変化に富んだ複雑なる楽曲を、クールな表情を浮かべつつ巧みにこなすマ・シェリ。

開巻からリュウヤちゃんによるギターストロークが刻まれる中を、キーボードの音色が80年代AORを想い起こさせる。

洗練されたアレンジが遺憾なく発揮されているところが印象的。

テクニシャンのウミくんは、細部にわたってそれらを忠実にプレイ。

小技を散りばめて雪崩れ込むツカサ君とともに、貫禄のボトムキープにて更なるアンサンブルを阿吽の呼吸で演出。

リエちゃんはカメレオンシンガーなんだなあ。

ここでも新たなパッションを注入してくれたよ。

ああ・・・・余計な心配をしてしまったようだね。

不安要素なんて払拭されてしまった。

年寄りの取り越し苦労だった。

 

「このライブ、本当ならば5月に開催予定だったのです。

本日やっと実現できたわけですね。おめでとうございます!

次のライブ告知をさせてください。

来年の1月にまたSTA企画で北24条スターライトにてご一緒させていただきますので、もしよろしければ遊びにきてください。

楽しみですよ!

それでは次の曲にいきます。怪しい大人の行いの歌です(笑)」

4曲目「秘密」

意味深なタイトルのこちらも東京事変から。

2006年リリース2枚目のアルバム「大人(アダルト)」に収録。

いかにも椎名嬢らしい解釈の楽曲だなあとしみじみ実感した。

ベン・フォールズあたりを彷彿とさせる、ハードかつアグレッシブなタッチのピアノロック。

ここいら辺はアキちゃんの真骨頂。

初期の頃からよくステージで披露されていた。

満を持して伝家の宝刀を惜しげもなく大胆にね。

まるで女性版ジェリー・リー・ルイスを見ているようで新境地への開拓か。

嬉々として鍵盤上を指先が滑らかに舞っていましたよ。

時には虎視眈々とふてぶてしく、時には怒涛のごとき豪快に、時には抒情的に軽やかに奏でてくれる・・・・・。

ピアノの一音一音がまるでプリマドンナのようにホップステップジャンプしてはじけまくっちゃう。

エッジの効いたベース・ランニングソロも、聞き応え満点でアドレナリンが噴出しまくり冴えわたる。

ウミくんは曲調によってフラットピック使用やフィンガーピッキングに切り替える。

その振り分け方の妙技はお見事の一語に尽きる。

全体に何場面にもわたる演劇風な展開が施された実験的要素が満載でひじょうに面白い。

並外れた才能の集まりだけにここでも一気に見せる、繊細に聞かせる、誘うように躍らせる、ノリノリに惹きつける!

巧みによくぞここまで再現しているねえ、と感心しきり。

濃厚なるエロスが漂う歌詞でありながらも、潔ささえ伝わってくる難攻不落な世界観。

エキセントリックなまでに偏執狂的でデンジャラス。

無意識のうち癖になりそうな淡々としたリュウヤくんによるワウぺダル。

アクの強い楽曲なんだけどねえ。

ボーカルは飛沫の飛翔を意識しつつも熱唱。

はやく自由自在にステージ狭しとばかりに心置きなくパフォーマンスできる日が来ることを皆で祈ろう。

ハイタッチ、必要以上の観客への煽り、メンバー間の接近、鳴り物使用や声援、密集は厳禁なんだもの・・・・。

それはどこでも同様なんだけど、もうしばらくの辛抱だよ。

ボーカルのリエ嬢は曲ごとにMC などもこなすので色々と忙しい。

この辺への喜怒哀楽、抑揚に対するこだわりも椎名仕込み。

 

「え~と風邪の予防はしっかりとしてくださいね・・・・・・永遠の不在証明」

再び東京事変から。

2020年リリースのアルバム「ニュース」に収録。

更に歌姫・椎名林檎の作風が冴え渡る。

同年2月29日の土曜日に先行配信。

劇場版「名探偵コナン 緋色の弾丸」主題歌。

非常にスリリングな曲調がご機嫌。

特筆すべき点は普段あまり聞きなれない漢字が眩暈を起こすほどにビッシリと羅列されていること。

これらをパーフェクトにこなしきったリエちゃんは脅威だ。

歌詞を右から読むと「赤井秀一」の心境、左から読むと「コナン」の心境なんだそうだ。

この遊び心には言葉を失ってしまう。

まるで日本のビートルズ。

いい曲を生み出すだけでも労苦を擁するのに、そこへ隠し味を加えているんだから別格の領域だ。

この手の類は東京事変にとってはお手のモノらしいよ。

「このような暗躍ものこそ、我々東京事変の十八番です」とのコメントが残されています。

したたかなるバンドだ。

で、マ・シェリも懇切手寧エキゾチック満載なまとまりを披露。

抑え気味にささやくような序盤から、徐々に爆発していく流れもすこぶる絶品。

曲の要所要所では、しっかりと各パートの見せ場をふんだんになまめかしく盛り込んでもいましたよ。

ドラマティックなムード作りの攻防もポイント高くて秀逸だね。

これは只者ではない。

各音の輪郭がよりクッキリと浮き上がっていてタイトな響き。

曲が曲だけに、その辺は力業で一致団結、皆気持ちよさそうに克服して乗り切った。

というか全く違和感なく不覚にも心地よいサウンドに酔いしれてしまった。

マ・シェリの心理描写は恐るべしだ。

創造を生む最高の共同体に発展してきた。

しっかし、椎名林檎が作り出すめくるめくメロディって唯一無二の存在。

それはタイトルや歌詞、衣装、ステージングにも言えることなんだけど。

そこに亀田氏がタッグを組んでいるんだから最強だ。

マ・シェリの面々も各パートごと真面目に責任をもって取り組んでいるから、緻密に構築された独創的ないぶし銀の空間が如実に生み出される次第。

一度引き込まれたらもう病みつきになって2度と抜け出せない。

この火花散るほどの儚き魅力に痺れちゃったらさあ。

ところで椎名林檎の前世って誰なんだろう?・・・・などという永遠のちょっとミステリアスな疑問がふと脳裏をよぎった。

 

「では次でラストです。よろしくお願いします・・・・」「ええ!!??~~~」

「(笑)私たちのことをこれからも応援よろしくです。この後にも素敵なバンドが続々と出演しますので楽しんでいってください・・・・・東京事変で・・・・・女の子は誰でも!!」

資生堂の口紅「マキアージュ」CMソング。

またまた2011年発表の東京事変アルバム「大発見」に収録。

同年5月11日発売の曰く付きな7枚目シングル。

オリコン週間チャートでは最高6位を記録。

この曲、いつも時間の都合上割愛されていたね。

こんな強靭に深化した、いい曲が聞けなかったなんてもったいないな。

あ、それはわかってるね(笑)

マ・シェリのステージ締め括りには飛びっきりもってこいのとっておきなヘヴィーさだ。

突き抜けるように疾走する明るさだけにとどまらず、翳りある雰囲気や寒々とした冷たさや熱量ほとばしる強靭で賑やかなるフィナーレソング。

椎名流刹那的なロックンロール宣言を提示。

当然だけど核となる歌詞が、相変わらず奇々怪々でユニークこの上ない心象表現。

手拍子の要求にオーディエンスも即座に応える。

会場中が一体化した瞬間だ。

スイングビートが伝わってのコール&レスポンス。

これぞ革新的ライブならではの醍醐味プレイ。

小悪魔チックなリエちゃんの応援団は客席最前列センターにて元気いっぱい頭上高く隠し玉のフラッグを振り続けている。

これ本家本元の林檎さんが実際に行っている革新的な営みさ。

ベティちゃんのテーマを彷彿とさせるねえ。

だからというわけでもないでしょうに、異様なくらい和気あいあいの光景。

アキちゃんのピアノも一触即発気味なほどに、鬼気迫る熱き迫真の音数で雪崩込み。

アキちゃん節が「ビキビキ!!」にはじけまくって転げまわる。

まだまだ足りないよお、とばかりにもっと陽気でコケティッシュに攻めまくり。

だってお好み最高峰に鎮座するほどのラブソングだそうだよ。

ずっとレパートリーに入れたいと思っていたから、念願叶い嬉々として譜面書きも大事に作業したくらいさ。

ピカピカ電飾付きのタンバリンを、一心不乱に叩き続ける猛者も出現。

熱狂の嵐が吹き荒れる。

ホンのわずかの余力を残すこともなく、一生懸命思う存分に頑張りました。

完全燃焼、真っ白な灰になるほどに。

達成感に満ち溢れていてメンバー全員の表情も輝いている。

お疲れさん!!

寒風吹きすさぶ中での雪もその熱量で溶けちゃいそうだ。

暗く陰鬱なる世の中にとっても、素晴らしい一筋の光明を見たような気がします。

「ありがとうございました!!」

予告・・・・1月にはこの曲にリエちゃんの新兵器が登場。

現在ウミくんがキラキラとゴージャスな仕上げ段階に突入しているとのこと。

だからこそ、マ・シェリ、またすぐにでも観たいよ!!

今度は「透明人間」「ここでキスして」「カーネーション」を熱烈に希望!!

 

****ライブレポートはトリ前の「ズリーとストリッパーズ」へと勢いそのままに続くよ!!

そして満を持してのオオトリは、いよいよもって我らがSTAです!!

おっとマ・シェリからアキ&リエのご両人も、そこへ合流するんだからお忘れなくね。

また飛びっきりに違った魅力を振りまいてくれるのは必至だ!

よろしく!!****

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cheek cane(chicago)

2021-11-29 06:42:06 | CHICAGO

頬杖ほおづえ、つらづえ、頰杖、面杖)は、ヒトが机や床などに肘を立ててその手で顔を支える、あるいは顎や頬に手を宛てがう仕草のこと。 腕が杖のようになることからこう呼ばれる。

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VOL,183 白石LIVE HOUSE PIGSTY(BERRYJAM編)

2021-11-28 19:50:22 | Live Set List

****いよいよ佳境に差し掛かってきましたよ。

まだまだ先は長いし外は寒いけれど、そんなものド迫力のバンドサウンドでぶっ飛ばしてしまえ!!

そこんところ、よろしくね!!****

 

7,18:30~19:00

7バンド目は、会場に観客として訪れていた伊達男スギちゃんが率いる「杉ちゃんバンド」のバックで、以前は燻し銀の演奏を繰り広げてくれていた「berry jam」がメインを張ります。

このバンドに会えるのを、心待ちにしているファンが一杯いるのだよ。

そういうわけで満を持して、久しぶりに「BERRY JAM」が「リブレーション企画」のステージに現れました。

 

 結成10周年を迎えた「BERRY JAM」(ジャンルは往年の洋楽スタンダードを中心で)。

一度でもライブを見た方ならばお分かりでしょうが、曲ごとに全然タイプの違う落ち着き払ったムードを堪能させてくれるのだから驚愕ですよ。

主に札幌を中心に活動しているのだけど、何故か以前は小樽屋外イベントでばかり観ていました。

場所はマリンフェスタや浅草橋(一昨年は曜日違いでタイバンできなかったけどね・・・・北運河サウンドエナジーでは観客として訪れてもいました。本当にメンバーの皆さんは研究熱心で、ライブの雰囲気が大好きなのですね。)

その都度、鉄壁なる熱演を繰り広げてくれたのです。

それが縁でマサからの熱きラブコールに応えるべく、STA企画「リブレーション」ライブにもちょくちょく参加してくれるようになったのです。

(白石ピグスティ&ススキノ・ホットタイムなどで)

 

メンバーからのメッセージです

「お洒落で音楽好きな大人の方にフィットする、曲づくりを目指し活動してきました。

3年前に雪明かりの路オールディズライブを観て、小樽の皆さんの情熱を知りました。

一昨年、遂に念願叶い音楽の街・小樽浅草橋に出演することができました。

そして近年はピグスティ&ホットタイムなどなど他のビッグイベントにも参加ができて嬉しく思います。

たくさんのバンドさん、プレイヤーさんとも親交が持てればと思います。どうかよろしくお願いします!」

 

一昨年夏のステージではロングへアに花飾り、華麗にムームーを着こなしていた女性シンガー・チエミさんでしたが、ここでは艶やかなる雰囲気を漂わせ、フロントセンターにてボーカルを披露しながらライブは進行。

で、今回のいでたちはというと・・・・帽子から服装に至るまでほとんどをラフかつワイルドに決めたメンバー陣と差別化を図るがごとく、黒のロングブーツ、白のミニドレスでスタイリッシュに決めてくれました。

皆なんまらカッコイイ。

中々絵になるよ。

羨望の眼差しが注がれていました(写真を参照)。

こういうところなんかも、一つの楽しみですね。

(ホットタイムの時にはトリプルギターでキーボードのアイ嬢も在籍していましたが、今回は一部新メンバーを迎え入れて原点回帰とばかりに急遽6人編成へ立ち返りました。)

室内だからなのか、サングラス姿のメンバーはいなくなったよ。

カッカと熱い照明の中でも気分爽快!

 

まずは編成を記載させてください。

フューチャリング・メインヴォーカルはチエミ嬢。

ドラムは毎度お馴染み涼しい顔をして何でも叩きこむ、頼りになる超絶技巧派テクニシャンの若者ノリくん。

そしてベーシスト&コーラス&ヴォーカルのトモさんは、いつもは堂々たるシェイプのHSアンダーソン黒ベースをフィンガーピッキングでプレイするというスタイル(ローズ指板・モリダイラ楽器)だったんだけど、今回は黒のジャズベースで登場(ローズ指板)。

ツイン・ギターはファーストギタリスト&コーラスのタイキ君(3トーン・サンバーストボディにメイプル指板のST)。彼は若いのにいぶし銀のプレイで相変わらず惹きつけてくれる憎い奴です。

黒に大きな白い音符が縫い付けられているストラップがスティーヴィー・レイ・ヴォーン風で思わずニンマリ。

セカンド・ギター&コーラスはリーダーのナベさん。

バンマスは事前にマサへ直々丁重なるご挨拶をしに来てくれました。

重鎮なのに腰の低い方です。

皆も見習わなきゃあね。

一昨年の前半まではアコースティックギターをも担当するという二刀流でしたが今回はエレキに専念。

ブロンドボディカラーのフェンダーUSAヴィンテージ・ストラトキャスター、ローズ指板を使用。

ストラップはフェンダー布製の黒を着用。ゴールドパーツ仕様。

そしてキーボード(ローランド)のトモミ嬢という布陣で網羅。

ほとんどのメンバーがボーカル&コーラスをこなせるというのは、最大の強みですなあ(ヴォーカルにはリバーブを深めにかけて頂きました)。

 

せっかくですから、これまでのberry jamセットリストからもライブレポートを絡めてみたいと思います!

このバンドのレパートリーは膨大な量なので、ライブごと、自由自在に大幅な入れ替えを施しています。

しかもジャンルや年代が多方面にわたっているので、ありとあらゆる音楽通らに受けがいいのだ。

その神髄をまざまざと見せつけられちゃいました。

隅から隅までとっても勉強になるなあ。

(ちなみにこの日トリ前に控えている「ズリーとストリッパーズ」にも、この中から3人が参戦していますよ!!・・・・・チエミ&ともみ嬢&ノリちゃん)

 

オープニング・ナンバーでは、意外性を狙ったのか、な、な、なんとインストルメンタルの「ベックス・ボレロ」が不意を突いて飛び出してきた。

もう私はこれが大好きだから単純明快に狂喜乱舞だ。

第1期ジェフ・ベック・グループの隠れた名曲。

これをカバーするバンドは初めて見たよ。

私以上に、会場のお客さんでこの曲にエキサイトしている人っているのかなあ???

というか知っている人っている?

予想もしていなかったから一瞬、何が起こっているのか、我を忘れてしまって錯乱状態に陥ってしまったよ。

恥ずかしながらも自分の耳を疑ったくらいだ。

もう、責任をとってくれい。

これの仕掛人は多分、巨匠ナベさんだね。

チエミさんという素晴らしいシンガーを擁しているのにこんな暴挙に出た。

恐るべし余裕と貫禄だ・・・・。

実は今年7月の小樽・浅草橋屋外ライブのオールディズ・ナイトでも演奏していたのですが、その際にも私が猛烈に喜んでいたから再演してくれたのかなあ?・・・・と勝手に思い込んでいる次第。

ちょっと説明させてください。ボレロというだけにあの水戸黄門やチャイルド・イン・タイムの「ダン・ダダダダン」のリズム・リフレインで淡々と進行する。

モーリス・ラベルが基本ソース。

1968年8月に発表された伝説の傑作アルバム「トウルース(ビルボード200で最高位15位を記録)」に収録。

その中を目いっぱいにサスティーンをかけたギターが縦横無尽に駆け巡るという仕組み。

どうだ、参ったか!・・・・と密かにエキサイトしていたのであった・・・・(((´∀`*))。

 

そのままメドレーで2曲目、チエミ嬢はともみ嬢が奏でる荘厳なピアノの音色に導かれて、スポットライトを浴びながらセンターへ歩み出て堂々の君臨。

まだ夕方だけれども大都会の夜の世界の気品が充満している、ちょっとテンポ遅めでジャジーな「オーバー・ジョイド」(ステイ―ヴィー・ワンダーが1986年に発表。アルバム・インスクエアサークルに収録。アダルト・コンテンポラリー・チャートで8週連続1位を記録!)

つい最近もコマーシャルソングに起用され、毎日テレビから心地よく流れてきてますね。

どれほど時が経っても色褪せることのない神々しささえをも湛えた名曲だ。

ハッキリいってこれはロックではありません。

オープニングとはまた違う意味で衝撃。

相変わらず曲調がコロコロと変化してレベルがなんまら高い。

この辺の奥深いバックボーンがberry jamを数段別格扱いされる所以。

それまでのバンド達が繰り広げてくれた、多種多様で賑やかなお祭り騒ぎ大会の後だけに、グッとシックに迫ってくるものがあります。

歌声も独特なる語り口調で低く囁き掛ける、意外にもテクニックが必要な難しい作品。

妖艶なる美を醸し出していて多方面に一石を投じていましたね。

神秘的な臨場感がたっぷりで効果覿面。

更にミステリアスでムード満点な香り漂う演出をも狙っています。

ワイヤーブラシ奏法も新鮮だ。

と、思っていたらドンドン過熱していきソロバトルへと発展。

間髪入れずに目まぐるしくバトンを繋いでいく。

ベースソロは決して派手ではないんだけれども、流麗なるアート風ラインを鮮やかに描ききっています。

確かな実力に裏打ちされた巧みの技だ。

追随する形で引き継ぐギター・ソロの応酬も聞きもの。

締めくくりはボーカルに橋渡し。余韻を残しつつも・・・・・会場は虜になっていましたよ。

落ち着き払ったステージングに徹してはいますが、内に秘めたるパッションは常に燃え上がっているようです。

 

チエミさんによるMC。

「久しぶりのピグスティ・・・・ベリージャムです。

次の曲はベースのトモさんが歌います(必ず1曲はトモさんのボーカルパートコーナーが用意されています。

トモさんの声質、キーやキャラクターから吟味された選曲の妙も爽快。

最近は歌っていないけれど、イーグルスなんかも、そりゃあ絶品なんですよ!)

僕は愛するあなたに電話をかけたい・・・・そして愛してる、アイラブユーと言いたい・・・なんていう歌詞です。もうご存じでしょう・・・・心の愛」(天才スティーヴィー・ワンダーの作品)

多くの国で1位を獲得したモンスター級のビッグヒットソング。

1984年リリースのアルバム「ウーマン・イン・レッド」に収録。

うんちくを・・・・・これは元々、1979年にブレッド&バターへ提供した曲だというのだから驚き!!

ベテランならではの味わい深いひと時。

もう余裕綽綽に構えているんだからなあ。

ツボへと、モロにはまった感ありのオーディエンス達は脳天ヒューズ・スパークしまくり。

熱冷ましとばかりにこの曲をここへもってくるなんて、粋な配慮ですなあ。

シンプルだけど、タイトでストレートなバッキングが圧巻だよ。

皆でニコニコと大合唱だ。

もちろんベリー・ジャムはこだわりにこだわりぬいた趣向を施して、へヴィーな演出で場を盛り上げていました。

ステージの進行具合を、詳細に計算しつくした組み合わせは素晴らしい。

敬服しちゃう。

脱帽モノだ。

しかもベリージャムのメンバー達の許容量の幅はハンパではないね。

なんでもこなせちゃうんだから。

ロック、オールディズからディスコ、ソウル、果てはラテン、J-POP、ボレロに至るまで網羅しています。

ありとあらゆる経験にもとずいた自信を基盤にしているだけに、守備範囲の広さが窺い知れます。

 

「スーパースティション(三度スティーヴィー・ワンダー。邦題は迷信。1972年11月リリース。全米ビルボードホット100シングルチャートでは第1位を記録。アルバム・トーキングブックに収録。当初はあのスーパーカリスマギタリスト、ジェフ・ベックのために書いた曲。ちなみにこの曲をこの日、STAはかぶっちゃうことを避けるために外させていただきました)!!」

クラヴィネットからアップテンポにはじけ飛ぶ旋律に煽られて、いやがうえにも無意識に体が高揚する。

やや重めのドラムによるリズム・ワークに乗り、チエミ嬢がオーディエンスの視線を一身に集めています。

しっかし上手いよなあ・・・・。

異質なモータウンのトーンに感化されて、アドレナリンが全身から噴出。

アンサンブルが一体化して、より巨大なる音像を構築する。

つくづく「グルーヴィーだなあ」と呟いちゃう・・・・。

さすがだ!

毎回タイプの異なるテーマを掲げて観客に提示してもくれます。

だから飽きずにだれる事もなく、陶酔の極限まで導いてもらえるわけですね。

ナベさんは鉄壁なメンバーばかりを揃えて心底誇らしげだ。

 

「どうもありがとうございます。どんどんと暗い感じで進行していますが(((´∀`*))・・・・・・・・・それではせっかくなので、超スタンダードをお送りしたいと思います・・・・皆、独りぼっちじゃあないよ。明るい日差しが見えてきました、というまさに今現在の世の中にピッタリなアクティブソングです・・・・・ウィアー・オール・アローン(ボズ・スキャッグス。」1976年にリリース)」

ここでもトモミ嬢による情感の籠った鍵盤の響きからはじまった。

懇切丁寧なる指さばきが伝わってくる。

非の打ち所なき甘美なまでのパーフェクトなるAOR界永遠の金字塔。

この場面にはもってこいだね。

アダルトな気分に浸りきって、チーク・ダンスへと洒落こむカップルも数組出現。

特に大注目を浴びていたのがラブガンのヒーロスタンレーとアベンジャーズのミノリー。

客席フロア中央でミノリーがウットリと、とろけるほどヒーロに抱き寄せられている姿はとってもお似合いだ。

いやが上にもエクスタシーワールドへと誘われてしまいます。

クラブさながらに色彩も鮮やかなスポット・ライトが揺れている・・・・。

心にシミジミと染み入るほどに切ない、泣きのバラード決定版だもんねえ。

チエミ嬢のことだから、多分リタ・クーリッジのバージョンをお手本にしているのかな・・・?(ちなみに邦題は「みんな一人ぼっち」)

噛み締めるように、優しく歌い紡いでいたのが印象深かったなあ。

ハイハットの繊細な刻みから、思いっきりエモーショナルなギターによる美しい旋律を筆頭に、徐々に高みへと登り詰めていく様は感動的ですらあります。

起承転結の絡みはお手本のようなもの。お見事。

誰もが言葉を失うほどに聞き入っている。!!

 

和気あいあいの空気感漂う中でバスドラムの連打に合わせ、一人一人を愛情込め懇切丁寧ユニークなジョークも交えながら、メンバー紹介を絡めつつも猛アピール。

さあてと、次には何をやってくれるのかな・・・ワクワクものですよ。

「じゃあ、次も私が歌います。

タイトルを言わなくても、あっ!とすぐにわかると思います。言わないでね・・・・・・。それでは続きまして・・・あれです・・・・・・

踊るわよ!いくわよ!!YEAH!!!・・・・・あれ!?後ろからちょっと待ってが入った・・・・タイムラグがあるね・・・・・・・オーケー、一気に黄金のR&Bワールドへと突入します。それでは・・・・・メドレーでいくぞ~!!」

威勢のいいカウント「1・2・3・4!!」から飛び出してきたのは

「ノック・オン・ウッド(エディ・フロイド)」

十八番の登場。

サザンソウルの決定打ともいうべく、初期スタックスの代表作。

力の抜け具合が絶妙で、かっこいいねえ。

途端、我慢に我慢を重ねてきた踊り子たちが(!?)堰を切ったかのようにドドッと最前列へなだれ込んできて各自のノリで腰を振りながらダンスに興じているよ。

爆発して感情が弾き飛ばされた瞬間。

拍手と歓声の嵐。

それもこれも栄光のソウルフル・ミュージック美学の仕業。

まったくもって罪な曲。

この曲から多大なる影響を受けたアーティストは膨大。

数多くのミュージシャン達が現在もカバーしているし、理屈抜き、非常にノリノリでライブ栄えするよね。

シカゴだってデビュー前からライブのレパートリーにしている(残念ながら日本公演では今のところ実現していないけど)。

ザ・ブルースブラザースのテイクも、つとに有名。

曲名や作者を知らなくても洋楽ファンならば、イントロリフ一発で「ああ!!聞いたことある!!」と思わず膝を叩くことでしょう!!

STAも去年の3月にはめでたく初お披露目しました。

ギターのダンサンブルなコード・ストロークが轟き渡る・・・・。

タイキくんによるやや控えめなるコーラスも光ってるよ。

安定感に満ち溢れた阿吽の呼吸による軽快なピッキング・ヒット。

大々的にクローズアップされた、歯切れのよいギターソロにも要注目。

何度もしつこいくらいに言うようだけど、タイキ君&ノリちゃんはなんであの若さで、ここまでの熟練プレイができるのだろうか?

これはオフ・ステージの時にも彼らへ言ったんだけど、当人達は至って謙虚に微笑むのみでしたね。

能ある鷹は爪を隠す、ではないけど正真正銘筋金入りの本物だよ。

 

厚みも手数もタップリある、ノリくんの激しくも正確なドラム・ビートがいきなり炸裂した「ホットレッグス(ロッド・スチュアート。全米チャート最高位28位を記録)」だあ!(名プロデューサー故トム・ダウドによる1977年11月4日リリースの8作目スタジオ・アルバム「明日へのキックオフ」1曲目に収録されているファースト・シングル)

本家カーマイン・アピスも真っ青な迫力。

セットリストに対するひねり具合が、常に絶妙ですね。

最近はこの曲が定番になりつつあるようで個人的にも、まことによろしいことであります。

嬉しくもご機嫌なる裏切り行為!

「一体全体、持ち曲はいくつあるの!?・・・」って尋ねちゃったくらいだ。

ものすごい懐の深さを痛感した次第さ。

これ、並みのバンドでは到底無理な離れ技。

しかもどの曲も、高度なテクニックを要求されるものばかりだし。

お馴染みのイントロリフがはじまった途端、気分はすっかりとディスコ・フィーリングにドップリと浸かりきって、

オーディエンス達は、ジッとイスに座ってなんかいられないよお~!とばかりに再び我を忘れ踊り狂っています。

会場内はディスコに早変わり。

盛り上がりをみせていましたよ。

グイグイとうねって迫りくる、強引なまでのタイトなロック・アンサンブル。

チエミ嬢は男顔負けなほどのストロング・ヴォイスを豪快にまくしたてる。

サッポロのボニー・タイラーと呼ばせてね。

当時イギリスからアメリカへ渡りブロンド美女と次々に浮名を流しつつも成功を手中に収めて、スーパースター街道を驀進したロッド極め付けのナンバーだ。

超豪華なバンドメンバー達でも話題が沸騰した、ターニング・ポイント・ドラヴィング・ヒットナンバー。

こうしたノー天気なナンバーには文句なし痺れちゃうなあ。

ドツボにはまってしまいました(これはメンバーにも直接伝えています)。

リアルに蘇ってきましたよ。

ここで特筆すべき点といえば、やはりギターのお二方に尽きるでしょう。

まず原曲なのですが、主役はファンキーなハネハネ・リフのタッチ感覚。

これをタイキくんがギターで違和感なく、忠実に再現しているのですよ。

ストラトキャスターによるトレブリーな音質もフルに発揮。

そしてナベさんはもう一つのアクセントを、ギターでさりげなく奏でているのですよ。

なるほど、ツイン・ギターによるアンサンブルが序盤から如実に反映されているではないか(ロッド・ヴァージョンではトリプル・ギターだけどね)。

そしてフィル・チェンばりに、トモさんによるパーカッシブなベースソロもバッチリとはじかれていた。

普通ならばこれほどに高度な構成の楽曲はスルーしちゃうんだけれども、ベリージャムは余裕の表情で味付けを注入してサラッとこなしてる。

やはり彼らは只者ではなかった・・・・。一昨年までのライブではしっとり系に比重が置かれていたけど、今回はバリエーションが豊富だ。

 

「今の少しは明るい曲だよね。

去年公開された映画ボヘミアン・ラプソディの世界的大ヒットをキッカケにクィーンがまたまた再評価されていますね。去年は早速来日公演も行われたし。

(今年はクイーン正式結成から50年、フレディの没後30年を迎えるとのこと。どうりであちこちでクイーンの特番を放映していたり、コマーシャルソングが流れているわけだ。これはとっても良いこと。)

というわけでして、ベリージャムらしく・・・・・ポップ目の曲をお届けしたいと思います。

やってみましょう!

ヴォーカルはまたトモさんに代わってもらって・・・・よろしくお願いします。」

そのままの勢いで流れにのって、人気曲「愛という名の欲望(ライブバージョン)」だ。

ヒロさんの真骨頂。

ノーマルな乾いた歯切れ良いギターストロークで元気一杯の幕開けだ。

ノスタルジー臭漂うバックに導かれて歌い出したのは、先述のとおりベーシスト・トモさんだあ!

チエミ嬢とはまた違った魅力溢れる男の力強きミディアム・ラブソング。

魂の咆哮に酔いしれるヒトトキというのも乙なもの。

咽び泣く歌メロは、説得力がほとばしり出ていて、改めて目から鱗状態。

ベース&ボーカルでこのタイプの曲にチャレンジするのってけっこう至難の技なのですよ。

ちゃっかりと、ヒントも得られました。

チエミ嬢によるハーモニーも天下一品。

よりドラマティックな展開へ・・・・・。味わい深いなあ・・・・・・。

右手に持った白の三日月型タンバリンを打ち鳴らすお姿も映えていたよ。

クィーンがロカビリーに走ったと当時のロック界が話題騒然となった軽快なるナンバー。

結局はこれで念願のアメリカを制覇したんだから、クィーンは大したバンドだね。

ストレイ・キャッツが受けていただけに、時流を狙っての大当たり。

まあ、いずれにせよ、決して古臭くなったりしない光輝くポップ・アイコン。

今もって別格のアンセムだ。

よりコンパクトに纏め上げられた、終盤戦にはもってこいの一撃ですね。

何から何まで申し分ない・・・・皆、楽しそうだよ。

この光景を後方の席から眺めていたんだけど・・・うかつにもシミジミと感動しちゃったさ・・・・。

何度もしつこく言うけどギターとドラムスの若い2人は、メンバーの中では息子ほどの世代違いなのに、これまた卓越した腕前なんだから恐れ入っちゃったよ。

牽引役も堂々とムーディーに請け負っていたし。

時には先輩達を凌駕するほどの存在感も発揮していて、風格さえ滲んでいるよ。

 

「どうもありがとうございます。懐かしいですね。まだ私が生まれてなかった頃の曲」

「全然、生まれてない?・・・(笑)」

「チエミちゃ~ん!!」

「は~い!!最後までどうぞお付き合いくださいませ・・・。今日はギターのタイキにMCを任せようとしたんだけど却下されちゃいました・・・。」

メインのMCはチエミ嬢。

「ベリージャムは明るい曲は少ないのでまだまだこのままいきます。

飲んで、歌って、踊れる人はよろしくね!

先ほどのバンドには負けないように、まだまだ頑張ります(笑)。

でも次で最後の曲となりました・・・・・」

「えええ!!???~」

ナベさんも横から「次で最後です!!(((´∀`*))」

「えええええ!!!????・・・・」

「またまた~((´∀`*))、それではいきます、ザ・ビートルズで・・・・カム・トウギャザー!(名盤「アビーロード」より。ジョンが創作した部分はチャック・ベリーに訴えられましたね・・・・。後のアルバム「ロックンロール」でそれも解決したけど)」

雰囲気一変して繊細でさらに黒っぽいロックグルーヴも加味してきます。

私の一番好きなビートルズの曲で場面転換からダメオシ。

これ、ベリージャムで聞くのは4度目(最初の頃はやっていなかったさ)。 

しっかりとベリージャム流アレンジも施されている。

ただ単に演奏するだけで終始しないところが、クセモノバンドの最たるところ。

何度聴いても鳥肌が立つほど、目いっぱいに震えがきちゃうのさ。

うねりまくりの革新的な這いずり回るベースラインをよくコピーしたものです。

ベーシストならば誰でも耳に馴染みがあることでしょう。

極めつけだ。青春時代にフラッシュバック。

音楽の神様が創作したのではないかと思えるほどに、一切の無駄も無い完璧で崇高なる曲に感じます。

センスのいいバンドに相応しき選曲。

抑揚のつけ方が絶品この上ない。

今回のイベントは女性シンガーが多いという事に気付いたのは、本番中盤に差し掛かった時。

これは脅威に値する出来事だ。

女性ミュージシャン達の台頭は非常に喜ばしいことだね。

 

当然のごとく、お約束通りにアンコールの要求があちこちから沸き起こりました。

止まらない手拍子、手拍子。

 

「緊張しすぎてMCを忘れていました(笑)。何を喋るんだっけ・・・??」

もうこの辺に辿りついたら、メンバー達もリラックスしてきたのか饒舌になってきました。

「(笑)暗く終わろう・・・・これで締めくくり。いってみましょう!!・・・・

ニューヨークの想い」(ビリージョエル初期の曲。1976年リリースのアルバム・ニューヨーク物語に収録。ビリーが生まれ故郷ニューヨークに戻る際の想いを歌った曲。シングルにはなっていないけど、必ずライブでは歌われており、多くのアーティストにもカバーされている)

ナベさんによるアルペジオのイントロが肝。

だってオリジナルではビリー自身が奏でるピアノのみの旋律がこだまするという設定なんだもん。

大胆不敵でエモーショナルな出だし。

だから歌い出されるまで曲名がわかりずらいという趣向だ。

まるで映画のシーンを鑑賞しているような気持になっちゃった。

ここはじっくりと聞き入ってみるのも一興。

ここまでとことんやられちゃあ不穏なコロナ禍や寒風なんか途端に尻尾巻いて逃げていっちゃうよ。

そこいらじゅうにゴロゴロと偉そうに転がっている、生意気なじゃりン子バンドなんか束になって挑みかかってきたって到底この空間は醸し出せないよ。

35年早い!!!

当然、賞賛&感嘆の声が鳴り止みません。

最後の最後まできっかりと琴線に訴えかけてくるのだ。

もう完全に参りましたよ‥‥満足、お疲れ様でした!!

「またどこかでベリー・ジャムを見かけましたら、今後とも応援のほどをよろしくお願いします。」

 

****どうです!迫力満点で心に残ったでしょう。

過激さが増してきたところへ室内の気温もグンと上がってきたようだよ。でも廊下に出るとキンキンに冷えている・・・・・一体全体に、この極端な温度差は何なんだろうね??!!(((´∀`*))****

 

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platform(chicago)

2021-11-28 02:03:52 | CHICAGO

プラットホームとは、鉄道駅において旅客の列車への乗降、または貨物の積み下ろしを行うために線路に接して設けられた台である。プラットフォーム、乗降場とも称する。 日本語では歩廊。略してホームと呼ばれることが多いが、これは和製英語となる。英語の発音は「プラットフォーム」であり、「フォーム」と略すことはない。 ウィキペディア

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VOL,183 白石LIVE HOUSE PIGSTY(四入囃子編)

2021-11-27 19:42:30 | Live Set List

6、17:50~18:20

会場内に流れているBGMは、マサが持ってきたブラスロックのオムニバスCDからで「カインド・オブ・ア・ドラッグ」(ザ・バッキンガムス)。

今回の出演バンド達は、マニア泣かせなジャンルが目白押しです。

特にこれから登場する「四入囃子」はその際たる垂涎もの。

この日、各バンド達からのロック通も真剣な眼差しで四入囃子に聞き入っていましたよ。

そうです!

以前、澄川モダンタイム、琴似バーン、白石ピグスティ、ホットタイムにおけるマサ企画「リブレーション」にも出演してくれた猛者集団。

つまりは今回で5度目のタイバンなんだねえ・・・・。

しかも何故かその都度、場所が違うというのもユニークで新鮮なのでは?

他のイベントでは何度もご対面していて、意気投合。

紆余曲折を経て最近、再び活動を再開。

マサたっての熱烈ラブコールに快く応え、新メンバー加入後、晴れてのエントリーです。

記録を紐解いて調べてみると、2019年6月23日の日曜日ホットタイム以来だったのだ。

 

ハイ!このバンド名を聞いてピンときた方はそうとうに鋭い!

その人はよほどのプログレッシブ・ロック・ファンでしょう。

ジャパニーズ・プログレッシブの伝説的代表格「四人囃子」をリスペクトするあまりに、同じ志のメンバー達によって結成されたのがこの「四入囃子」。

もうそれを聞いただけでも、身震いしながらひれ伏してしまいますよ。

彼等も心底、好きなんだねえ、わかるよ、その気持ち。

モダン・タイムの時にもマサは身を乗り出しながら食い入っってしまい、1番思い出深き「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」では不覚にも鋼の涙腺が崩壊して、お涙ちょちょぎれてしまいましたが(本家本元を70年代に故・内田ロックンロール裕也さん主催第1回ワールド・ロック・フェス札幌でライブ体験しているデビュー時からのオタクです)今回はいかに・・・・?

セットリストを覗いてみたらば、全4曲!!

まあ、プログレッシブ・ロックは1曲の演奏時間が異常に長いからそれも致し方なし。

それはともかく、マサは個人的に,このバンド四入囃子のファンゆえに、マジな話ずっとこの日この時この瞬間が待ちきれなかったんだよ。

なんたってマサは最近までずっと、車内BGMとして四人囃子2002ライブCD(紙ジャケ)をエンドレスで聞いていたほど。

中盤での出演なんてもったいないくらい。

泣く子も失禁しちゃう(!?)音楽職人気質の男性4人組。

この日の中では比較的小人数なんだけど、そんなこと軽く超越するほどの凄みを存分にじっくりと披露。

サウスポー・ドラマーのミョウテン氏(イアン・ペイスやフィル・コリンズと同じだね。丸々セットを逆に揃えないといけないので効率よく組み立てていかないと倍の時間を浪費してしまう。その辺は百戦錬磨だけに手慣れたものさ)には、新サッポロ・コミュニティFM番組で以前にマサが出演時、たいへんお世話になったこともあります(あ!メイン・パーソナリティのナオコリンもね!)。

ドラム・セットはピグスティ備え付けのものを使用。

 

売れっ子人気者ベーシストのトサッチとマサは旧知の仲だったんだけれども、残念なことに大人の事情にて彼は(!?)脱退・・・・・

でも強力な後任ベーシストが即時加入(コーラスも兼任)。

この報は瞬く間にあちこちへ広まって話題騒然となっていましたよ。

なんせプロの方で有名人。

年季の入り方がハンパではない。

筋金入りのテクニシャン、新屋敷氏です。

滅多に褒めないSTAのうるさ型クル氏が、ライブを観て手放しで絶賛していたくらいですからね。

GAS君は「新屋敷氏からサインをもらいたいくらいです」とのこと。

楽器はブラウンサンバースト・ボディカラーのものを2フィンガー奏法にて使用(ローズ指板)。

 

ヴォーカル&ギター&MCのGAS氏(この愛称の由来は秘密ね)は、キャップ姿。

ホットタイムの時に「YES」の大傑作アルバム「クロス・トウ・ジ・エッジ(危機)」の黒Tシャツを得意げに着こんで(渋すぎ!!)いたけれども、今回は何とカルメンマキ&オズの黒Tシャツ姿(貴重なツアーグッズ)。

もちろんマサにも間近で背中のプリントまでをも見せてくれました。

ホットタイムの時にはお馴染み愛器フェンダーJPストラトキャスター(サンバーストのボデイ・カラー。ローズ指板)を使用していたけど、今回はブルー・ボディカラーのローズ指板を使っていたね。

これってゴールドストーンと今はなきクラップスホールでも見たような記憶があります(メドルムーンにて)。

ちなみに最近わかったのですが、GAS君はマサと同郷なのですよ。

 

そして、新加入キーボード&コーラスの上田くんはSL88STUDIOを導入。

その上にノート型のパソコンや、ありとあらゆるエフェクター類を何本ものケーブルで接続。

もうこれだけでも神々しいくらいに威厳を感じちゃうよ。

しかも今までの四入囃子キーボード・ポジションはステージサイドに陣取っていたけど、上田くんは堂々センターフロントなのだ。

これは初めて見る光景。

もちろんど真ん中を任せられたからには、地味にジッとなんかはしていないよ。

鍵盤を巧みな技で弾き込むたびに身をよじらせたり、のけぞったり、腰を低く落とし込んでくねらせてみたりと常にアクション満載だ。

それがまたすこぶるかっこよく自然に決まっているのさ。

見ていてついつい楽しみながらも、引き込まれてしまったほど。

彼はたぶんそれが普通の衝動なんだろうね。

フレーズと体の動きが当たり前に連動している仕組み。

更に特筆すべき点は、おしゃれなハットと眼鏡がキーボードの魔術師のようで個性的。

今回はそのニューフェイスお披露目の場でもあったわけです。

そんな機会に接する事ができて光栄の至りです。

 

ちなみに慎重すぎるくらいのストイックさを発揮する彼らは一旦、ピグスティへ義理固く挨拶に寄ってからそのままスタジオにリハへ向かったそうです。

完璧主義者らしい一幕。

で、肝心のライブはどうだったかって!?

もちろんパーフェクト!

いやいや違うなあ・・・・ますますの進化を果たしたようだ!!

素晴らしい内容でした。

今までに見た中でも出色の完成度を誇っていたのではないか。

 

さてさて、その時が遂にやってきました。

ロックファンのツボをダイレクトに直撃するかのごとき、マサの思いの丈を込めた熱きバンド紹介とコールに導かれて

GASさんMC「ピグスティ久しぶりのライブです・・・・・ちょっと静かな曲で幕開け・・・・」

カウント1・2・3・・・・!

今回もオープニングから嬉しい裏切り行為・・・・衝撃のデンジャラスなブルースロックをぶちかましてくれましたよ!

異色ともいえる往年のジャパニーズ・プログレ・シーンの空気感がほのかに香り漂う美味しいナンバー「HAMABETH~空と雲」が飛び出した。

(・・・・・デビューアルバムの一触即発に収録)序盤から遠慮なしにこれほど濃厚で緊張感みなぎる内容に浸り続けていては、バチが当たるのではないかなあ・・・!

ちょっとやそっとの付け焼刃で挑もうとしようものならば、対応不可能。

重厚なるしっかりとしたバックボーン無しではね。

大火傷しちゃうくらいの危険性をはらんだ崇高なる音絵巻のごとき。

こう攻めてくるとは、またしても相当にこだわりまくってますねえ!

ここでは、不気味なくらいにぐっと落ち着いた曲調。

あまりにも美しく切ない音色に、ゾクゾクしてきちゃって鳥肌が立ってきちゃうよ。

ほどよく名手デヴィッド・ギルモアっぽいジャズ・テイスト溢れるギター・ソロも絶品。

GAS君の奏でるナチュラルなギタートーンが、息を呑むほどにスペイシーでゾクゾクしてきちゃうよ。

日本人の誰もが好む叙情的なる様式美の極致を駆け巡る。

淡々としたヴォーカルのほろ苦きポップなスイート・メロディも印象的(この曲のみコーラスを導入)。

燻し銀の本領発揮とばかりに、泣かせてもくれます。

なんなんだ、このスリリングなムードは・・・・ほとばしるバランス感覚が憎い演出効果だ。

エフェクターの使いこなしが特性をフルに活用していてナイス。

GAS氏に負けず劣らず、キーボード上田くんも、エレピさばきや知性ほとばしる音作りで迫りつつも異次元空間へと誘ってくれます。

タメの効いたベース&ドラムのリムショットによるバッキングも、やや抑え気味ながらもさりげなく全体を引き締める。

四入囃子というフィルターを通して、目まぐるしきフィールドに踏み入る事のできるシアワセは絶品。

観客の誰もが酔いしれてしまって、思わず言葉を失っています。

4度STA企画にて対バンした四入囃子。

前回も他を圧倒するほどのステージングだったにも関わらず、本人たちは全然納得がいかない様子だったのです。

「是非次回のライブでリベンジを!」とのことだったけれど、これで気分的にはスッキリ爽快でしょう。

皆さんはSTA企画での四入囃子を絶賛してました。

タイバン達も、このバンドには興味津津。

 

この辺りに差し掛かると、4人の放つオーラが増してきた。

ここでもGAS氏はボーカル以外にMCも担当。

「はい、ありがとうございます!もったいないくらいの紹介を受けての登場です。

歌の弱点で・・・・とちりました(笑)。

今日は珍しくスタジオに入ってからの会場入りです。

何せ曲が長いのであと3曲となりました!

ちょっと待ってくださいね。

そんなにゆっくりと話している暇はありません。

早速いきます。

静かで苦痛な時間の次は・・・・・メルヘンチックなタイトルで・・・・・・空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」

誰がなんと言おうとも四人囃子で私が一番好きな曲なのです。

札幌で四人囃子を見た時、これを森園さんはできたてホヤホヤの新曲として紹介。

シングルにもなり深夜のラジオ番組でもけっこう流れていました。

その曲を実演してくれるとは、なんて素敵で罪なバンドでしょうか・・・・・。

こちらの曲、マサが今回のライブに四入囃子が出演決定した際、いの一番にGAS君へリクエストした曲なのでしたあ!(実は前回の時にも!!)

最早イントロから戦慄が走って釘付け状態で狂喜乱舞。

贅沢この上ない至福のヒトトキ。

シンセとギターの音作りが、ドップリと古き良きあの輝いていた時代へと誘ってくれます。

決して大袈裟な話ではなく、感動に打ち震えて、感涙に咽び、延々鳥肌モノです。

こんなこと滅多にないんだけどね、正直な話。

純粋に心の底から一緒に思わず歌っちゃったもん。

嬉しかったなあ。

曲の構成は、複雑な変拍子の塊から伸びやかなギターソロに移行。

GAS氏の流麗なギターが浮遊感に満ちていて美しい光を放っている。

グッとテンポを落として静かにボーカルがはじまり徐々にパワーを増幅。

歌詞も「三丁目の夕日」風で、昭和仕立ての様相を呈してます。

ストーリーは、小さな兄弟が夜の丘で空飛ぶ円盤に遭遇。

円盤に乗る権利は映画出演した過去があること・・・と申し訳なさそうに円盤が兄弟に言います。

ところが驚いたことに弟は一度だけ映画出演経験があり、めでたく円盤に搭乗した!という可愛らしいSF映像が目に浮かんでくるような完成度の高い曲です。

漫画日本昔話のプログレ・バージョン。

歌詞の最後に「後にはススキが揺れるだけ・・・」という和風テイストも粋です。

この曲をテーマソングに誰か脚本を膨らませてドラマ化、映画化してくれないかなあ。

 

高中正義っぽいフュージョン風な異色のインスト「レディ・ヴァイオレッタ」(1976年発表のアルバム、ゴールデン・ピクニックスに収録)

ブリティッシュからアメリカンに移行する、ターニングポイントともなったドラマティックでアーティスティックな傑作。

森園さんがパリッシュというイラストレーターの描いた「レディ・バイオレッタ」という絵画を見たのをキッカケにインスパイアされ生み出したといういきさつがあります。

だからなのか、アンニュイで綺麗なイントロのモチーフはドビュッシーなんだそうだ。

そうそう、ベーシストのキョウコさんはSTAと四入囃子を観るためだけに来場してくれました。

実はこの曲、キョウコさんのリクエストだったらしいですよ。

だってキョウコさんは本家本元の「四人囃子」を3回も観ているのですよ。

ギョエエエエ!!・・・・・筋金入りだ。

もうそれだけで尊敬しちゃって、羨んじゃいますよ。

こんな人が北海道にいたなんて、今まで聞いたことがない・・・マサだって1回しか見ていないのに・・・・負けた・・・・(笑)

彼女、この曲がお気に入りなのも十分にうなずけます。

愁いを多分に含んだ歌詞が、ノスタルジックで情景が脳裏に浮かんできちゃうほどにセンチメンタル。

それでも起伏がしっかりとしていて、一歩間違えたら、ただのだるい曲に陥ってしまう不安をものの見事払拭しシュールに仕立て上げテンションを構築。

タメを効かせたドラムフィルインへの繋がりなどなど、ハッとさせられる場面がてんこ盛りで効果覿面です。

多種多様なる機材の使いこなし方も、ツボを得ていてとっても勉強になる。

よくハッタリや腕のなさをごまかすためだけに、やたらめったらと空気も読まないで高級なるエフェクター類を使っている勘違いな輩を見かけますが、今すぐにでも考え方を改めましょうよ(((´∀`*))

腕のないハッタリは丸ごとお金の無駄使いですから。

今回のライブでは新メンバー加入記念も兼ねているのか、ガラッとセットリストに変化が加えられています。

今までは意表を突くフォーカス(オランダのバンド)の曲や、森園さん時代の四人囃子で面倒くさい曲・・・・「ナスの茶碗焼き(ゴールデン・ピクニックス収録のインストルメンタル)」、そして「眠たそうな朝には」などをプレイしていましたが、それらをいともあっさりと封印していました。

1曲1曲に対する難易度は筆舌に尽くしがたいほどなのに、今回は全曲を「四人囃子」ベスト的な色合いで堂々宣言するかのごとく網羅。

 

 「ありがとうございます。この曲は今日の主催者マサさんからのリクエストなんですよ。マサさんいかがでしたか?」「GAS君、ありがとう!感動して涙が出てきたよ~!!」「そう言ってもらえるなんてバンド冥利につきます。マサさんは本家の四人囃子を第一回札幌ワールド・ロック・フェスティバルで観ているのですよね」「そうそう、この曲を新曲として紹介した後に演奏したんだよ」「(笑)え~とりあえず、こんなに音がでかくてもいい??我慢してね。本当に疲れるんだ・・・・腹減った・・・・お願いします・・・・・そろそろ残すところ1曲です。最大の難曲・・・・北極ではありません・・・・オヤジギャグ(笑・・・・曲とトークとのギャップもある意味ではたまらない魅力ですな)今日はとちるかも??!!長くて13分なんです・・・・・四人囃子といえばこれが決定版・・・・最後です。皆、知ってるかな?スタンダードな代表作品・・・・・一触即発!!」

そうなのですよ・・・・・

この30分ライブは、ミディアム調に始まり、コンパクトなるポップソング(彼らにしてみればの話ですよ、あくまでも・・・笑)、そして3パターン目のクロスオーヴァーから、とどめの締めくくりといえば説明不要、問答無用の王道!

上田くんの指先から編み出される、全体を覆いつくすノイジーな残響音から戦闘開始。

荘厳なるシンセサイザーが究極のプロローグ。

新屋敷くんによるカウント「1・2・3・4!!」

この瞬間からすでに会場の空気は正真正銘の一触即発モード。

でもねえ、バンドは全然そんなこと意に介さず。

40年以上前にこれほど緻密に入り組んだ完成度の高いアンセムを生み出した四人囃子。

それを今、目の前で再現してくれている四入囃子というバンドは超貴重です。

さあ、どっぷりと浸かりきってください。

クラシックの要素を多分に含んだ、めくるめく音と音との連発格闘技。

間髪入れずふんだんに散りばめられた火花散るリズム隊。

とにかく先の読めない進行は圧巻。

頭がこんがらがってしまいそうな、奇妙キテレツに変態的で心臓へは絶対良くない変拍子が縦横無尽に炸裂。

贅肉のない完璧なる構成ゆえに瞬きするのも惜しまれるほど。

照明もアクティブなサウンドとシンクロするがごとく、超ド派手な点滅を繰り返す。

一瞬たりとも目が離せないとはこのこと。

わかる人はわかると思いますが、実験的要素が膨大に含まれたゆえにメチャ入り組んだパズルのような展開に、お口あんぐり状態。

目まぐるしく曲調やリズムが変化する様はプログレ好きならば、悶絶してのた打ち回る事でしょう。

いやはやなんとも中間部でのGAS氏による味わい深きボーカルを突破口に、起伏のダイナミズム波状攻撃だ。

クラシックの要素を多分に含んだスリリングなる展開でピンク・フロイド風、EL&P風、YES風、キング・クリムゾン風・・・・ミョウテン氏がスティックで豪快に力いっぱい叩くとディープ・パープル風へと、音楽形態がカメレオンのごとく変化するのです。

全体に散りばめられたありとあらゆる豊富なるエッセンスがぶつかりあいながらほとばしり出る。

4人が4人とも主役クラスの意気込みでトライ。

激しい場面からメローに繋がり、日本人の誰もが好む叙情的なるソロへ。

上田くんはスコアを次々に素早くめくっては、終いに鍵盤を肘で弾きまくりのせめぎ合い。

官能的なるギターフレーズでは「これでもかあ」というほどの勢いにのり華麗なるアーミングも交えて起承転結の嵐。

再び前半へ戻ってからも益々熱を帯びるアヴァンギャルドなギター。

文句のつけようなどないほどにこいつはヤバイ。恐るべし。

個性派馬鹿テク集団が繰り広げる、鬼のごとき凄まじいばかりのリフの応酬に言葉を失ってしまいます。

次から次へと繰り出されるブレイクの難関も力技で乗り切る。

ストイックなまでに貫き通す男気が素晴らしい。

弦飛びフィンガリングベースには目が点になってしまった。

正確無比なる高等テクニックをまざまざと見せつけられちゃった。

凄腕ミョウテン氏による、ボンゾばりの重くグルーヴィーなドラムも注目の的。

そしてトドメとばかりに「ホットタイム」のステージ中央の後方にいつも設置されているドラを絶妙のタイミングでヒット!

「グワワワ~ン!!・・・」と炸裂。いつまでも轟き渡る爆音。

ミョウテンくんはスティックを誤って弾き飛ばしてもなんのその。涼しい顔をしながらもとり付かれたようにドラミングへ専念。

的確にボトムを支える繊細かつ、起伏に富むワイルドなビートが超絶技巧。

バッシバシにインパクト絶大の迫真サウンドであります。

全員が安定感抜群。

当然オーディエンスから大歓声が沸いた!!

度肝を抜くサプライズ。

わずかの隙もダレることもないほどに組み立てられた、濃厚なるヒトトキを思う存分に堪能できましたよ。

「ありがとうございました!」

結果としては、長尺なんて微塵も感じなかった次第です。

御見逸れしました。

あの頃をリアルタイムで知っている者にとっては、陳腐な解説なんかいりませんね。

観ていて無意識のうちに、にやけてしまうんだから、今改めて自信をもって痛感いたしました。

新しい、古いとかいう能書きなんて全くもってナンセンス。

四入囃子のステージが終わった瞬間、誰もが金縛りのように凍り付いていた場面が全てを物語っています。

このバンドを見れるのを、ずっと楽しみにしていた観客も最前列にてウルウルと注視していましたよ。

想像していた以上だと・・・。

 

ちなみに、ここのメンバー達は他のバンドでもウィッシュボーン・アッシュ、ピンク・フロイド、紫、そして松田聖子(!?)などをプレイしています。

「温故知新」を身を持って体現してくれている羨ましき存在。

さすが昔の人は良い事おっしゃる。

独創的手法にて青春時代へタイムスリップさせてくれたことに感謝します。

 

ウンチクをひとつ・・・・先述のワールド・ロック・フェスには地元札幌からもアマチュア3バンドが出演しました。

そのひとつがプログレッシブ・ロック・バンド「クロス・トウ・ジ・エッジ」

いかにもイエス好きを公言したかのようなバンド名ですが、シンセの電子音から開始したライブを鮮明に覚えています。

そこのギタリストだったのが、女性ファンの人気を独り占めしていた佐藤みつる氏。

彼はサッポロ出身でして、アマチュア当時から一目置かれて才能に恵まれた有名人(先日、GASくんはミツルさんのソロアルバムレコードをプレゼントしてもらったそうで大喜びでした)。

つまり私は森園&佐藤両ギタリストを、同日ステージにて目撃していたわけであります。

そういう縁もあって佐藤氏がオーディションの末、四人囃子に加入するきっかけとなったのかな!?

佐藤ミツルさんが加入したことでガラッとポップテイスト漂うサウンドに変化して、コアなファン達の間では賛否分かれたけどね・・・・。

 

ウンチク2・・・北海道では放映されていなかったけど、関東地方で若者達に絶大なる人気を誇っていた「銀座ナウ!」という生番組が40年以上前にありました。

四人囃子もスタジオライブで出演。

故・佐久間正英氏が「新曲です。ナスの茶碗焼き」と紹介して演奏していたのを私は見ました。

佐久間氏は、たしか白のプレシジョンベースを使用していた記憶があります。

この方はJ・POPの仕掛け人として膨大なるバンドを育て上げた重鎮でしたね。

 

***どうだい!?

ライブレポートも正真正銘、、泣いても笑っても後半戦に突入です。

残すところあと4バンドさ。

どいつもこいつも曲者集団ばかりだよ。

お次はベテランのベリージャムが登場。

もう少しの間、待っていてね!・・・・・ラストのTHE SAPPORO TRANSIT  AUTHORITY(S・T・A)編を!!***

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chicago Xmas in L.A. west coast broadcast 1998 CD

2021-11-27 15:58:22 | CHICAGO

https://youtu.be/YrzCRqiMbb4

だんだんとあちこちでムードが高まってきたね!

シカゴはクリスマスアルバムを何枚もリリースしている。
ピーターセテラも一枚リリースした。

でもこれはライブだ!
オフィシャルではないけど…(^◇^;)
ラジオ番組用の音源だから音質は申し分ない。

そろそろ来日してねー🤠🎶‼️

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rhythm section(chicago)

2021-11-27 13:09:09 | CHICAGO

バンド・オーケストラの中で、主にリズムを受け持つ部分。 ポピュラー音楽では、ドラム・ベース・ピアノ・ギターが一般的。 管楽器や弦楽器が入らないロックバンドでは、ドラムとベースをさす。

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ジョニー・ウインターよ、永遠なれ!100万ドルのブルースギタリスト‼️

2021-11-27 13:06:54 | free form space

https://youtu.be/GPqcscxVEpM

2012年、後にも先にも唯一の札幌公演を実現してくれたジョニーウインター!
奇跡のライブは今でも鮮明に焼き付いています。そこで、改めてその時の興奮をここに再アップ!

伝説の100万ドルのブルースギタリスト、ジョニー・ウィンターをゼップ札幌にて見てきました。

デビューから数十年、日本の地を踏んでいない数少ないスーパーミュージシャンの一人でもあったジョニーが2011年、奇跡の来日(弟のエドガーは何度も来日しており札幌にも2度ほど訪れています。ジョニーも1度は来日が決定してチケットも発売されたのですが直前になってある事情にて中止になったという過去あり)。

そして驚いたことに、翌年の2012年、再来日決定の報。

しかも札幌にもやってくるというじゃあありませんか。

夢のようなニュースでした。

限定700人!

喜び勇んでチケットの購入。

会場入口から流れるブルースミュージックのBGM。

テンガロンハット姿のスタッフもカメラ撮影をしながら観客を煽ります。

会場に入って一目散にステージの機材をチェック。

パールのドラムセット、ベースはヤマハのBB,アンプはSWR2台(これは札幌でのレンタル品)、ギターアンプはフェンダー、サポートギタリストはフェンダー・ストラト。

開演前なので観客が皆、そのセットをバシバシとカメラにおさめています。

ステージ後方には斜め文字の「JOHNNY WINTER」の垂れ幕が(キャプチャード・ライブそのものだあ!!)

午後6時数分を経過し暗転と共に雄叫びのアナウンスに導かれてバックのメンバー達が各ポジションにスタンバイし音出しチェックからいきなりライブがスタート!

「おお!!!」と歓声が沸き起こりステージ中央に全視線が釘付けになるものの、1曲目はバック3人によるブルースインストで引っ張り(これはこれでそうとうにカッコよかった)さあ左サイドからスタインバーガーを肩から下げた伝説のギタリストの登場だ。

去年の来日時、観客のある男性がジョニーのライブ中ずっと号泣しっぱなしだったというのを聞きましたがそれも理解できます。

だって本当に未だにジョニーが目前に姿を現したという事実が信じられないくらいですから。

でもそこにいるのはまさしく正真正銘のジョニー・ウィンターです。

テンガロンハットに真っ白な長髪、腕の刺青、黒いTシャツにジーンズ姿、サムピックにスライドバー。

会場中がその一挙手一投足に見入っています。

BB・KINGの時もそうでしたがジョニーもイスに腰掛け次から次へとヘヴィーなブルースナンバーを惜しげもなく繰り広げてくれます。

余計なMCはほとんどなし、ちょっと曲の紹介をするくらいで、客席から「ジョニー!」「クール・ガイ!!」との声援が飛ぶんだけど淡々とクールに進行していきます。

たまにミネラル・ウォーターで喉を潤したり、ドラマーがリードボーカルを担当したり。

はっきりいって全盛期の力強さは見られなかったものの(あのドスの効いたダミ声ド迫力ボーカルも聞けませんでしたが)枯れて渋みを増した今現在の円熟期ジョニーを堪能できました。

「ハイダウェイ(ブルースブレイカーズもやってたね)」「ジョニーBグッド(おお!序盤で早くも)」「グッドモーニング・リトル・スクール・ガール(リック・デリンジャーとのツインリードが蘇ってきた)」「「モジョ・ワーキン(マディに義理の息子と言われて可愛がられていたんだね)」「ローンウルフ」「オールオーヴァーナウ」ETC・・・

腰も背中も丸まってゆっくりとスタッフに支えられながらステージを後にしたジョニー。

アンコールはやってほしいけど、すぐに出てこないでゆっくり休んでから再登場してね・・・と願っちゃった自分。

でも、なんとここでジョニーがあのギブソン・ファイヤーバードを手に現れた時はもう会場全員がぶっ飛んじゃってステージ前方にドドド~~と押しかけちゃった。

もちろん私も最前列でステージに両肘を乗せて2メートル先にいるジョニーに声援を送っちゃったさ(席は2列の右サイドだったけどね)。

ジミ・ヘンドリクスの「サードストーン・フロム・ザ・サン」のメロディーをなぞりつつの「ハイウエイ61」までの80分。

大満足のジョニー・ウィンターでした。

思えば高校の時にバンド仲間だった悪友のギタリストから教えてもらったジョニー・ウィンター。

はじき出される1音1音に唸りっぱなしで今もジョニー・ウィンターのCDを山にして片っ端から聴きまくっています。

ちなみに私の誕生日はエドガー・ウィンターと同じです。

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