今日の『琉球新報』にこんな記事を見つけた。
“平安座島タコ漁最盛期”
平安座(ヘンザ)島は、うるま市与那城(ヨナグスク)の屋慶名(ヤケナ)から有名な海を渡る海中道路で結ばれている。
私が沖縄にいた頃は、「うるま市」は存在せず、勝連の隣の村、与那城村であった。
平安座島では、「ンヌジグヮ」と呼ぶイイダコを「ンヌジベント」と言う伝統漁法で獲るそうだ。
イモ貝の貝殻を利用して、紐に . . . 本文を読む
10月に入ると、沖縄にも新北風(ミーニシ)が吹きはじめ、ゆっくりと秋を運んでくる。
そして秋の風物詩と言えば、「サシバの渡り」であろう。
「差し歯」ではなく「サシバ」、ワシタカ科のカラスほどの大きさの中型の鷹だ。
本州以南の夏鳥で、秋になると東南アジアへと渡りをする。
私は沖縄で読んでいた新聞の記事で初めて「サシバ」と言う鳥を知った。
沖縄では秋の訪れを象徴する扱いで、新聞記 . . . 本文を読む
10月18日、沖縄恩納村で「毛遊びコンサート」が開催される。
恩納(オンナ)村の毛遊びって・・・・ちょっとドキッとしました?
毛遊びはウチナーグチで「モーアシビー」って言う。
「毛(モー)」は原っぱとか広場などの意味で、恩納村には有名な景勝地「万座毛(マンザモウ)」があるが、その「毛(モウ)」の事だ。
で、この「毛遊び」とは、その昔、若い男女が野原などに集まって、三線(サンシン) . . . 本文を読む
さあ、大綱が完成すると、「支度(シタク)」と言う儀式が始まる。
ここでは東西から綱の上を渡って、琉球の歴史的人物が登場して見栄をきる。
琉球王朝の始祖、中山王「尚巴志(ショウハシ)」や彼と覇権争いをした南山王「他魯海(タロミー)」、北山王「攀安知(ハンアチ)」がにらみ合い、この三山時代から琉球王朝統一の過程で、英雄とされている「護佐丸(ゴサマル)」と敵役の「阿麻和利(アマワリ)」の二人が . . . 本文を読む
第35回那覇まつりが10月8日~10日にかけて開催される。
いろいろなイベントがあるが、なんと言っても「那覇大綱引」が最大のイベントだろう。
石垣の豊年祭(プーリィ)でも大綱引はあったが、那覇のはやはり規模が違う。
豊作や大漁を祈願する祭りと言う色合いより、観光都市での華やかな祭りと言える。
元々は、辻や久米と言った、那覇の花町の遊女達が始めたのが起源と言うから、随分と色っぽい綱 . . . 本文を読む
9月9日は「重陽の節句」だ。
明治以降すたれてしまった節句だが、京都の上賀茂神社ではこの日「重陽神事」が行われる。
子供たちによる「烏相撲(カラスズモウ)」が奉納され、その後「菊酒」が振舞われるそうだ。
石垣では旧の9月9日に「九月九日祝(クニチィヨイ)」と言って、健康息災を祈願して芋を供え、菊酒を飲む風習がある。
「重陽の節句」は暦と共に中国から伝来して、古来「五節句」の一つと . . . 本文を読む
旧暦の8月吉日、これまで1年間いろいろな祈願をしてきた事の総まとめ、しめくくりの儀式として「結願祭(キチイガン)」行われる。
昔は毎年行われたそうだが、過去の歴史の中で執り行えない年があったりして、島によって地区によって、その間隔はまちまちになってしまったようだ。
私が川平にいた頃は、川平村だけが毎年「結願祭」をやっていると聞いていた。
川平には4つの御嶽(ウタキ)、群星(ムリブシ . . . 本文を読む
先般9月16日(金)は、旧暦の8月13日にあたり、石垣の新栄公園野外ステージで恒例の「トゥバラーマ大会」が開催された。
「トゥバラーマ」は八重山を代表する民謡で、沖縄三大民謡として「ナークニー」、宮古の「アヤグ」そして八重山の「トゥバラーマ」と名を挙げられている。
この大会では作詞部門と歌唱部門に分かれて審査があり、古くから歌い継がれている名曲「トゥバラーマ」を歌い競うのだ。
元々は . . . 本文を読む
旧暦の8月15日は「十五夜(ジュングヤー)」だ。
今年は9月18日(日)にあたる。 本土(ヤマト)でも「十五夜」は月見団子とすすきなどを供えて、名月をめでると言う、風流な行事である。
沖縄でも「ジュングヤー」と言って、月見をする。
この時「フチャギ」と言う、ゆでた小豆をまぶしたムーチ(餅)を作り、サンニン(月桃) の葉の上に並べて、仏壇や神棚、そしてお月さまの見える場所にお供えする。 . . . 本文を読む
石垣島の離島連絡船の桟橋から高速船で10分と言う距離に「竹富島」がある。
島影が石垣からも見えるが、ぺったんこの平らな島である。
周囲9.2Kmの「竹富島」は、水道・電気を海底に通した送水管および送電ケーブルで石垣島から供給している。
9月11日は旧暦の8月8日にあたるが、この日、「竹富島」では「ユーンカイ(世迎い)」の神事が行われる。
「星砂」で有名なカイジ浜は残念ながら遊泳禁 . . . 本文を読む
沖縄で朝ごはんにハムエッグを作る時、ハムの代わりに「ランチョンミート」をよく使った。
これは缶詰なので、買い置きができるからだった。
本土(ヤマト)では、目にしなかった缶詰だった。
コンビーフの缶詰を大きくしたようなランチョンミートの缶詰は、ポークソーセージが詰まっていると表現するのが一番近いと思う。
好みの厚さに切って、両面をこんがり焼いて卵と野菜を添えれば「ポーク卵」として食 . . . 本文を読む
スーパーで買い物をしていて、ふと目に留まったものがあった。 おでん種のセットだ。 内心、「ゲェ!今日も残暑で暑いのに~。おでんは無いよな~ぁ」などと呟いていた。
おでん種の中にある「さつま揚げ」、石垣では「カマブク」と呼んでいた。
つまり、「かまぼこ」である。
新川の「マーミヤかまぼこ」店が一番有名だろう。
このお店は原材料を全て地元調達で「かまぼこ」を作っているそうだ。
. . . 本文を読む
石垣のお盆、精霊会(ソーロン)が終わると、私が最も本土(ヤマト)と違うな~と強烈に思いそして改めて石垣の人情の豊かさを感じた行事が行われる。
それは「イタツキバラ(労き祓い)」と言う行事だ。
お盆の最終日にご先祖様の霊をあの世(霊界)に送り出した次の日に、集落ごとに「スードーリ(道さらい)」と言う共同作業を行う。
早朝、各集落で集合し、集落の道を修復したり掃除したりして清める。 その . . . 本文を読む
沖縄は旧盆で賑わっていることだろう。 会社やお店も休業の張り紙を出して、一族揃ってお盆を迎えるのだ。
沖縄と一くくりにには出来ないほど、島ごと、地域ごとに様々な祭事が行われる。
石垣では、「精霊会(しょうろうえ/ソーロン)」の祭事として、アンガマが有名だ。
本土(ヤマト)のお盆は各家々で迎え火を焚くが、石垣のアンガマはちと違う。 あの世から使者がやって来るのだ。
しかもその使者は . . . 本文を読む
高知県吉野川上流にある「早明浦(サメウラ)ダム」の貯水率が3%を切ったそうだ。
香川県、徳島県に水を供給してきた国内でも有数の貯水量を誇るダムが、空前の渇水でダム湖に沈んだ建物がすっかり姿を現している。
かつてその地で営まれていたであろう人々の生活が、封印を解かれた遺跡のように甦り、水不足の問題とは別次元で胸に去来するものがある。
取水制限と給水制限でしのいでいるのだが、水道の蛇口 . . . 本文を読む