読む日々

テーマばらばらの読書日記

妻の恋

2013-04-09 | 
内館牧子「妻の恋」



35歳、二児の母、専業主婦で内職している主婦が、ひょんなことから47歳バツイチパイロットと出会い、恋に落ちる話。

最初は二度と会うことない人だし、ってことで30歳独身とか嘘ついてしまい、相手もかなり本気になるけど、
これまた様々な偶然が重なり人妻だとバレる。

別れる別れない、友達として一生付き合う・・などとスッタモンダの末、彼に誘われとうとう函館で落ち合う二人。
今度こそ一線を越えるか・・・と思われたが、寸でのところで踏みとどまりサラナラする。


ってお話でした。

まず、贅沢だなあ、って感想と、さすが脚本家、いかにもテレビ的、って感想と、危うい内容を描きながらも、中味ないなあ、って感想でした。

こういうテーマの作品は色々読んだけど、
一番よかったのは井上荒野の「切羽へ・・」、二番目は結構最近読んだ小川糸の「ちょうちょうなんなん」(漢字忘れた)
かなあ。


スイスイ読めたけど、あまり何も残るものがなく、満足度は70

風花病棟

2013-04-09 | 
帚木蓬生「風花病棟」

10人の、心ある医師の物語。
患者との関わりの中で、医師の素晴らしさが浮かびあがってきます。そして、どのお話にも、花が彩りを添えている感じ。

メディシン・ マン

沖永良部島赴任当時に、殺人の疑いがかけられた男を精神科医が救った思い出。フリージア。


藤籠

病棟から見える山藤を楽しみにしていた若い母親が死に、担当医は偶然似たような藤がテーマの絵本を見つける。それを喜んだ娘は幼稚園バスの事故で亡くなる。藤。


雨に濡れて

自身が癌を患う若き女医。研修医の頃担当した頑固な老婦人の娘と再会。山桜、藤、しゃくなげ、等山に咲く花々。

百日紅

故郷で父が焼け死んだ。田舎の診療所。駆けつけた、息子である医師と幼馴染みの邂逅。百日紅。


チチジマ

L.Aの学会で偶然知り合った日米の医師。片や父島で軍医をし、片や父島上空のエンジントラブルで落下した兵士。黄色い彼岸花。




難病で顔を亡くした患者は、故郷の高校に一時在籍したマドンナだった。けんしんてきに介護する夫。薔薇。


かがやく

アルコール病棟に25年入院していた患者。チューリップ。


ショットグラス

若い頃レイプされ、体内にショットグラスを埋め込まれた女性。周りを石灰化した組織が囲み…。また、病院近くの公園に年中いる女性。カーネーション。


震える月


ベトナムの医師からメール。わかいころ、自分の父親が医師として救ったベトナムの幼い兵士の息子から。これは花とは関係ない?


終診

70歳で診療所閉鎖を決意した医師。思い出と、人々の暖かさ。花束。


どれも泣けました。
満足度100