とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」(ネタバレ注意)

2023-10-26 23:59:00 | 映画
マーティン・スコセッシ監督作品。
1920年代のオクラホマでは、オセージ族が石油で莫大な富を得ており、白人を凌ぐほどだった。
その富に、多くの人が群がり、殺人事件が起きる。

オセージ族の女性と結婚した男アーネストをレオナルド・ディカプリオが演じる。
アーネストの叔父で、地元の名士でありながら、殺人事件を裏で操る黒幕ヘイルをロバート・デ・ニーロが演じる。
アーネストの妻モリーをリリー・グラッドストーンが演じる。

200分超えの大作だが、何とか最後までついていけた。
ディカプリオとデ・ニーロの演技に引き込まれたのと、次々と事件が起きる展開の速さのせいだろう。

1920年代だからということもあるのだろうが、かなり雑に殺人が行われる。
地元で職にあぶれている人間に殺人を依頼すると、若干の葛藤はあるものの、あっさり殺人が決行されてしまう。

裏で殺人を操るヘイルは十分に裕福な暮らしをしているにもかかわらず、殺人を重ねていく。
アーネストはヘイルの言いなりで、妻との板挟みになる。
悪く言うと、何も考えていないし、考えて実行する意志も持ち合わせていない人間だ。
最後にはヘイルを裏切って、妻との生活を選ぼうとするが、愛想をつかされてしまう。

そんなダメ男をディカプリオが演じており、目が離せない。
デ・ニーロの悪人ぶりも、悪びれるところが一切なく、真の悪人を思わせる。
すべてを悟ったようなリリー・グラッドストーンの演技も秀逸だ。

モリーの質問に対して、アーネストに正解はあったのだろうか。
モリーは、嘘をついたことが許せなかったのではなく、アーネストの思慮が足りないことに絶望したように感じた。

作品を観ていて思ったのは、無防備はダメということだ。
人の邪心を気付かずに刺激している。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン
原題:Killers of the Flower Moon
製作年:2023年
製作国:アメリカ
配給:東和ピクチャーズ
監督:Martin Scorsese
主演:Leonardo DiCaprio
他出演者:Robert De Niro、Jesse Plemons、Lily Gladstone
上映時間:206分



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