とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

2023年 日本ダービー観戦 若武者へ試練の一戦

2023-05-28 23:59:00 | 競馬
東京競馬場で、第90回東京優駿(日本ダービー)を観戦。



注目は、横山武史騎手が騎乗する皐月賞馬の5番ソースオリエンス。
重馬場の中山競馬場の直線で、最後方から全頭をごぼう抜きして優勝。
前の馬に厳しいハイペースの展開と、馬場適正が噛み合った勝利ではあるが、能力がないとできない芸当だ。
条件が変わる東京競馬場の2400mでも信じる。

最大のライバルは、同じキタサンブラック産駒でクリストフ・ルメール騎手の2番スキルヴィング。

この2頭の実力が抜けている気がするが、他の馬が覚醒するのか。

注目は武史の父、横山典弘騎手が騎乗する4番トップナイフ。
前走の皐月賞は出遅れて力を出し切れていない。
トップナイフが逃げる展開も予想されるが、どの程度のペースで逃げるのか。
ハイペースでタイトな流れを演出し、息子をサポートしつつ、自分も3着あたりに残せるか。
流れがタイトになると、内枠で無欲の競馬をしてくる馬が浮上する可能性もある。





大観衆に見守られて、ゲートオープン。
17番のドゥラエレーデが躓いて、坂井琉星騎手が落馬。波乱の幕開けだ。
外から田辺騎手の16番パクスオトマニカが1コーナーで先頭に立つ。
ソースオリエンスは6、7番手の内で、その前に12番タスティエーラが好位の外を確保。

逃げるパクスオトマニカが向う正面でややリードを広げ、1000m通過が60.4秒ぐらい。
3コーナーでは後続に7、8馬身の差をつける。
パクスオトマニカが平均ペースよりやや遅めぐらいなので、後続はかなりのスローペース。
直線に入ってもパクスオトマニカがリードしたままだが、後続が追い上げを開始。
残り200mでタスティエーラが先頭に立つ。
内から1番のべラジオオペラ、外からソースオリエンスと11番のハーツコンチェルトが追い上げてくる。
しかし、タスティエーラも伸びており差が縮まらない。

ソースオリエンスが首差まで迫ったところがゴール。
今年も、横山武史騎手のダービー制覇はならず。
ダミアン・レーン騎手がダービー・ジョッキーに。

しかし、ドラマはこれで終わらず、ルメール騎手のスキルヴィングは最下位入線し騎手が下馬。
故障発生の様子であったが、急に倒れ込んで動かなくなった。
心配そうにルメール騎手が見守るが、ピクリともしない。
診断結果は心不全で死亡というショッキングな結末。

タスティエーラとスキルヴィングは同じ勝負服だが、対照的に明暗が分かれた。

ソースオリエンスは皐月賞での圧勝から、厳しいマークで終始周りを囲まれて、追えたのはラスト100mぐらいだったか。
スローペースで末脚勝負にならなかったのは勝負の綾だが、自分でペースを作れない脚質の宿命でもある。
大外ぶん回しで勝てるほどの実力差があると横山武史騎手が感じていなかったとすると、あり得た結果ではある。

コーナーをタイトに回って余力を残す好騎乗と、包まれて能力を全開できない駄騎乗は紙一重だ。
少しの判断が勝負を分けたという意味で、とても見ごたえはあった。
結果論だが、べラジオオペラが通ったコースをソースオリエンスが通っていれば、結果は違ったかもしれない。
普通にうまく乗ると2、3着で、勝つためには、より大きなリスクを取る必要があったのかもしれない。

ゴール前の死闘に目が行きがちだが、タスティエーラにとっては、スタートして1コーナーまでが勝負だった。
強い馬が勝つわけではないという競馬の醍醐味を存分に味わうことができた。
今年も素晴らしいレースだったと思う。

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」(ネタバレ注意)

2023-05-26 23:59:00 | 映画
荒木飛呂彦のマンガ「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフが原作。
これを実写化したNHKのドラマの映画化。
主役の岸辺露伴は高橋一生のはまり役になりつつある。

岸辺露伴がマンガ家になったばかりの青年時代に聞いた「最も黒い絵」を追いかけて、ルーヴル美術館を訪れる。

露伴の記憶の中の女性である奈々瀬を木村文乃がミステリアスに演じる。
露伴は彼女から「最も黒い絵」の存在を聞いたのだが、特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を使って、絵の存在に迫る。

現実離れした露伴と鑑賞者をつなぐのが、露伴の担当編集者役の飯豊まりえ。
露伴の皮肉にもめげない鋼のメンタルの持ち主だったりする。

絵にこめられた怨念の謎解きをしていくのだが、奈々瀬の存在が現(うつつ)のものだったか、謎のままで終わるところがいい。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:岸辺露伴 ルーヴルへ行く
製作年:2023年
製作国:日本
配給:アスミック・エース
監督:渡辺一貴
主演:高橋一生
他出演者:飯豊まりえ、長尾謙杜、安藤政信、美波、池田良、前原滉、中村まこと、増田朋弥、白石加代子、木村文乃
上映時間:118分


「宇宙人のあいつ」(ネタバレ注意)

2023-05-23 23:59:00 | 映画
長男・日村勇紀、次男・中村倫也、長女・伊藤沙莉、三男・柄本時生の四兄妹の話。
実は次男が地球人になりすました土星人というシチュエーションコメディ。
土星から1年間の留学として(地球では23年)、家族とは何かを学びに来たという設定。

舞台が高知県で、ところどころ土佐弁で会話が繰り広げられるのがシュール。
次男の日本語が少しおかしかったり、超能力で動物と会話したり、透明になったりと変化球を投げてくる。

BOΦWYの「Dreamin'」やTHE BLUE HEARTSの「リンダ リンダ」を挿入歌に使うあたり、ターゲットは50代だろうか。
家族のきずなというテーマに少ししんみりもするが、4人の演技合戦を堪能する作品だ。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:宇宙人のあいつ
製作年:2023年
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
監督:飯塚健
主演:中村倫也
他出演者:伊藤沙莉、日村勇紀、柄本時生、関めぐみ、千野珠琴、細田善彦、平田貴之、山中聡、井上和香、設楽統、山里亮太
上映時間:117分


「最後まで行く」(ネタバレ注意)

2023-05-22 23:00:00 | 映画
2014年に公開された韓国映画のリメイク。
岡田准一が不運に見舞われる刑事・工藤を演じる。
工藤を追い詰める監察官・矢崎を綾野剛が演じる。

砂漠のトカゲの話を柄本明が演じるヤクザの組長が工藤に語るが、これは多くの人に言えるのではないだろうか。
安住の地はないと腹を括るのか、安住の地はどこかにあると探し求めるのか、正解はない。

綾野剛の演技は、ターミネーターを意識していたのではないだろうか。
どれだけ痛めつけられても追いすがる感じや表情が、液体になるターミネーターに重なった。

工藤の妻役を演じた広末涼子もよかった。
工藤の愛されキャラを引き立てる演技だったと思う。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:最後まで行く
製作年:2023年
製作国:日本
配給:東宝
監督:藤井道人
主演:岡田准一
他出演者:綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、駿河太郎、山中崇、黒羽麻璃央、駒木根隆介、山田真歩、清水くるみ、杉本哲太、柄本明
上映時間:118分


2023年 オークス観戦 歴史的名牝への通過点

2023-05-21 22:00:00 | 競馬
東京競馬場にて、第84回東京優駿(オークス)を観戦。

桜花賞を桁違いの末脚で優勝したリバティアイランドの圧勝を期待。
三冠牝馬の誕生は当然として、来年は凱旋門賞にチャレンジして欲しい。
レース後の川田騎手のインタビューも楽しみだ。





スタートは全馬、好スタート。5番リバティアイランドは中団6、7番手の内で1コーナーを回る。
背後には、2番人気でルメール騎手騎乗の12番ハーパーが虎視眈々とマーク。
田辺騎手騎乗の2番ライトクオンタムが先頭に立ってそのまま逃げる。
この馬は馬群に入れると引っかかるので、田辺騎手がたまにやる予想外の逃げ戦法だ。
4コーナーを回って残り400mでライトクオンタムがばてて、1番ラヴェルが先頭へ。
これを残り200mでリバティアイランドがかわし、後続をぐんぐん引き離して、そのままゴール。

2着にハーパー、3着には15番人気の13番ドゥーラ、ラヴェルが4着に粘り、5着に17番シンリョクカ。

リバティアイランドは桜花賞のような最後方からの競馬では危うさもあったが、中団から危なげない競馬。
上りも最速の34.0秒。1頭になっての最後の200mは余裕を残していただけに、着差以上の強さを感じた。
来週行われる日本ダービーでも確実に勝ち負けできたと思う。

秋は秋華賞から、ジャパンカップか。
そして、来年は世界への飛躍が待っている。