共生の小路ーこの時代に生きる私たちの社会に、警鐘とひかりを見いだす人々の連帯の輪をここにつくりましょう。

社会福祉の思想は次第に成熟されつつあった。しかし、いつのまにか時は崩壊へと逆行しはじめた。

東北地方太平洋沖地震に関する天皇陛下のおことば(平成23年3月16日)

2011年03月17日 01時48分12秒 | Weblog
 この度の東北地方太平洋沖地震は,マグニチュード9.0という例を見ない規模の巨大地震であり,被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。地震や津波による死者の数は日を追って増加し,犠牲者が何人になるのかも分かりません。一人でも多くの人の無事が確認されることを願っています。また,現在,原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ,関係者の尽力により事態の更なる悪化が回避されることを切に願っています。

現在,国を挙げての救援活動が進められていますが,厳しい寒さの中で,多くの人々が,食糧,飲料水,燃料などの不足により,極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。その速やかな救済のために全力を挙げることにより,被災者の状況が少しでも好転し,人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。そして,何にも増して,この大災害を生き抜き,被災者としての自らを励ましつつ,これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。

自衛隊,警察,消防,海上保安庁を始めとする国や地方自治体の人々,諸外国から救援のために来日した人々,国内の様々な救援組織に属する人々が,余震の続く危険な状況の中で,日夜救援活動を進めている努力に感謝し,その労を深くねぎらいたく思います。

今回,世界各国の元首から相次いでお見舞いの電報が届き,その多くに各国国民の気持ちが被災者と共にあるとの言葉が添えられていました。これを被災地の人々にお伝えします。

海外においては,この深い悲しみの中で,日本人が,取り乱すことなく助け合い,秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。これからも皆が相携え,いたわり合って,この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。

被災者のこれからの苦難の日々を,私たち皆が,様々な形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく,身体(からだ)を大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう,また,国民一人びとりが,被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ,被災者と共にそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています。
                                                 以上 宮内庁ホームページより
                      

※ 参考 首相官邸 

菅総理からの国民の皆様へのメッセージ  平成23年3月15日(火)

 国民の皆様に、福島原発について御報告をいたしたいと思います。是非、冷静にお聞きをいただきたいと思います。

 福島原発については、これまでも説明をしてきましたように、地震、津波により原子炉が停止をし、本来なら非常用として冷却装置を動かすはずのディーゼルエンジンがすべて稼働しない状態になっております。この間、あらゆる手だてを使って原子炉の冷却に努めてまいりました。しかし、1号機、3号機の水素の発生による水素爆発に続き、4号機においても火災が発生し、周囲に漏洩している放射能、この濃度がかなり高くなっております。今後、さらなる放射性物質の漏洩の危険が高まっております。

 ついては、改めて福島第一原子力発電所から20kmの範囲は、既に大半の方は避難済みでありますけれども、この範囲に住んでおられる皆さんには全員、その範囲の外に避難をいただくことが必要だと考えております。

 また、20km以上30kmの範囲の皆さんには、今後の原子炉の状況を勘案しますと、外出をしないで、自宅や事務所など屋内に待機するようにしていただきたい。そして、福島第二原子力発電所については、既に10km圏内の避難はほぼ終わっておりますけれども、すべての皆さんがこの範囲から避難を完全にされることをお願い申し上げます。

 現在、これ以上の爆発や、あるいは放射性物質の漏洩が出ないように現在全力を尽くしております。特に東電始め関係者の皆さんには、原子炉への注水といったことについて、危険を顧みず、今も全力を挙げて取り組んでいただいております。そういった意味で、何とかこれ以上の漏洩の拡大を防ぐことができるように全力を挙げて取り組んでまいりますので、国民の皆様には、大変御心配はおかけいたしますけれども、冷静に行動をしていただくよう心からお願いを申し上げます。
 以上、国民の皆さんへの私からのお願いとさせていただきます。


※ 参考 官房長官記者発表

東北地方太平洋沖地震について 平成23年3月14日(月)午前

 今日はこの後、危機管理センターを主に中心となって指揮していただいてきております、松本防災担当大臣の方からも記者会見がございます。私の方からは包括的な部分の雑感と原子力発電所の件、そして、計画停電の件を中心に御報告をさせていただきます。
 まず冒頭、関係機関の情報提供の中には必ずしも適切ではない部分が見受けられます。そのために、必要以上のご不安を国民の皆様にお与えをしているのではないかと危惧をいたしております。政府の立場から、より適切にこうした点は注意するべきであると考えておりまして、こうした状況を皆様にお詫びを申し上げます。迅速に、しかし、正確な情報のみをしっかりと御報告をするようにということを、関係機関にしっかりと更に徹底して指示をしてまいりたいと思っております。東京電力福島第一原子力発電所について、保安院からの御報告と重複する部分が多いかと思いますが、私(官房長官)からも改めて御報告を申し上げます。第一原子力発電所については、本日午前1時10分に排水ピットの水量が減少したため、これを補強、補給するための措置として、1号機及び3号機の原子炉への給水を一旦停止をいたしました。その後、補給ができたことから3時20分に3号機への給水を再開いたしております。その後、本日午前6時50分、3号機の原子炉格納容器の圧力が上昇したため、東京電力は屋外作業員に対して一時退避命令をかけました。しかし、その後、格納容器の圧力が下がり、現在は屋外作業を再開しております。この間も給水は継続をいたしております。なお、1号機については格納容器圧力が安定をしており、本日1時10分の停止後、現在は状況を見ておりまして、この状況を判断しながら必要に応じて給水を再開する予定であります。
 計画停電に関連して御報告を申し上げます。本日から東京電力管内において、計画停電が実施されております。実際の電力供給のストップはありませんが、計画停電のプロセスの中に入っております。計画停電の実施は、多くの国民の皆さんに大変な御不便をかけるものであり、御不便を最小限に止めるよう、全力で取り組んでいるところでございます。この計画停電の実施に当たりましては、各方面から周知のためにできるだけ長い時間がほしいという声を多くいただいてまいりました。これを踏まえ、東京電力に対しましては電力供給予測の再精査、そして、大口需要家の皆さんに対する需要削減の更なる努力の要請を求めてきたところでございます。また、私からも本日午前5時過ぎ、改めて国民の皆さんへの節電の御協力のお願いをさせていただきました。多くの皆さんの節電への御協力の結果、現時点では電力の需給の状況から実際の送電の停止は行なわれておりません。しかしながら、そう遠くない時期に実際の電力供給のストップを実行せざるを得ないと認識いたしております。なお、計画停電に備えて鉄道の運休等がなされているのに、実際の停電が行なわれていないのでは混乱をさせただけではないかという御批判があろうかと思っております。多くの国民の皆さんに御不便をおかけする計画停電でございまして、その点についてはお詫びを申し上げ、御理解をお願いするしかないと思っておりますが、今回の事態は鉄道事業者の皆様の御理解による運休の結果として電力使用量が抑えられ、停電の実行を猶予できているという、こういう状態であると認識いたしております。逆に計画停電がなされていない、あるいは運休等がなければ、より早く電力不足の状況に陥り、何らかの形での停電に至る可能性が高まっていた、言わば裏表の関係にあるということを御理解をいただければと思っております。重ねて、計画停電については国民生活に多大な御負担をおかけいたしております。しかしながら、現実の電力供給量に限界がある中で、不測の停電という最悪の事態を防ぎ、なおかつ、可能な限りのそれに対する事前の周知、準備をお整えいただく中で、最小限に御不便を止めるための全力を尽くしておりますので、是非とも節電への御協力を始め、御理解をお願い申し上げます。