圧倒的な世論は原子力発電の廃止。
NHKテレビ討論も見ました。今日は原発反対の講演会への参加を勧められましたが暑さを理由に遠慮しました。
世の中は原発稼働再開も許さない流れです。
菅さんも、原発をとめた内閣として名を残そうと必死です。
この流れは正しいです。原発を安心安全と言い続けた『嘘』に対する厳しい世論です。
私は震災以前は原発容認派でした。いまは廃絶派です。容認だったとはいえ、安全ではないことは確信していました。ただ、その程度はまさかのこんな大事故大損害しかもこれからの日本の先行きを閉ざしてしまうような大惨事があり得るとは思っていませんでした。
東海臨界事故が起こった時、このような人為的な事故は繰り返し起こる。そして周辺住民に対する人的被害も繰り返して起こる。それを国も電力会社もしっかりと住民に知らせ、避難対策を十分取ることだ。原子力施設側の壁は全部鉛入りにして、各家庭に防護服と除染設備を設ける。自治体は繰り返し避難訓練を行う。原子力施設が危険なものであることを十分知らせ、日本が原子力発電を持たなければならないという日本人の選択(決意、ディシジョン)のもとにこれを受け入れるという条件での容認派であった。
国は小中学校の教科書から原子や放射線の単元を削り取り、無知な状態にして原子力発電を安全安心と思いこませた。
この罪の重さは計り知れない。
しかしである。原発を順次停止していま全廃するということは、新たな覚悟を国民に強いることになる。その責任も政府はとらなければならない。
日本の電力の30%を賄っている原発による電力供給なくなる。それは日本の産業が30%ほど海外に出ていくことにつながる。その分失業者が急増する。
電力供給力に甘えて快適で便利な生活に慣れ切った我々個人の生活の仕方も大きく変えなければならないが、その前に日本経済が縮小して節電アイデアの出し合いで悠長な話をしている状態ではなくなる。
原発推進派の役人や自民党の脅しに負けるわけにはいかないが、そういうこともわれわれ日本人の一つの選択として受け入れる覚悟が必要である。
確かに、再生可能エネルギーによる発電で、将来原子力に頼る必要はきっとなくなるだろう。しかし、日本には風力発電設備を作る電気がなくなるということである。シリコンウエハを作る電気も工場も無くなる。それらの装置は海外から買わなければならない。その金は国債の発行で賄う。
日本は未曾有の借金国である。国内に資産を持たなくなれば、日本の破綻は1日でけりがつく。
そういうことにならないようにしながら原発を停止させ、産業の海外流出を最小限にして、貧困を受け入れる覚悟を固めなければならない。