Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

8月12日~16日、南ア・聖岳から光岳へ、快晴の縦走!(6)

2006年08月18日 | 山登りの記録
易老岳を発ったのは12時38分。ここから、3時間の長い長い下り坂だ。15分ほどで、ヤセ尾根を、木の根を頼りにきわどく巻く難所があるが、その他は技術的にはなんということもない。しかし、重い荷物を背負い、ここ3日間の足の疲労に加えて、今日も既に8時間ほど行動したあとである。標高差1400mの坂は、我々パーティにとって、予想以上に(いや、予想通り?)、厳しい道のりとなった。

単調な樹林帯を800mは下っただろうか。いーぴんM本氏と、サワヤカY澤氏の足取りが重い。いーぴんM本氏は足首が痛むのだろう、横向きに足を置いて坂を下りている。サワヤカY澤氏は、昨年の北穂同様、ヒザをかばっていて痛々しい。隊列の最後尾からそう見ていたら、先頭のともちゃんも「足の裏が痛い」という。
かろうじてカメラマンY井氏は、自己申告せずに元気を装っていた。Y井氏は、ここ2年ほどは、Mr.Dashの過酷な山行にかなりの頻度でつきあってもらっている。数年前に比べると、脚力はグンとアップしているのだ。

巨木群が印象的な面平[写真]で休息する。ここで、ともちゃんが、プロガイドの
Uさんから紹介してもらったスプレーを取り出す。ホノルルマラソンのランナーも使うという、即効性の消炎剤だ。皆、痛む箇所に振りかけている。Mr.Dashも、ちょっと張ってきたふくらはぎに、試しにかけてみたら、その具合のいいこと!張りが嘘のように消えていくではないか。

ラスト500mの下り区間で、全体のピッチがガクンと落ちた。皆、足にきて、バテている。例のツアーパーティが後ろから次第に追いついてくるのが話し声でわかる。易老渡に着いたら、誰かが便ヶ島まで車を回収しに行かねばならないが、どう考えても、その元気があるのはMr.Dashだけだ。しんどいが、仕方ない。易老渡で無駄な待ち時間を費やすのもイマイチなので、ここで単独、先に下山することを宣言。なかば駈け足でスタコラと下山した。

意外にも脚はよく動いた。スリップも転倒もせずに、15時46分、易老渡の橋を渡る。水場でガブガブ呑む。マイクロバスがツアー客を待っていた。16時10分、便ヶ島で車を回収。今日の歩行時間は12時間に迫っていた。濡れタオルで上半身を拭き、汗だくのTシャツを着替えていたら、アブがしきりにまとわりついてきて困った。

車を易老渡に戻したら、ちょうど5~6分前に、あとの4人が無事、下山していた。聞けば、例のツアーパーティには、最後の5分ほどの場所で抜かれてしまったという。そういえば、もうマイクロバスの姿はそこになかった。予定時間を過ぎていたのか、ツアー客たちは、着替える間もなく、慌しくバスに収容されたそうだ。

飯田市内の温泉「ほっ湯(と)アップル」で、汚れた身体を清める。もう、これから奈良まで運転する気力はない。近辺の安いビジネスホテルを探したら、うまく「エルボン飯田」がみつかった。ビールで乾杯し、久しぶりに両手両足を伸ばして、寝返り放題で眠ることができた。

16日、予定より半日早く、帰奈。天候に恵まれ、体力も試せた、素晴らしい山行であった。

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