Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

夏休みの山行報告(その6・下山。往路の横尾本谷を見る)

2005年08月27日 | 山登りの記録
北穂の山頂は4回目だが、今まで運悪く晴天にめぐりあえず、今回、初めて山頂からの景色を楽しんだ。三顧の礼を超える「4度目の正直」にふさわしい大パノラマだ。南に槍ヶ岳、北に前穂と奥穂。涸沢の色あざやかなテントが、はるか下方に群がっている。夕陽を受けて山肌が赤く染まる。小屋のサンダルで3106mの山頂に立ち、シャッターを押しまくる。そこへともちゃんが、生ビールのジョッキを片手に上がってきた。いや、まったくフザケた奴だ。これがやりたかったのだろう。「あほかぁ」と云うと、山頂にいる他の宿泊者からも笑みがこぼれる。

翌朝、久しぶりの3000mで、多少頭痛がする。これ、これ。この感覚。起きてY澤氏の体調を聞けば、膝の調子はよくないまま。ゆっくり下りることになる。テン場でライチョウの親子がのんびり草を食んでいるのを見ながら岩場を下りる。

鎖場で老夫婦が半立ち往生しているので、こちらは鎖を使わずに巻いて下りつつ、ばあちゃんをサポートする。このパーティのリーダーは先に下りて手を貸そうともしない。じいちゃんは鎖をゴボウで持ち、しかも脚をまたいでいた。こんな素人を置いて先に下りるリーダーがどこにいる!?まあ昨今のムチャクチャな登山業界、これしきで、いちいち怒っていては身がもたないというものか。

気を取り直して、まだ熟さないベニバナイチゴ(熟しても国立公園内なので食えるわけではないが)を横目に涸沢へ。Y澤氏も脚をひきずりつつ懸命に下りてくる。昨日のダメージで、その他のメンバーもかなり疲れた歩調だ。
本谷橋の手前からは、横尾本谷がズバッと開けて見える箇所がいくつかある。自分たちの「偉業」を鳥瞰し、嘆息する。本谷橋、横尾、徳沢、明神、そして上高地BSと、長い長い退屈なエピローグの末、夕刻、アカンダナ駐車場に戻る。

朴ノ木平スキー場の、無雪期はいつでもガラ空きの温泉で汗を流し、奈良の自宅に着いたのはちょうど日付変更線。バリエーションルート2つを一気に仕上げるという、充実の4泊5日の夏の冒険が終わった。

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