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今年のチャンピオンズ・リーグの行方

2007年10月11日 16時08分56秒 | Weblog
今年もチャンピオンズ・リーグが始まった。既にグループリーグは第二節を終え、順調に連勝したチームもいれば、思うように勝ち点を伸ばせなかったチームもいた。去年はミランがリバプールとの決勝を制して、優勝を達成した。今年はどのチームが決勝の舞台へ、そして歓喜の瞬間を迎えるのか。グループリーグの行方を今回は占ってみたい。
まずはグループA。このグループはリバプール優位と思われていたが、二節を終えてリバプールは3位。スタートダッシュに失敗した。ただこのリバプールの失態によって、グループは混戦となり、面白みが増した。現在首位に立つのは連勝して、勝ち点6のマルセイユ。そして二位は勝ち点3のポルト。リバプールは勝ち点1で、最下位は連敗スタートとなったベジクタシュ。ベジクタシュはまだリバプールとの試合2試合も残しているだけに、このグループの草刈り場となる可能性が高い。問題となるのはこれからの2試合だ。リバプールはベジクタシュと2試合。マルセイユとポルトは直接対決が2試合続けてある。リバプールが順調に連勝すれば勝ち点を6にまで伸ばすことになる。そして直接対決が一勝一敗となれば勝ち点はマルセイユ9、ポルト6となる。ただマルセイユとポルトの戦力を比べると、ナスリやシセといったワールドクラスの選手がいるマルセイユに比べて、ポルトは厳しい。マルセイユがポルトとの対戦を勝ち越して終えるのではないだろうか。そうなると、マルセイユはほぼグループリーグ勝ち抜けが決まりである。あと1チームはポルトかリバプールということになるが、やはりここは自力に勝るリバプールが優位だろう。しかもこの次の直接対決はリバプールのホームゲームとなる。おそらくリバプールも次のステージに駒を進めることになるだろう。
グループBは三強一弱の構成となっているが、その三強の中でもチェルシーが一番強く、バレンシア、シャルケとチーム力の差は歴然としている。そしてバレンシアも短期決戦に強く、シャルケにとっては厳しい戦いが続くかもしれない。ローゼンボリには可能性が無いと言っても過言ではない。逆にローゼンボリ相手に勝ち点を落としたチームがこのグループから脱落する可能性が高い。第一節ではそのローゼンボリ相手にチェルシーが引き分けと勝ち点3を得ることが出来なかった。しかしチェルシーは第二節にアウェーでバレンシアを破り、底力を見せた。逆にバレンシアは初戦でシャルケのホームで勝ち点3をあげたものの、ホームでチェルシー相手に敗れた。そしてシャルケはホームでバレンシアに敗れたものの、ローゼンボリ相手に勝ち点3をあげ、勝ち点ではバレンシアと並んでいる。この結果を見てもやはりチェルシーの力が頭一つ抜けている。グラント監督に変わったとはいえ、ドログバやランパード、テリーなどタレントは世界トップレベル。グループリーグで負けることは許されない。おそらくもう一つの枠はバレンシアとシャルケの争いとなるが、断然優位に立つのはバレンシア。直接対決を制し、しかもシャルケは次の二試合がチェルシー相手となっている。シャルケはこの2試合で少なくとも勝ち点3を得ることができないと、グループリーグ突破は厳しい。
グループCもグループB同様に三強一弱と思われていたが、そうもいきそうに無い。何と現在首位に立つのがその一弱と思われていたオリンピアコス。そして同じく勝ち点4のレアル・マドリッドが二位となっている。ラツィオは2引き分けで勝ち点2。ブレーメンは連敗で勝ち点0となっている。次の二節のカードはレアル対オリンピアコス、ラツィオ対ブレーメンとなっている。レアルはここで連勝して、グループリーグ突破を決める公算が高い。問題はラツィオ対ブレーメン。この試合を勝ち越したチームとオリンピアコスがもう一枠を争う可能性が高い。ただブレーメンとラツィオで比べた場合、優位なのはブレーメンだろう。故障者も復帰してきているし、何より彼らには経験がある。レアルに次ぐ二位でグループリーグ突破を決めるのではないだろうか。
グループDは混戦となっている。その混戦を作り上げたのがシャフタール・ドネツクであることは間違いない。ここまで格上と思われたセルティックとベンフィカ相手に連勝。勝ち点6でグループの首位に躍り出た。そして二位にはセルティックとミランが並んでいる。ただ次の二連戦が鍵になることは間違いない。ミランは連勝しているシャフタールを止めることが出来るのか。そしてセルティックとベンフィカ、可能性を残すのはどちらのチームか。チーム力を考えるとミランが明らかに優位に立っているのは間違いないが、今のミランには得点力が無い。カカの得点だけでは勝ち進めない。ロナウドの復帰、そしてジラルディーノやインザーギに「らしさ」は戻るのか。ミランといっても安泰ではない。そしてシャフタール、ベンフィカ、セルティック、誰が勝ち抜くのか。シャフタールはこの貯金を守りきれるのか。ベンフィカの巻き返しはあるのか。そしてセルティックはアウェーで勝ち点をあげることが出来るのか。優位に立つのはシャフタール。しかしホームに強いセルティックにも可能性は十分に残っている。去年の経験があるセルティックが優位ではないだろうか。
グループEは波乱の展開となっている。バルセロナが絶対的な強さを見せているところに波乱は無いが、何とレンジャースも連勝。しかもリヨンとシュツットガルト相手の連勝だ。今年のリヨンにいつものような切れは無く、そして強さもなく、それが波乱を巻き起こした一番の原因となっている。しかもリヨンはホームでレンジャースに対して0-3で敗れた。はっきり言ってこの敗戦でリヨンのグループリーグ突破は一気に厳しくなった。シュツットガルトにはまだ可能性がある。何しろレンジャースは次の連戦はバルセロナ戦。勝ち点を伸ばせない可能性が高い。この間に勝ち点を伸ばして、ホームでレンジャースを迎え撃ちたい。しかも最終戦のバルセロナ戦は相手が既にグループリーグ突破を決めて、フルメンバーで来ない可能性が高い。シュツットガルトはまだ諦めてはいけない。レンジャースを抜く可能性は十二分にある。あえて述べなかったが、今年のバルサは圧倒的な強さを身につけている。グループリーグはあっさりと勝ち抜けを決めるだろう。怖いのは負傷者のみ。今年のバルサが楽しみだ。
グループFは二強二弱になるだろう。二強はマンチェスター・ユナイテッドとローマ。二弱はスポルティングとディナモ・キエフ。ここまでの二節も大きな波乱は無く、このまま二強が勝ち抜けを決める可能性が高い。現在マンチェスター・ユナイテッドが二連勝で勝ち点6。ローマとスポルティングが勝ち点3で並び、ディナモ・キエフは勝ち点0。ただローマもマンU戦で敗れての勝ち点3に過ぎないため、今後は勝ち点を順調に伸ばすことだろう。おそらくマンUが1位、ローマが2位でグループリーグを突破するころだろう。
グループGも完全な混戦模様。基本的には一強三弱。戦力も見る限りインテルが頭一つ抜けていると考えて間違いないだろう。ただ現在首位に立つのはそのインテルに勝利したフェネルバフチェ。そして勝ち点3でインテルとPSVが並び、勝ち点1でCSKAモスクワ。ただ今後の流れを考えてみると、インテルが首位でこのグループを通過する可能性が高い。そして二位抜けをPSVとフェネルバフチェが争うことになるのではないだろうか。慣れたフォーメーションで戦い続けているPSVとロベカルやアレックスなどブラジル人タレントが揃うフェネルバフチェ。ただチームとしての成熟度を考えるとPSVが優位だろうか。
そして最後にグループH。ここも二強二弱がはっきりしている。二強はアーセナルとセビージャ。二弱はスラヴィア・プラハとステアウア・ブクレシュティ。まぁここも何か大きなハプニングが無い限り、このまま一位アーセナル、二位セビージャでグループリーグ突破となるのではないだろうか。

まとめてみると・・・
グループA  ①マルセイユ     ②リバプール
グループB  ①チェルシー     ②バレンシア
グループC  ①レアル・マドリッド ②ブレーメン
グループD  ①ミラン       ②セルティック
グループE  ①バルセロナ     ②シュツットガルト
グループF  ①マンチェスター・U ②ローマ
グループG  ①インテル      ②PSV
グループH  ①アーセナル     ②セビージャ