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小野の右足甲骨折

2005年06月02日 18時19分51秒 | Weblog
今回UAEで行われている日本代表合宿からとんでもないニュースが飛び込んできた。それはなんと、小野の右足甲骨折によるバーレーン戦での出場は絶望ということだった。今回のバーレーン戦に向けて小野が日本国内から大きな期待を背負っていたことは言うまでもない。そしてこの骨折のニュースは日本全体にバーレーン戦危うしと思わせた。そして当然この予想外の負傷はジーコの計画を白紙に戻した。
小野が負傷するまでは3-6-1のフォーメーションでバーレーンに対するつもりでいた。スリーバックは宮本を中心に中澤、田中と並び、ボランチに小野と福西。サイドに三都主と加地で、トップ下に中村と中田英を並べる。前線は比較的調子の良い柳沢を使う予定でいた。しかしこの負傷を受けてジーコはまず、小野の位置に中田英を下げ、トップ下には小笠原を入れる布陣を試した。しかしいまひとつこの布陣はマッチすることはなかった。ただ少し考えれば、この布陣じゃだめだろ、という気がしてくる。というのもまず中村と小笠原が似すぎている。ただでさえ、ワントップの柳沢がサイドに開いて真ん中にスペースを空けるタイプなので、少なくてもトップ下にはガツガツ前に上がっていく選手が必要。中田英は正しくそのタイプのトップ下であろうとしたのだが、小笠原では厳しい。しかも小笠原も中村もどちらも典型的なパサーのため、2人の良さが重なり、どちらかが消えることが予想される。そのため小笠原をトップ下に起用するというプランはきつい気がする。それに今まであえて述べなかったが、自分は小笠原を評価していない。ただ攻撃をスローダウンさせるだけの選手だ。今の日本の攻撃陣ではゆっくりな攻撃ではバーレーンから得点を挙げることは期待できない。少しカウンター気味のはやい攻撃で攻めたいところだ。それではどのような布陣がよいだろうか。
一番普通に考えれば、中田英をボランチに下げて、ツートップにしたらどう、ということになると思う。柳沢が好調なのであれば、昔の鹿島コンビで鈴木と組ませるのも面白い気がする。ただジーコが信頼の厚い鈴木をスタメンから外して、柳沢を起用したことを考えると、鈴木の調子は相当悪いと考えられる。ジーコが柳沢と大黒や玉田のツートップで試合に臨むことは考えにくい。なぜならジーコはツートップの一角には必ずポストマンタイプを起用する。そのため鈴木が不調な今、小野が故障したからといってもツートップで臨む可能性は低い。次に出てくる考えは、中田英をトップ下に残して、ボランチに遠藤を入れることだ。自分としてはこれが一番お勧め。遠藤のパサーとしての能力は小野に勝るとも劣らない。ジーコとしては遠藤の守備力を問題視していると思うのだが、決して遠藤は守備力の低いボランチではない。そして遠藤を起用することで、ジーコのプラン通り、中田英と中村のトップ下を試すことが出来る。せっかくならジーコの思い描いていたトップ下を見てみたい。この遠藤を起用しての3-6-1、ジーコがこの布陣を選択してくれることを祈っている。
そして最後のパターンは中田英を小野の位置に下げ、トップ下に本山を入れるという形だ。小笠原をこの位置に入れるよりは、本山を起用するほうが攻撃にリズムが生まれる可能性が高い。なぜなら本山は小笠原のようなパサーではなく、生粋のドリブラーである。さらにシュートもうまく、柳沢を巧くフォローすることが出来るだろう。中田英、中村、小笠原といったパスの出所を何箇所も作るよりかは、本山のようなパスの受け手を増やすべきだろう。そして中村もそれを望んでいるはずだ。今回のバーレーン戦は悪くても引き分けの闘い方をしなくてはいけないため、日本代表は全体的に引いて戦うことが予想される。つまり攻撃にそれほど人数をかけることは出来ない。せいぜいワントップに、トップ下の二人、それにサイドとボランチから一人ずつ攻撃に参加出来たらよいほうだろう。つまり基本は前の3人だけの攻撃となる。そんな中に二人もパサーは要らない。やはり自分から仕掛けていける本山こそが適役だ。ジーコには小笠原という馬鹿げた駒を起用しないことを願う。ジーコが小笠原のことが好きなのは分かる。しかしただ好きな選手を起用するだけでは、日本はW杯に行くことは出来ない。
金曜の夜にバーレーン戦は行われる。この試合日本が負ければ、自力でのW杯出場がなくなる確率が高い。そのためどうしても引き分け以上の結果が必要となる。確実なことはそのピッチには小野がいないということ。誰かが救世主となるのか、それとも誰かが主犯として扱われるのか、それは神のみぞ知る。