だいずせんせいの持続性学入門

自立した持続可能な地域社会をつくるための対話の広場

四つのレッスン

2008-07-25 22:57:09 | Weblog
 環境問題に対して何かしなくてはと思うけれども、何をしてよいのかわからない。毎日の暮らしの中でできることって何かあるのだろうか。こうよく質問される。  そして、これは答えられない質問である。あなたの暮らし、仕事、地域について一番よく知っているのはあなた。私は何も知らない。なので、あなたの暮らしの中で何ができるかは、あなた自身が考えだす他ない。  幼稚園の屋根に太陽光発電装置を付けたのを機会に . . . 本文を読む

食料危機にそなえる(1)

2008-07-23 22:29:00 | Weblog
「地域社会に飢饉の暗雲が迫っていた頃、『応永の平和』ともよばれる束の間の安定のなか、首都では『御所御成』や『たのむ物』をはじめとして、飽食と享楽の日々はあいも変わらずに繰り広げられていた。彼らにはそこで蕩尽される物資がどのような人々の犠牲のうえで彼らのもとにまで届けられたのか、という内省はもちろんない。そこでは本膳料理とよばれる食べきれないほどの山海の珍味が卓上を飾り、暴飲暴食の果て嘔吐までが『 . . . 本文を読む

問題は解決するな

2008-07-21 07:10:18 | Weblog
 なんだか最近はやりの新書のタイトルのようであるが、問題は解決しようと何らかのアクションをすればするほど、ややこしくなって解決が遠のく。あるいは絨毯のしわを伸ばしている時のように、他の場所に問題がでてくる。地球温暖化問題を解決しようとして原子力発電を推進することを受け入れるなど、その典型であろう。なにがなんでも問題を解決する、という姿勢は、「なにがなんでも経済成長させる」という成長型社会の「型 . . . 本文を読む

洞爺湖サミット:日本外交の目覚め

2008-07-13 11:20:34 | Weblog
 洞爺湖サミットが開催された。メディアでは、ホスト国でありながら福田首相の指導力は発揮できなかったとか、お祭りさわぎだったとか、日本政府にとっては否定的な伝え方が主流のようである。私の見方は正反対である。これまでまるでアメリカの属国のように独自の主張がほとんどない非主体的外交で有名だった日本政府が、目が覚めたかのような外交的成功を収めたと思う。持続可能な世界をつくるという観点からすればより悪い方 . . . 本文を読む

白紙

2008-07-11 05:20:42 | Weblog
 私は大学院の授業で「持続可能な地域づくり実践セミナー」というのをやっている。この地域で地域づくりの先進的な取り組みをしているNPOなどを訪問調査するというのが主な内容だ。学生たちはそこで強烈なミッションをもって活動されている人たちに出会う。昨日は訪問調査の振り返りでもあり準備でもあるワークショップをやった。テーマは「自分のテーマはなにか」である。  人はそれぞれミッションのウラに、それを支えエ . . . 本文を読む

ブログ上企画会議?!

2008-07-09 21:04:13 | Weblog
このたび、NHK文化センター名古屋教室(NHK系列のカルチャーセンター)より、地球環境についての講座をやりたいので講師をやってもらえないか、というお申し出をいただきました。会場は名古屋・栄のど真ん中、NHK名古屋ビルの中で地の利があるし、せっかくの機会なのでお受けしました。それで、どういう講座にしたらよいか、どういう内容だったら聞きにいきたいか、いつもブログを読んでくださっている皆さん(たぶん5 . . . 本文を読む

ラクチンでいこう

2008-07-03 06:25:56 | Weblog
 日垣隆『ラクをしないと成果は出ない』大和書房2008年はなかなかおもしろい内容である。私は大学の教員になって十数年にしてこの境地が理解できるようになってきた。どんな仕事もひとりではできない。それに関わる人みんなが当事者として意欲をもって仕事をするようにできれば、ひとりひとりの負担は少なく、ストレスを下げるどころか、やればやるほど元気がでてくる、という状況をつくりだすことができる。そうなれば、 . . . 本文を読む

くっていくこと

2008-07-01 18:31:25 | Weblog
 今日は豊田市の環境学習施設eco-T(エコット)のインタープリター養成講座で講義をした。平日午前中、託児あり、ということで30歳代の若いお母さんたちが多かった。最近、20代30代の女性がかなり敏感に状況の変化を察知して、動きはじめているという感触がある。  講義の中では、ボランティア活動がすすんでも、それだけではなかなか世の中は変わらないという話をした。やはり平日5時までのビジネスが持続可能 . . . 本文を読む