中山間地域の集落に移住したら、地域の中でなじんでいくプロセスが次に続きます。よく田舎は閉鎖的だと言われますが、これは「都市伝説」だと私は思います。私の経験ではよそ者として集落に入った場合に、親切に歓迎こそされ、冷たくあしらわれたことはありません。昔は旅人が突然戸口をたたき、一夜の宿を貸してほしいといえば、快く受け入れるのが普通でした。移住者に対しても、わからないことは親切に教えてくれるし、野菜は . . . 本文を読む
中山間地域でこれぞと思う空き家に出会ったとして、それがまだ空き家バンクには登録されていない物件の場合、家主さんは活用の意向があるものの、まだ最終的に決心していないかもしれません。相続登記がされていないなど問題を抱えているものの、家主さんがグズグズしているかもしれません。しかし、実際に「ぜひこの家を引き継いでここで暮らしたい」という人が具体的に目の前に現われれば、家主さんの気持ちが動く可能性が高い . . . 本文を読む
では移住希望者はどうやって住む地域を決め、空き家を借りたり買ったりすることができるでしょうか。まず、そもそも空き家バンクに継続的に空き家が出てくるのは、地域ぐるみで空き家活用と移住定住支援の取り組みをしているところだということを認識してください。そういう取り組みをしていない地域の空き家がまれには空き家バンクに出てきます。また民間の田舎移住専門の不動産情報に載っています。そういうところは慎重になっ . . . 本文を読む
ここまでの説明で、中山間地域の空き家が貸したり売ったりされる背景には、思いもよらぬ深い物語があることをご理解いただいたと思います。その上で、空き家を借りたり買ったりして田舎へ移住をしたいと考えている方は、どう考え行動したら良いでしょうか。まずは考え方について。
何としても避けて欲しいのは、入居後にご近所とトラブルになることです。都会のマンションならいざ知らず、田舎ではご近所の冷たい視線の中で . . . 本文を読む
愛知県豊田市旭地区敷島自治区で空き家活用の取り組みを進めている安藤征夫さんは、空き家活用・移住定住支援に関する私の「師匠」です。彼が多くの空き家の家主さんと対話する中で、家主さんが困っている「6つの困難」と、その解決方法を明らかにしてきました。要は家主さんの気持ちに寄り添い、一緒に解決策を模索していくということです。その知見を以下にまとめてみました。
1) こんな古びた家を貸せるはずない、家を . . . 本文を読む
中山間地域の空き家活用を考える場合に押さえておかなくてはならないのは、田舎では一軒の家は孤立した存在ではないということです。一つは地域の生態系や景観の中の位置づけがあるということ。農家は農地、山林があっての宅地と家です。農家の空き家を引き継ぐということは農地と山林も引き継ぐということになります。もう一つは集落の中の位置づけがあります。江戸時代の昔から集落の寄り合いで水路や草地の管理運用、お祭りの . . . 本文を読む
空き家には大きく分けて2種類あります。不動産価値のあるものと無いものと。日本では家屋は20年もたてば不動産評価額はゼロになります。つまり空き家の不動産価値とは家自体ではなくその下の土地の価値です。その土地の値段が家の解体費用よりも安いと不動産価値は無いということに(むしろマイナス)。中山間地域の空き家物件はほぼこのパターンなので不動産屋さんは扱いません。なので田舎では空き家に関する不動産情報はな . . . 本文を読む