だいずせんせいの持続性学入門

自立した持続可能な地域社会をつくるための対話の広場

うんちく話(4)

2009-02-25 22:40:47 | Weblog
「大自然のふところに抱かれて、長いこと散歩していました。雨のおかげで生き生きとした葉に光が反射するさまを見たり、森の中の木々の静かなささやきを聞いたり、地平線の空の白い色調を観察したりしていた時に、心の中で声が聞こえたのです。すべてがすぐにです。こちらでちょっと、あちらでちょっとというようなものでなく。すべてが一度に、一つのまとまったものとしてあらわれたのです。・・・それを私は、大切な客として迎え . . . 本文を読む

心のギアチェンジ

2009-02-21 03:03:01 | Weblog
 理学の世界から環境学に参入して約8年、その間に多くのことを学んだけれども、結局たどりついたのは、環境問題とは心の問題だということだ。環境問題の解決には技術と制度が大切と言われる。確かに新しい技術開発はまだまだ必要だし、新しい制度の設計と試行が必要だ。しかし、何をやればよいかは大筋ではもう分かっている。個々のことがらについてはお手本にすべき先行事例もたくさんある。問題はそれがトータルな仕組みとして . . . 本文を読む

原生林にて

2009-02-14 20:55:40 | Weblog
 地球環境塾の学生たちを連れて、奥矢作森林塾に合宿に行った。二日目の午後は段戸山裏谷の原生林を散策した。  冬枯れの原生林もまた美しい。ブナの大木が豊満な幹を大地からのばしている。上空はるか上で、梢の先の一本一本までが、灰色のそらを背景に黒々とうかびあがっている。ツガやモミの濃緑は冬枯れたブナの間にみずみずしく映える。足下は落ち葉のふかふかカーペット。明るい茶色の落ち葉は一枚一枚が輝いているよう . . . 本文を読む

持続不可能な低炭素社会?

2009-02-13 16:09:11 | Weblog
 最近電気自動車が話題だ。ここ1、2年で三菱とスバルから実用的で量産される電気自動車が販売される予定である。トヨタのプリウスもプラグイン仕様のものが近々販売されるようだ。走行にかかる費用(電気代)はガソリン車の数分の1になるとされているので、車体価格が高くても廃車にするまでの全経費で考えれば安くなる計算である。クルマ社会による二酸化炭素排出が地球温暖化の元凶と言ってもよいので、その解決の切り札と . . . 本文を読む

称名念仏

2009-02-02 16:56:42 | Weblog
 町田宗鳳『法然-世紀末の革命者』法蔵社1997年を読んだ。高校のころ倫理社会の授業で法然と親鸞について学んだが、親鸞よりも法然の方に強く惹かれたのを思い出した。著者は法然をキリスト教におけるルターに匹敵する宗教改革者として位置づけている。法然の生きた時代、京都は自然災害と戦乱によって大量の死者が発生する大事件を繰り返していた。凄惨な死の光景が日常になり、絶望が人々の心を覆う中、仏教寺院は宗教的 . . . 本文を読む