9月15日から、新しい子宮頚がん予防ワクチン「ガーダシル」が公費で使えるようになりました。
これまでの子宮頚がん予防ワクチンは「サーバリックス」だけでした。
ヒトパピローマウイルス(HPV)には100種類以上の型があります。
16型と18型は主に子宮頚がんの原因となり、6型、11型は良性のイボ(尖圭コンジローマ)の原因となります。
「サーバリックス」、「ガーダシル」はどちらも16型と18型に有効です。
このどちらかを接種すれば、子宮頚がんの70%を防ぐことができます。
さらに「ガーダシル」は6型、11型にも有効ですので、尖圭コンジローマを予防する効果もあります。
「サーバリックス」は注射部位の疼痛、腫脹、だるさが強いとされますが、抗体価は「ガーダシル」より高くなり、「サーバリックス」の方ががん予防効果は長く続く可能性があります。
被験者の追跡から、効果の持続は両者とも8年までは十分持続することが分かっています(それ以後は追跡中です)。
「サーバリックス」も「ガーダシル」も、どちらも半年の間に3回接種します。途中でワクチンの種類を変更することはできません。
公費で接種出来るのは中1~高2の女子です。ただし高2女子は9月中に1回目を受け、かつ平成24年3月31日までに3回目を終了した場合にのみ無料となります。
それ以外の方は有料になります。費用は1回15,900円(3回で47,700円)です。
妊娠中は接種できません。
最近メルク社がHPVの9つの型に有効な新ワクチンの治験を申請しましたが、使えるようになるのは5年以上先となります。
当院では9月15日以降、新たに接種を始める方には「ガーダシル」をお勧めします。
予約は不要ですが、必ず母子手帳と保護者の同伴が必要です。
接種した後は運動はできません。
接種後30分間は様子を見ていただきますので、遅くても16時半までには来院して下さい。