あやし小児科医院 第2ホームページ

あやし小児科医院第1ホームページに載せきれなかった情報、横道にそれた話題をランダムに掲載します。

インフルエンザワクチンの最終予約について

2011-12-28 19:10:20 | Weblog

 

インフルエンザワクチンの最終予約について  

 

接種日は1月4日(水)から1月13日(金)までです。 

電話または窓口で、空いている希望の日を予約して下さい。

1日10~20名限定。計50名で終了となります。

 

14日からか窓口で予約を受付ます。

電話番号は 022-392-1881

電話受付時間は 9:00~12:00、14:00~17:00(休診日を除く)

  12:00~14:00 は休憩時間ですので、緊急以外のお電話はご遠慮下さい。

 

【対象】

生後6カ月~成人の方です。

卵アレルギーの方は受けられません。

 

【接種回数・料金】

6カ月~小学生 ・・・2回接種、1回につき3000円

中学生以上   ・・・1回のみ接種、3000円

 

予約した日(1回目)、及び2回目(1週後)に連絡なく来院なさらない場合はキャンセル扱いとなります。

必ず母子手帳を持参して下さい。中高生であっても保護者の同伴が必要です。

 

【ワクチン株】

 

今季のインフルエンザワクチンには次の3種類の抗原が含まれます。

 

(1)新型ブタインフル A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09株

(2)季節性A香港型 A/ビクトリア/210/2009(H3N2)株

(3)季節性B型 B/ブリスベン/60/2008株

 

1つのワクチンで新型インフルエンザと季節性インフルエンザ(A型、B型)に効果があります

 

なお、インフルエンザワクチンは発病を阻止するものではなく、重症化を防ぎ、死亡率を下げるためのものです。従って接種しても罹患することはあります。

 

以上のことをご理解の上、予約をお願いします。

     

                 あやし小児科医院

 


当院で診断したインフルエンザ患者数

2011-12-28 19:00:54 | Weblog

当院で診断したインフルエンザ患者数

            A型インフルエンザ     B型インフルエンザ  新型インフルエンザ

11月第1週      3                0             0

11月第2週      1                0             0

11月第3週      3                0             0   

11月第4週     12                0             0

11月第5週      1                0             0

12月第1週      8                0             0

12月第2週     17                0             0

12月第3週     43                0             0

12月第4週     23                0             0

    計      111名               0名           0名 


仙台市の「こども医療費助成制度」が変わります

2011-12-22 21:13:30 | Weblog

平成24年1月から、仙台市の「こども医療費助成制度」が変わります。

通院の場合についてお知らせします。

 

◆助成対象年齢が拡大されます

  「乳幼児~未就学児」→「乳幼児~小学3年生

◆一部負担金の導入

  「自己負担なし」→「3歳~小学3年生は、初診時500円自己負担」 

      (再診時、3歳未満はこれまで通り負担はありません

 

助成対象となるのは、仙台市に住んでいるお子さんで、保護者が健康保険または仙台市の国民健康保険に加入している方です。

受給者証の提示がなかったり、宮城県外の医療機関を受診された場合は助成されません。

【初診料について】
1つの傷病が治癒した後なら、同じ月であっても次の傷病の受診時は初診となります。 
つまり1ヶ月に初診が2回または3回ということもありえます。(=500円の自己負担が2回または3回となる。4回は普通ありません。)

患者さんが不調を訴えて治療や検査のために受診したものの、結果的に異常が認められないこともあります。この場合も初診料を算定します。

 

詳細は仙台市のHPで↓

http://www.city.sendai.jp/fukushi/kosodate/josei/1201135_2498.html

 

 


インフルエンザ 全国的流行に  12月16日

2011-12-18 21:13:55 | Weblog

 
インフルエンザの患者が宮城県のほか中部地方や中国地方を中心に増え、国立感染症研究所は16日、インフルエンザは全国的な流行に入ったと発表しました。流行は今後さらに拡大する見通しだということです。

国立感染症研究所によると、今月11日までの1週間に全国のおよそ5000の医療機関から報告されたインフルエンザの患者は前の週のおよそ2倍の5447人で、宮城県のほか中部地方や中国地方を中心に8週連続の増加となりました。

1つの医療機関当たりの患者の数は、1.11人と全国的な流行の目安とされる「1」を超え、国立感染症研究所は16日、インフルエンザは全国的な流行に入ったと発表しました。

都道府県別では、宮城県が10.33人で、今後4週間以内に大きな流行となるおそれがある「注意報レベル」を超えているほか、愛知県と三重県が5.33人などとなっています。

今月4日までの5週間に検出されたウイルスは、高齢者で重症化しやすいとされるA香港型がおよそ90%を占め、おととし「新型インフルエンザ」として流行したウイルスは検出されていないということです。

国立感染症研究所の安井良則主任研究官は、「流行は、今後さらに拡大する見通しで、来月下旬から2月上旬にかけてピークを迎えるとみられる」と話しています。


不活化ポリオワクチンの副反応

2011-12-08 22:26:21 | Weblog

 

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上は平成23年12月3日に行なわれた「宮城県広域化予防接種事業研修会学術講演会」での、岡部信彦先生(国立感染症情報センター)の講演録からお借りした表です。

 

アメリカのワクチン副反応報告制度のデータベースによると、2010年にはIPV(不活化ポリオワクチン)単独で、死亡4例、障害7例、入院45例が報告されています。

また「三種混合+IPV+ヒブ」では死亡27例、障害5例、入院124例 が報告されています。

IPVは生ワクチンではないため、ポリオこそ発症しませんが、副反応がゼロではありません。

現在日本ではIPVは未承認のため、副反応による被害に公的な救済制度が適用されません。

IPVを希望される方はこのことも知っておく必要があります。

 

 


ムンプス(おたふくかぜ)難聴

2011-12-07 21:54:40 | Weblog

現在朝日新聞で、ムンプス難聴が取り上げられています。

ムンプスは、 「流行性耳下腺炎」、 「おたふくかぜ」とも呼ばれます。

耳下腺が腫れるのはもちろんですが、広く全身の臓器に感染します。

中でも、 唾液腺、 膵臓、 睾丸などの腺組織や髄膜、 内耳などの中枢神経系に感染を生じます。

ムンプス難聴の多くは一側性で、 聴力損失は重症で 改善しにくい特徴があります。

しかし両側性の難聴は 全ムンプス難聴症例の14.5%とする報告例もあります。

発症年齢は15歳以下が多く、 なかでも5~9歳に多いとされていますが、 一側性の発症が多いため、 症状を十分に訴えられない幼少児では、 見落とされている可能性もあります。

確実例は、ムンプス発症の4日前から発症後18日までに発症する急性高度難聴ですが、 耳下腺の腫脹なしに難聴が発症することもあります。

これは血液中のIgM抗体を調べてムンプスと診断します。

随伴症状として、 耳鳴り、 めまいを伴なうことがあります。

聴力障害が治癒しにくいのに対して、 めまいは2カ月以内には軽快します。

人工内耳は一側性の難聴では適応になりません。

ムンプス難聴の発生頻度は、これまで、ムンプス患者1万5千人に1人といわれていましたが、日本の調査では20歳以下の7400人のムンプス患者のうち、7人に難聴が発生したと報告されました。(下記の英語の論文)。この7人はいずれもワクチンをしていませんでした。

従って「1000人の子どもがムンプスに罹ると、1人は難聴になる」と覚えておきましょう。

耳鼻咽喉科においては突発性難聴は珍しくありません。しかし突発性難聴と診断された患者の5~7%はムンプスによる不顕性感染の可能性があることが示唆されているため(血液中のIgM抗体が高い)、  実際のムンプス難聴の発生頻度はもっと高いと考えられます。

おたふくかぜワクチンによる抗体陽転率は約95%で 維持率もよいため、ワクチン接種はムンプス難聴の予防に対しても非常に重要であると考えられます。

 

http://www.cty-net.ne.jp/~kazuppe/munpusu/munpusu.htm

Pediatric Infectious Disease Journal:
March 2009 - Volume 28 - Issue 3 - pp 173-175
doi: 10.1097/INF.0b013e31818a8ca8
Original Studies
An Office-Based Prospective Study of Deafness in Mumps
Hashimoto, Hiromi MD*; Fujioka, Masashi MD†; Kinumaki, Hiroshi MD‡; Kinki Ambulatory Pediatrics Study Group

AbstractBackground: Deafness is a rare but important complication of mumps virus infection. Its incidence has been estimated at 0.5 to 5.0 per 100,000 cases of mumps, but recent reports from Japan, where mumps is endemic, suggest that the incidence might be higher.

Objective: Prospective office-based study to determine the incidence of hearing loss in children with mumps.

Methods: Forty pediatric practices participated in this survey. The study population consisted of patients ≤20 years old with mumps seen between January 2004 and December 2006. Clinical diagnosis of mumps was made by experienced pediatricians. Among those from whom written consent was obtained, parents were asked to conduct hearing screening tests by rubbing fingers near the ears twice daily for 2 weeks. Patients suspected with hearing loss were further examined by an otolaryngologist.

Results: Among 7400 children who underwent hearing ability assessment after clinical onset of mumps, 7 had confirmed hearing loss; none had been previously vaccinated against mumps. In all cases, hearing loss was unilateral but severe and did not improve over time.

Conclusions: The incidence of hearing loss in children due to mumps was 7/7400 (∼1/1000 cases), which is higher than previously suggested. Prevention of deafness is another important reason for assuring universal immunization against mumps.

 

 

【まとめ】

ムンプス難聴はムンプスの患者の1000人に1人に発症します。

一旦発症すると治療は不可能です。

是非予防接種をしておきましょう。

 

下で、「ムンプス難聴にかかった方および子どもたちの保護者からのメール」が読めます。 

 

ムンプス難聴にかかった方および子どもたちの保護者からのメール その1

http://blog.goo.ne.jp/kitaguchi-tamuraclinic/e/98ee15abc8e4d41b52aca9ac2df4e223 

 

ムンプス難聴にかかった方および子どもたちの保護者からのメール その2

http://blog.goo.ne.jp/kitaguchi-tamuraclinic/e/6351bd32e7d0a9e02a4b4f0627763084