あやし小児科医院 第2ホームページ

あやし小児科医院第1ホームページに載せきれなかった情報、横道にそれた話題をランダムに掲載します。

水戸協同病院の耳鼻科問題

2005-01-25 19:38:18 | Weblog
今ウェブ上で話題になっているこの問題を産経web茨城版から引用します。皆さんどうお考えになりますか?なおそのHPはすでに閉鎖されております。(2005.1.14)


 県厚生農業協同組合連合会が運営する水戸協同病院(水戸市宮町、津久井一院長)の耳鼻咽喉科担当の女性医師が、個人ホームページの「日記」に診療内容や手術の様子を公開し、「頭悪い」「二度と来るな」などと患者を中傷する書き込みを繰り返していたことが十三日分かった。指摘を受けた医師は日記を削除したが、病院側は医師の処分も含めて対応を検討している。

 ホームページは女性医師が自らの趣味である爬虫(はちゅう)類の飼育などの情報交換を目的に開設され、「日記」のコーナーには爬虫類の話や身の回りのできごとに加え、匿名ではあるが、外来や入院、救急外来での診療内容や手術の様子などが克明に記されており、本人が読めば分かる内容になっている。

 神経質な患者などに対して「おかしいっつうの」「二度と来るな。あなたがこの世からいなくなってもなんとも思わないです。って言ってやりたい」「心の病気」「頭悪い」などの中傷が数多く見られる。

 また、手術の不手際や、酒に酔って手術に臨んだ際の様子も書かれている。甲状腺が焼けるにおいを「海産物の香り」、心停止した患者の目を「鮮魚売り場の魚」と表現している。

 「ただ今当直中です」と勤務中の書き込みであることを明らかにしている表現も複数ある。

 女性医師は指摘を受けて昨年十二月二十七日に日記の全文を閲覧不能にした。

 津久井院長は「匿名とはいえ医療内容を漏らし、患者を非難しており非常に不適切だ。本人から事情を聴いた上で病院として厳正に対処したい」と話している。

               ◇

 【「日記」の主な内容(抜粋)】

 鴉平成15年6月12日 「メマイ外来」。1週間でもっとも憂鬱(ゆううつ)な時間。本物の眩暈(めまい)の人は、数えるほど。半年から年単位で通っている人たちが曲者(くせもの)。中には10年選手とかもいたりして。おかしいっつうの。

 鴉7月21日 昨日は当直でした。夜中足が痛くて寝られないという患者さんがやってきた。本人にいくら言っても注射するまでは帰らない気満々なので、思いっきり痛いヤツを筋注して満足してもらいました。ええ、生理食塩水を2倍量ほど。次に来たらさらに倍量打ってやれ。 

 鴉8月19日 本日は「はじめての甲状腺」の手術をさせていただきました。甲状腺周囲の剥離→甲状腺にモスキートを突き刺したのは内証の話。や、楽しかった。また、やらせていただきたいです。

 鴉9月4日 昨晩の「救急」外来患者様。お酒を飲むと胸痛発作が起きる人が酒を飲んで胸が痛くなった。頭悪いとしか言いようがありません。倒れても文句言うな、と言いたい。

 鴉11月8日 昨晩は当直でした。本日の最大のイベントは尿管結石疑いの患者さん。夜中3時に救急車で来院(マジかよと思った)。救急外来で大暴れ。なんていうか、痛いのをじっと我慢している人に萌…じゃなくて(笑)。我慢している人のほうが同情して何とかしてあげようって気になってきます。あんまり救急外来でのた打ち回るとかえって損するかもしれません。 

 鴉11月18日 本日は飲み会でした(またかよ…)。病院から徒歩3分の飲み屋でボスと、他の病院の耳鼻科の先生たちと忘年会をかねて飲み会。その最中、なぜかボスのポケベルが鳴り響く。緊急手術だな。というわけで、緊急気管切開へ突入。今回は病院の近くでの飲み会だったので気合入れて飲んでました。ボスの耳は真っ赤だし、私は超ハイテンション。血を見てますますテンションあがる始末。思いっきり酒臭かったことに対しては…や、申し訳ない(笑)。この仕事はこの緊張感がたまりませんな。 

 鴉12月10日 本日のお題は上顎洞篩骨洞根本手術。慢性副鼻腔炎、俗に言う蓄膿症の手術です。人によっては非常に簡単にいくのですが、個人差が多い人間の体。そうはうまくいかない場合もとっても多い。今日の人もそのタイプ。めっちゃ血の気が多い。ほっぺたの骨をノミで削って穴を開け始めた辺りから、だらだら血が出まくる。上手な人が半分の時間でやれば、半分の出血ですんだんだろうなぁ…。よーく見ると骨のすき間から噴水のように血が噴出してたりして。いいね。出血してるって自己主張してて。止めてやろうって気が出ます(笑)。結局出血量は600ミリリットル強でした。今までの私的最高記録です。

 鴉12月22日 昨日(今日?)の当直は…とりあえず寝ようと思って当直室に行くとすぐにPHSが。「病棟の患者さんが意識消失してるんです。診てください」。行ってみると…心臓止まってました。すでに鮮魚売り場の魚のように瞳孔も全開。

 鴉16年5月5日 ちょっと困った患者さんが入院してます。病院生活が不満らしく文句たらたら。おかげで不満が大爆発。明日帰ります。困るんです。私の体です。死んだってかまわないから帰ります。カンベンしてくれ。本音を言うと、さっさと退院してほしいです。むしろ帰れ、今すぐ帰れ、二度と来るな。私もあなたがこの世からいなくなってもなんとも思わないです。って言ってやりたい。 

 鴉5月25日 耳鼻科にはいろんな患者さんがいらっしゃいます。不定愁訴といいまして、原因もなくいろいろな症状を訴える方がいます。のどがちりちりする。口が渇く。耳がかさかさいう。くびがいたい。メマイがする。などなど。本物の病気ももちろんあるのですが。はっきり言って心の病気っていうのが圧倒的に多いです。普通の人なら全く気にしないことが気になって気になって仕方がない。ストレスフルな人に多いです。なぜって体の症状を気にしていればストレスのことを考えなくてもすむから。自分で病気を作り出している。大丈夫! 太鼓判をもらっても、治らないor気になってしまうあなた! 一度「心療内科」の受診を!(笑)

 鴉10月21日 以前よりある意味問題行動を起こしていた患者さん。ベッド上の生活に耐え切れられなくなったらしく、昨日アタリから不定愁訴大爆発。昨日から病棟から「○○さんがイライラしてなんとかしてくれっていってるんです。」という電話が2時間おきぐらいにかかってきます。…っていうか、私がイライラするんですけど? お風呂の最中とか、飲み会の最中とか(昨日は飲み会でした(笑))、寝てるときとか。何度も何度も電話で中断されて興がさめるわ、むかつくわ。…いいかげんして。あんまりうるさいと…夜はヤクで寝かせちゃうよ! 

 鴉12月3日 ワタクシはメマイ専門外来ってのをやってます…が、別にメマイの専門家って訳でもなんでもなく、「通常外来に紛れ込むと話が長くて外来が滞るので、ねちっこい感じのメマイの患者さんたちを集中させた外来」ってな感じです。メマイになるような人たちってのは、非常に神経質心配性な人が多いんです。大半はふらふらする気がする…みたいな。心配ばかりして、症状におぼれてしまうような人が多いんです。こういう人は話が長い長い。そんな人たちを一手に引き受けるメマイ外来。サイテー。さて、そんなメマイ外来に筋金入りみたいな人が本日いらっしゃいまして。もう、手のつけようのないぐらいいけてない感じの方で。こっちの質問をさらっと流して、手のしびれとか、頭痛とか、首のこりなどを訴えます。メマイ以外の症状は別のところで言ってくれる? メマイがするという割には元気に徒歩で帰宅。…二度と来るな。と言いたい。

 鴉12月16日 本日は喉頭全摘術でした。このとき、甲状腺を気管から引っぺがす…という作業があったのですが。電気メスで焼きながらはがしていくので、甲状腺の焼けるにおいが立ち込めます。ヨードたっぷりの甲状腺がこげるニオイは…いうなれば海産物。OPE室に海産物の香りが立ち込めました。…コレをいいニオイと思うか、そうでないと思うかは、人それぞれです。 

 鴉12月19日 本日、またしても鼻出血の患者さまがいらっしゃいました。鼻血がたらり、ぐらいでおさまってしまっています。そのとき、出ていなければ出血点ってのはわからないことが結構多くて。(しかも、この方の場合、右からも左からも出ててまさに訳がわからない)即行お帰りいただいております。っていうか、病院受診する必要を感じません。この方ある意味違う病気の方で。「先生! 毎晩11時ごろになると鼻血が出るんです。心配で心配で。一人暮らしで心配なんです。入院させてください」。鼻血がたらりで入院されてたまるか! 入院するような鼻血ってのは、右の鼻から出て。右の鼻を押さえたら左の鼻から出て。両方の鼻を押さえたら口から出て。揚げ句の果てにはガーゼを詰めて止血しようとしたらガーゼのすき間からあふれ出したり、目から出たりするようなときぐらいです。鼻血がコップ1杯ぐらいなんてたいしたことありません。洗面器1杯出たぐらいでないと。まさに違う病気! 


「生き方のコツ死に方の選択」

2005-01-17 22:13:26 | Weblog

鎌田實(医者)と高橋卓志(坊主)の往復書簡 文芸春秋社
その中の「プエブロインディアンの老人の詩」(丸元淑生訳)

今日は死ぬのにとてもよい日だ
あらゆる生あるものが私と共に仲よくしている
あらゆる声が私の内で声をそろえて歌っている
すべての美しいものがやってきて
わたしの目のなかで憩っている
すべての悪い考えは私から出ていってしまった
今日は死ぬのにとてもよい日だ
私の土地は平穏で私をとり巻いている
私の畑にはもう最後の鋤を入れ終えた
わが家は笑い声で満ちている
子どもたちが帰ってきた
うん、今日は死ぬのにとてもよい日だ