水墨画・墨彩画家 岡田潤のあッこりゃまた日記 

水墨画・墨彩画家。児童文学作家。花のスケッチが趣味。絵を描く事で物語が生まれる! 日々、楽しいことばかり!

月下美人 スケッチ4 ラスト(A・B二輪の違い。つぼみ~花が終わった後まで)

2018-07-23 | 草花 墨彩画・水墨画・スケッチ 

月下美人のスケッチの続きです。

A・B二輪の花。二日続けて順番に開花してくれて、しっかり一輪づつ向き合うことができた。

これは、満開の月下美人を目の前にして描いた水墨画の色紙です。

下A ↓ 満開 

 

上B ↓ 満開

幸せな時間をいただきました。このAとBの月下美人,性格が違う。つぼみから満開までも。また花がしぼんだ後も、対照的だった~。

記録としてアップしておきます。

Bのつぼみから満開の様子 スケッチしながら、あれ?昨日のこんなことしてたなと思いながら。こういうことが、デジャブ―っていうのかな?とちょっと思った。

7月9日朝 
上B 咲き終わり、つぼんだ姿で花が垂れ下がる
下A Bとほぼ同じような形。つぼみがこれから咲くところ。

この日、出かけて家にもどったのが夜7時。
↓ PM7時23分 Aが私が帰るのをまってくれていたように、つぼみがほころび出した。

↓ PM7時26分 強い内側からの力で絡まりついていた細いガクがほどけていく。

↓ PM7時43分

↓ PM8時14分 シベが見える。

↓ PM8時54分 花開く力で震える。風もなく揺れる。エネルギーが目に見えるよう。

↓ PM 9時30分

↓ PM9時50分

↓ PM10時10分 スケッチブックの表紙の裏に描いた。今回の月下美人二輪で二冊描き切ってしまった。

↓ スケッチブックがなくなったおかげで、ここからは色紙に直描き! そのままではなく、色紙作品として少しアレンジしながら描く。

↓ 色紙 こちらは、花の中を濃い墨で。 

正面から満開の花

↓ PM10時40分 色紙なので時間を記さないつもりが、もう、癖で時間をかいてしまった💦 正面は力強い。香りに酔いそう。昨夜と同様、絵を描く時だけ電気を付ける。この部屋にはクーラーもない。汗が滴る。今しか描けない。仕事の締め切り前だったらスケッチする時間はない。今週でよかった~~~。先週でも来週でもだめだった。

だから、うれしくて描く手が止まらない~~~~。下手な絵でごめんなさい~。電気をつけてばかりでごめん

あ~~~、もう下を向いてしまった。たぶん、3時か4時か…。

↓ 7月10日の朝 つぼんでしまった。

↓ 7月10日 AM8時 咲き終わり、だらんと垂れ下がるA 朝日にすけて美しい。

まるで、白い日傘のよう。貴婦人の持ち物。

美しく咲いた時間を誇らしく。こうして今は、朝日の中で静かに力を抜いて、これが自然体なのか。

咲き終わった姿がこんなに美しいなんて。感動する。やっぱりきれい。

↓ こっちは、B。AM8時10分  昨日の朝から、まったくかわらない姿。こちらもきれい!

9日の朝と10日の朝の写真をくらべてみた。

↓ 9日朝  上Bは、咲き終わり。下Aは、つぼみ             

  

↓ 10日朝 ABともに垂れさがっている。

5年前だったか、ご近所の月下美人、咲き終わった花をすぐにいただいて、おひたしにした。味はおぼえていない。

ネットで月下美人の花の処理について調べたら、そのまま放置→2,3日でぽろっと落ちる。 すぐに葉と花の付け根からつまんで取る。など、いろいろでてくる。とりあえず、私はこのしぼんだ花が好き派(そんな人はいないかもだけど💦)このままにして、観察することに。

↓ 下A 7月12日 PM11時 つぼんでから二日後。少し、花びらの先端の色が変わってきただけ。でもよくみると葉と花の付け根が茶色くなっている。ああ、これをみてしまうと、朽ちていくことを実感。葉からの栄養はもう届いていないのか?時間の問題なのかな?ネットの情報どおりに2,3日後にはポタリと落ちるのか? 鉛筆を持つ手にへんな力がかかる。これはもう筆はもてないかも。筆でのスケッチしたら震えた絵になってしまうかも。筆は怖い。そのまま紙に心が映る。

↓ 上B は、花がしぼんだのが9日の朝だから、もう3日すぎている。でも変わらないように見える。最初のイメージ貴婦人の日傘。白いレースをふんだんに使った日傘。日陰に入り、すっと無造作につぼめた折りたたみの日傘。 それから少しづつ空気も陽のほてりも抜けていく。きっちりとひだをたたみ直したりしないのがいい。花ガラをそっと手に乗せてみる。しっとりとして柔らかな小さな命。小鳥のよう。生まれたばかりの。花ガラなんて言ってごめんなさい。

↓ 下A 7月13日 この写真を撮った直後、Aに振れた。ああ、やっぱり命を感じる。と思ったとたん。

↓ 下A 7月13日 AM9時56分 ポロリと落ちた。私の右手に全体重を乗せて。

20gだった。いつもより丁寧にスケッチした。鉛筆で輪郭、筆で色を。白い肌にまだ赤味がさしているようにみえる。さっきまでピンと体を伸ばしていた。今は体を丸めて横たわる。自然の世界なら、土の上で静かに眠る。

お疲れさま。きれいだよ。今もきれい、そんな気持ちで最後のスケッチをした。7月3日から10日間。ありがとうとうの気持ちで。

Bは、Aより1日早くつぼんだ。だからBも、もう落る。Bの最後のスケッチをしたら、月下美人に向いた心を閉じよう。そう思っていた。気にしながらも忙しくしていた。はっと気づいたら、二日過ぎていた。Bがしぼんでから、6日すぎている。Bは??あれあれ? 

↓ B 7月15日 PM4時

ガサガサになっていた。ちいさく細く。ほうき?小さな竹箒?

触ってみた。葉と花をつなぐ付け根からカラカラ。完全にドライフラワー化している。ぽろっと落ちない。しっかり葉にくっついている。AとB、同じにならない。

咲き方も、Bはあまりの急成長で、先に大きく膨らんでいたAを追い抜いた。驚かされた。このBは目立ちたがりやで甘えん坊?

↓ 本日の写真。7月22日 カラカラで発見してから一週間。そのまま放置していた。まったく変わらない。切り花にしていないのに、こうして、さかさまに、

ドライフラワーになっている。私の宝物が増えた。もうすこし、このままにして眺めていよう。本当にBには驚かされる。

7月3日から、約20日。月下美人に素敵な時間をもらえました。それもAとB。ちがった個性の二輪に感謝。本当に幸せでした。

ここまで、見ていただき、ありがとうございました!

スケッチ1 ABつぼみ 

スケッチ2 Bつぼみ~満開

スケッチ3 B満開~つぼむまで



月下美人 スケッチ3 満開~朝の姿

2018-07-18 | 草花 墨彩画・水墨画・スケッチ 

満開の月下美人 水墨画の色紙です。


7月8日PM10時34分に満開になった月下美人B。その後のスケッチです。
つぼみから満開までは スケッチ2で見てください~。

↓ 7月8日PM10時46分 角度を変えて。

↓ 11時24分
 

↓ 7月9日AM0時 8日夜中の12時 満開の状態が二・三時間続くはず。少し落ち着いてスケッチ。

鉛筆で輪郭をとり着彩しました。 

↓ 7月9日 AM0時34分 また、筆でざっくりとスケッチ!

↓ AM1時13分 横向きも

↓ AM2時8分 縮小して葉の全体も入れて、葉と花とのバランスもとらえておきます。


この美しい姿をずっと見ていたい。百合にも似た甘い香り。そんな上品で優雅な香りに包まれていたい。

後、数時間で。太陽が昇るころ?にはしぼんでしまう、それがわかっているから。だからなのか、祈りにも近い気持ちになる。この目と、画用紙に和紙に姿を残しておきたい。心に刻みたい。

連日、ワールドカップ、ウインブルドンと。熱戦の映像がテレビからながれてくる。 世界一をかけて、努力、技術、思いの強さ。熱量が。一人一人も。チームも。観ているこちらも熱くなる。人って素晴らしいと思える。その姿は人に勇気や希望を与えてくれる。他のちがう道で頑張っている人の力になる。感動は人の心の光に変わる。そのゲームのさなか、テレビ画面上にニュース速報が流れる。感動でいっぱいの胸が、その白い文字に刺されて、一気にしぼんでゆく。台風の警告。被害報告の文字に心が痛む。苦しい。

自然の脅威に対しては、人知ではどうにもできないのか。タイの洞窟で閉じ込められた少年たちのニュースも重なる。命は何よりも尊い。 祈る気持ちは同じだ。

私がちょうど、月下美人に向き合っている間。一心に筆を動かしながら。いろんな想いが心に積もっていく。この貴重な時間をいただけていることに感謝を。なにかお返しできることを、なにか私でお役に立てれることをと考えながら。

↓ 7月9日 AM3時

↓ 7月9日 AM5時30分 きづくと、明るくなっていた。花がつぼんで。力なく垂れ下がる  

↓ 7月9日 AM10時 つぼんだ花。垂れさがる姿。 あれ?きれい。華やかで美しい花を咲かせた。目が離せなかった。人に感動を与えた。やり切った姿。 

育たなかった花芽が沢山あった中で、こうして、花を咲かせた。途中で落ちてしまった花芽、つぼみのぶんまで美しく咲いた。人生に勝利した感。じっと見つめ返した。つぼんだ花もすごくきれいな姿だと思った。枯れてないと思った。


咲き切ったのは、B。

Aは、Bより早熟で大きなつぼみだったし、先にぐっと顔を上げて、花開く準備もしていた。でも、6日からまったく動かなかった。  それが、Bが咲ききったのを見届けた、この朝、Aつぼみがまた息をふきかえしたそんな気がした。

↓ 7月9日AM10時 

AとBの二輪の花、性格が違うかも。花はそれぞれ種類によって、花言葉もちがうし、性格もちがうかなと思っていましたが、この月下美人は一輪一輪、性格が違ったりして。

月下美人と名前がついているくらいだからやっぱり女性。ゴマみたいに小さな花芽~つぼみから花へ。少女から大人の女性に! 花言葉は、みたまま「あでやかな美人」。ほかにも花の命がたった一日と短いことから「はかない美」「はかない恋」。そして「秘めた情熱」「強い意志」。なんと、美人薄命の語源にもなったともいわれていると。

次回は、Aをスケッチします。幸せな時間が、もう少し続きそう。

しつこくスケッチをしているだけの記事ですが、見ていただけてありがたいです。

スケッチ1(つぼみ~花開く準備偏 早熟A子 

スケッチ2(つぼみがほころぶ~満開 追い越しB子) 
まだ見ていないかた、是非!


月下美人 スケッチ2 つぼみ~満開

2018-07-15 | 草花 墨彩画・水墨画・スケッチ 

月下美人 スケッチの続きです。AとBの二輪。先に大きくなったつぼみはAでした。さあ咲くぞ!というときに、突然Bが追い越して。

というところまでが、スケッチ1   その続きです。 7月6日~7月8日 Bを つぼみから満開まで追いました。

7月6日 B めちゃ上を向いています。


↓ 7月7日 少し首がたれてきました。一度、上向きになり、それからまた首を並行に戻してから咲くそうです。いよいよです。


↓ 7月8日 昼12時 つぼみは真横をむきました。まとわりついていた、細いガク(ガクでいいのかな?)が、ほどけてきました。
 
↓ 7月8日 PM6時 夕方です。つぼみ、膨らんでいまにもほころびそう。
 
↓ PM8時 ほころびだした。(スケッチの時だけ、電気をつけてます)
 
↓ PM8時27分
 
↓ PM8時54分 描いているうちに、どんどん開いていく。
 
↓ PM9時25分 花のシベが見える。なんとも繊細な姿。
 
↓ PM9時35分
 
↓ PM9時45分くらい 外側の花びらが広がっています。 
 
↓ PM10時8分 外側の花びら、ガク 開いてます。
 
↓ 10時34分 満開です。(*´▽`*)  外側の細い花びら、ガクも開き切りました。
 
スケッチしている間だけ、電気をつけていますが、これが外で、月明かりの下だったらどんなだろうと、想像がひろがります。
夕方6時ころから、開きだしが花。9時~10時は、もう本当に、目が離せない。見ている間、スケッチしている間にも、形が変わっていく。花開くエネルギーがこちらにも伝わってくる。そして、香がまたなんとも甘い。花を開くその時に立ちあえて、本当に本当に幸せなドキドキな時間でした。
さて、これから、まだまだ、夜中~朝までスケッチをしています。それはまたスケッチ3で。なるべく早くアップします。
 

月下美人 スケッチ1 つぼみ

2018-07-09 | 草花 墨彩画・水墨画・スケッチ 

7月3日  家に月下美人が届きました!! 二つ、つぼみがそろそろ咲きそうと。生徒さんが届けてくださった。今まで大事に育ていただいた月下美人。じっくり観察、スケッチができる機会をいただきました。本当に本当に感謝です。AとB の二つのつぼみ。さっそくスケッチを始めました。 

↓ 7月3日 PM9時 Aです。 つぼみをささえる軸は下をむいています。

  

AとB 右下のAのほうが大きく、先に咲きそうです。 

 ↓ 7月4日 A つぼみが、大きくなってます!  顔が上を向きました

 

 

↓ 7月5日 PM10時 A すごい、こんなに上を向いてます。一日一日、変化。若いって素晴らしい!みたいな感じです。前向きなエネルギーをかんじてしまう。いい感じ!ワクワク。

  

 

↓ 同じ日7月5日 B のほうは、まだつぼみは小さく、でも、BもAを追いかけるように頭が持ち上がってきました。 

それがなんと、なんと、このBが、この後、急成長。アッというまにAをぬいてしまったんです。 

 

↓ 夜11時 B

 

↓ 同じくB 向きを変えてスケッチ

この後は、追ってアップします。 

 


「アガパンサス」 墨彩画の色紙・ハガキ 暑中見舞いに!

2018-07-04 | 草花 墨彩画・水墨画・スケッチ 

毎日、暑いですね~。アガパンサスの紫ががった水色。

薄い紫、紫かかった水色、青(鳩羽)(浅葱)(白群)… 紫陽花の時も使った色です。

同じ色をつかっていても、アガパンサスは涼しげに見えます。 涼しげ~~~!! 

アガパンサスを描くとき、私は彼岸花の描き方と比較して教えます。彼岸花と、百合の基本が終わっている方に、アガパンサスを描くことをお薦めしています。

アガパンサスはアガパンサス科だそうです。あ、でも、ヒガンバナ科、ユリ科 ネギ科と書かれている場合もあります。生物学的に細かく分類されていますが、絵を描くものとしたら、百合の親戚。彼岸花の従妹くらいな感覚です(いいかげんでごめんなさい)

花の描き方は、百合。つぼみはほぼ同じ描き方です。後、苞と茎は彼岸花。立ち姿は彼岸花にそっくりです。(彼岸花は葉っぱが終わってから花茎が現れますが、アガパンサスは葉っぱも一緒にでます)

アガパンサスを全体図、葉っぱまで描くと大きな絵になってしまうので、花だけで描く。しっかりと太い茎と硬いまっすぐな花の軸。その周りには柔らかな花。一つの大きな花のかたまりの中に咲いているもの。咲き終わったもの。大きなつぼみ。まだまだ硬い小さなつぼみが混在しています。長く、涼し気な色を楽しめる! 

初夏、この時期に、見かけるアガパンサス。挨拶のハガキに描いても、暑中見舞いにぴったりかな思います。

ハガキ見本です ↓ 花だけを いろんな角度で。原寸です。

↓ こちらは、縮小して、もう少し全体を。 茎、葉に墨を少しだけ混ぜています。

予告 

家に月下美人の鉢があります。つぼみが付いたところで鉢をいただくことができました。(めちゃ感謝です)

毎日、観察しています。どんどん、つぼみが膨らんで~~~。この週末には~~~~!! 次回記事、乞うご期待!


最新刊 幽霊ランナー

2017年9月 金の星社より刊行