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この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

ジョニーは戦場へ行った

2007-05-17 00:42:27 | 映画あれこれ
強烈な反戦映画だ。

これは、私がこれまで見たどんな映画よりも恐ろしく、救いのない映画だった。

これは、ジョニーというアメリカ人青年が、第1次世界大戦に志願兵として向かい、そこで爆撃を受け、両手両足を捥がれ、顔がなくなり、ただ意識だけが残った状態で、そのまま半実験的に病院の中で秘密裏に生かされるという、戦争の背景にある悲劇を、一人の志願兵を通して、痛烈に批判した映画だ。

場面は、病院のシーン(声も出ないので、心の声と、残った全身を(顔面も含め)シーツで覆われた“物体”だけが映るモノトーンと、ジョニーの回想や、想像のシーンのカラー画面で構成される。

想像のシーンについてはちょっとシニカルでもある。

そして悲劇は最後まで続く。最後の場面は今も頭に焼きついて離れていきそうもない。

この映画を見た後じゃ、ろくに声もでない。涙も凍りついてしまう。
ホラー映画でもないのに、ヒッチコックよりも悲惨で、THE WALLよりも酷い。


だけど、この映画を創った人は、凄い人だと思う。
もし、ほかの作品もあるならぜひ見てみたいと思った。

そして、私はこの映画の中で語られた戦争の悲劇をこれからも忘れないでいようと思う。

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2007-05-26 22:32:49
戦争を考えるために、小林よしのり著『戦争論』を読んでみてほしい。

ここが考えるスタートだと思う。
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