毎朝家のことを済ませて鉄砲玉のように玄関を飛び出す私ですが、ちょっとした朝の愉しみがあります。
それは、同じ朝を行き交う人々に出会う愉しみです。
まず、小学生、中学生の群れに会います。
うちの子供たちが高校生、中学生なので、だいぶ小学生組のラインナップには見知らぬ顔ぶれが増えてきてしまいましたが、それでも可愛いです。最近は、ランドセル一択ではなくなったのかリュックの子もいます。(私が見る限りたった一人だけど・・これから増えてくるのかもしれません、ランドセル重いもんね)
私なりに観察したのですが、友達といても、やたら後ろを振り返る女子、たいてい性格悪いです、悪口言ってるか何か良からぬことをしています。
後ろも振り向かず楽しげに夢中になって話している子たちは、本当の仲良し、微笑ましいです。
知っている男女の双子ちゃんは相当な仲良しなのですが、小5になり、女の子の方が友達と行くことになり、途中の道で待つことに。男の子の方は待ち合わせ場所まで一緒にいて、そのまま待たないで一人先に行ってしまうのですが、別れ際、お互いちょっぴり淋しそう。そういうのを見ているだけで日々胸がキュンとなります。
最近は、在宅勤務も増え、必ずしも毎日は見かけない社会人たち。私がいつも注目しているのは、「ミニマリスト」とあだ名をつけている彼女。30代真ん中くらいでしょうか、服も白か黒、鞄は黒でパソコンを持ち歩いています。シンプルだけどひと目で上質だとわかるパンツと靴(多分イギリス製)を履いています。パーマをかけた短い髪を一つに括り、颯爽と歩いて行きます。ちょっと前まで、同じくミニマリストな彼氏(多分旦那さん、おそらく子供のいないパワーカップル)と仲良く通勤していたのですが、最近旦那さんはもっぱら在宅勤務になったのではないでしょうか。
そんな彼女が今日はワンポイントに黒のカチューシャをつけていて、思わず「あら!?」と思ってしまいました。。
同じ方向に歩く人はちょっとの時間差で出会えないことがあるのですが、反対方向にすれ違う人は格段に遭遇確率が高くなります。
コペルくんと呼んでいる男の子がいます。多分高校3年生?頭のいい私立高校生です。「僕たちはどう生きるか」のコペルくんに瓜二つなので、コペルと呼んでいます。コペルくんは、高校1年の時から見ていて、背がずいぶん伸びたなあと感じています。
もう一人、コペルと同じ高校の大胆なツーブロックでロン毛のイカした髪型の男の子、かなりロックな高校生で、コペルとは正反対なのですが、去年あたりから会うと一緒に学校に行くようになり、今ではかなり腹を割った仲かと。でもきっと、学校ではお互い全然違うグループなんだろうな〜と想像は尽きません。
あとは、手をべったり繋いで登校する女子高生二人組。ある時は、クリームパンを食べながら、口の周りにクリームをつけたままお喋り。太い脚が短いスカートからニョキッと。でも時折どっちか一人が休みな時があり、そんな時はいかにもつまらなそうに歩いています。
あと一人、最も不思議な女の人が。
年齢は50代。ロン毛のソバージュ頭をしています。真夏でも日焼け防止のアームカバーと足もレギンスを履いて、私の前を走り抜けて行きます。
最初は、乗りたい電車に乗り遅れないようにと思っていたのですが、私の前を走り抜けたにも関わらず、ホームに着くと、その人はいて、しかも閉まりかけた電車に乗るわけでもなく、いつもホームに佇んでいる。。。なんのため??どの電車に乗るの??と疑問でいっぱいになるのですが、残念ながらその後を観察する暇はいつもないので、通り過ぎて、少しでも空いている乗り場に向かいます。
こんな風に、朝出会う代表的な人をざっと並べただけでもこんなに長くなってしまいました。
他にも、首がちょん切られたメドゥーサのイラストのトートバックを持っている女の子や、朝から電車内でモンスターノンシュガーを飲みながら、携帯ゲームに興じる年齢不詳女性に目が釘付けになったりします。
これが私の朝の通勤のちょっとした愉しみになっているのです。