アクアリウムに魅せられたある研究者の日記。
太陽の光。流木の影。
特定外来生物(水草編)。
私の住む滋賀県には日本最大の湖、琵琶湖があります。そのためか滋賀県の住民は、環境や外来生物といった諸問題に対して危機意識が強いように感じられます。
さて外来生物に関しては、2年前に日本国有種の保存を目的とした「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」が成立・施行され、これまでに特定外来生物が指定されています。この法律は、実は私たちアクアリストにとって大変身近な法律であることがいえます。これまで飼育していたものが、いきなり特定外来生物になってしまい飼えなくなることも考えられるわけですからね。
私以外にも興味をもたれている方もおられるかと思いましたので、ちょっと調べてみました。ただですねー私の知識が十分でないので、ここでは水草のみをご紹介します。魚類の方は種類が多くて、十分に把握できませんでした。魚類の方にご興味がある方は、環境省の特定外来生物法のホームページをご覧になってください。
まず特定外来生物とは何かということですが、法律の定義では、①「人間の活動によって外国から入ってきた生物」であって、②「生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼしたり、及ぼすおそれがある生物」の中で、③「政令で指定された生物」ということです。私たちのような庶民は、まず環境省が作成した「特定外来生物リスト」を見れば、特定外来生物かどうか判断できるわけですね。そんなわけで、今回、私はそのリストを覗いてみました。
ミズヒマワリ (学名 Gymnocoronis spilanthoides、通名 ギムノコロニス)
キク科ギュムノコロニス属の一種。水槽内、アクアテラリウム、ビオトープで飼育されていた種で、水中葉、水上葉もどちらでも鑑賞が楽しめました。成長が早く、育成も簡単であったことから、水質浄化にも役に立ったようです。
ナガエツルノゲイトウ (学名 Alternanthera philoxeroides、通名 ミゾツルノゲイトウ、エナガツルノゲイトウ、アルテラナンテラ・フィロゼロイデス)
アルテラナンテラ属の一種。同属には、アクアの世界でより一般的なアルテラナンテラ・カージナリスやレインキーがありますが、これらは別種であり、特定外来生物にはありません。
ブラジルチドメグサ (学名 Hydrocotyle ranunculoides、通名 ウォーター・マッシュルーム、ペニーウォート、ウチワゼニグサ、アマゾンチドメグサ)
セリ科ヒュドロコティレ属の一種。まず最初にはっきりさせますが、ブラジルチドメグサとアマゾンチドメグサは明らかに違う別種です。アマゾンチドメグサは特定外来生物ではないので、今でも堂々と飼育可能です。
しかし、ブラジルチドメグサがどこでかアマゾンチドメグサと誤って称したことがあったようで、混乱があるようです。逆に、ウォーター・マッシュルームやペニーウォートとして販売されていても、実際は違う種であったこともあるので、さらなる混乱があります。ご心配な方は、ぜひ「アマゾンチドメグサ ブラジルチドメグサ」で検索してください。両者を見分ける方法を載せたサイトがたくさん見つかります。
オオフサモ (学名 Myriophyllum aquaticum、通名 ヌマフサモ、スマフサモ、パロットフェザー)
ミュリオフュルルム属の一種。実は、よく名の通ったパロットフェザーも特定外来生物に指定されていました。ご存知でしたか?
ボタンウキクサ (学名 Pistia stratiotes、通名 ウオーターレタス)
サトイモ科ピスティア属の一種。ご存知の通り、浮き草です。へー、コイツも特定外来生物指定ですか。昔は、フロックビットと共によく販売されていたような気がするのですが、確かに最近では見かけません。
アゾラ・クリスタータ (学名 Azolla cristata)
アカウキクサ科アゾルラ属の一種。浮遊性の水生シダのようです。これは、あまりアクアな世界では聞きませんねー。実際には過去に流通していたことはあるようですが、あまり人気がなかったんでしょうね。
以上が水草で指定されている特定外来生物です。中には、ごく普通にアクアショップで過去に販売されていた種もありますね。
これまでに、2005年12月と2006年7月にリストの改定が行われていて、その数ヵ月後には施行されています。リスト改定の時は、ニュースを見ていれば気が付くとは思いますが、実際にどの種が指定されたかについては私たちが個別に調べる必要があるわけです。もし指定されても、これまでに飼育していた水草に関しては、環境省に申請して許可が出れば、飼育可能なのですが、おそらく個人で許可を得るのは現実的ではない気がします。外部に出さないような設備の設置を要求されますから。
なお、この記事に関しては、環境省のホームページからの情報を参考にして、私なりの解釈で文章にしました。できる限り正確にと調べましたが、事実と異なる部分があるかもしれません。もし、訂正箇所がありましたら、ぜひご指摘をお願い致します。
また、ご不安な点がありましたら、ぜひ環境省の特定外来生物法のサイトで確認をお願い致します。
さて外来生物に関しては、2年前に日本国有種の保存を目的とした「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」が成立・施行され、これまでに特定外来生物が指定されています。この法律は、実は私たちアクアリストにとって大変身近な法律であることがいえます。これまで飼育していたものが、いきなり特定外来生物になってしまい飼えなくなることも考えられるわけですからね。
私以外にも興味をもたれている方もおられるかと思いましたので、ちょっと調べてみました。ただですねー私の知識が十分でないので、ここでは水草のみをご紹介します。魚類の方は種類が多くて、十分に把握できませんでした。魚類の方にご興味がある方は、環境省の特定外来生物法のホームページをご覧になってください。
まず特定外来生物とは何かということですが、法律の定義では、①「人間の活動によって外国から入ってきた生物」であって、②「生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼしたり、及ぼすおそれがある生物」の中で、③「政令で指定された生物」ということです。私たちのような庶民は、まず環境省が作成した「特定外来生物リスト」を見れば、特定外来生物かどうか判断できるわけですね。そんなわけで、今回、私はそのリストを覗いてみました。
ミズヒマワリ (学名 Gymnocoronis spilanthoides、通名 ギムノコロニス)
キク科ギュムノコロニス属の一種。水槽内、アクアテラリウム、ビオトープで飼育されていた種で、水中葉、水上葉もどちらでも鑑賞が楽しめました。成長が早く、育成も簡単であったことから、水質浄化にも役に立ったようです。
ナガエツルノゲイトウ (学名 Alternanthera philoxeroides、通名 ミゾツルノゲイトウ、エナガツルノゲイトウ、アルテラナンテラ・フィロゼロイデス)
アルテラナンテラ属の一種。同属には、アクアの世界でより一般的なアルテラナンテラ・カージナリスやレインキーがありますが、これらは別種であり、特定外来生物にはありません。
ブラジルチドメグサ (学名 Hydrocotyle ranunculoides、通名 ウォーター・マッシュルーム、ペニーウォート、ウチワゼニグサ、アマゾンチドメグサ)
セリ科ヒュドロコティレ属の一種。まず最初にはっきりさせますが、ブラジルチドメグサとアマゾンチドメグサは明らかに違う別種です。アマゾンチドメグサは特定外来生物ではないので、今でも堂々と飼育可能です。
しかし、ブラジルチドメグサがどこでかアマゾンチドメグサと誤って称したことがあったようで、混乱があるようです。逆に、ウォーター・マッシュルームやペニーウォートとして販売されていても、実際は違う種であったこともあるので、さらなる混乱があります。ご心配な方は、ぜひ「アマゾンチドメグサ ブラジルチドメグサ」で検索してください。両者を見分ける方法を載せたサイトがたくさん見つかります。
オオフサモ (学名 Myriophyllum aquaticum、通名 ヌマフサモ、スマフサモ、パロットフェザー)
ミュリオフュルルム属の一種。実は、よく名の通ったパロットフェザーも特定外来生物に指定されていました。ご存知でしたか?
ボタンウキクサ (学名 Pistia stratiotes、通名 ウオーターレタス)
サトイモ科ピスティア属の一種。ご存知の通り、浮き草です。へー、コイツも特定外来生物指定ですか。昔は、フロックビットと共によく販売されていたような気がするのですが、確かに最近では見かけません。
アゾラ・クリスタータ (学名 Azolla cristata)
アカウキクサ科アゾルラ属の一種。浮遊性の水生シダのようです。これは、あまりアクアな世界では聞きませんねー。実際には過去に流通していたことはあるようですが、あまり人気がなかったんでしょうね。
以上が水草で指定されている特定外来生物です。中には、ごく普通にアクアショップで過去に販売されていた種もありますね。
これまでに、2005年12月と2006年7月にリストの改定が行われていて、その数ヵ月後には施行されています。リスト改定の時は、ニュースを見ていれば気が付くとは思いますが、実際にどの種が指定されたかについては私たちが個別に調べる必要があるわけです。もし指定されても、これまでに飼育していた水草に関しては、環境省に申請して許可が出れば、飼育可能なのですが、おそらく個人で許可を得るのは現実的ではない気がします。外部に出さないような設備の設置を要求されますから。
なお、この記事に関しては、環境省のホームページからの情報を参考にして、私なりの解釈で文章にしました。できる限り正確にと調べましたが、事実と異なる部分があるかもしれません。もし、訂正箇所がありましたら、ぜひご指摘をお願い致します。
また、ご不安な点がありましたら、ぜひ環境省の特定外来生物法のサイトで確認をお願い致します。
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )
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魚採りや水草採取が好きな私には重要なテーマです。
でも、先を越されちゃいましたね。
いちばん恐いのは無知であることですからね、不特定多数の人たちに向けて、こんなテーマの記事を発信することは、とても意義のあることです。
coryvirusさんに拍手です。
catfishtailさんの水草への豊富な知識で、
私よりも内容の詰まった奥深い記事になりますから。
恥ずかしいのですが、ウォーターレタスが指定されたことは今日まで知りませんでした。
もし私が飼育していたら、法律違反していたことになります。
catfishtailさんの言うとおり、無知は本当に怖いと思いました。法律違反しないためにも、自ら情報を集めることが必要だと感じました。
こういう啓蒙記事を書かれることはとても意義があるとおもいます。
私の住んでいる地域では、筑後川や遠賀川で外来種の水草が
大繁殖して問題になっていました。
九州は冬でも零下になることがほとんど無いので、アクアリウム由来の生物でも
丈夫なものは越冬してしまいますから、指定外の水草や魚類にも
注意して取り扱わなくてはいけませんね。
imp28さんのおっしゃるとおり、特定外来生物に指定されていない生物でも、放流などは慎むべきですね。
日本固有種の維持は、後世への私たちの義務だと思いますから。
農業用に導入された外来アゾラ類による富栄養化と、西ナイルウイルスが侵入した場合の影響など、恐ろしいものがありますね。安易な導入に腹立たしさを感じます。アクアリストの皆さんは、環境問題に敏感で感心いたしました。
ブログ主宰者のcoryvirusと申します。
経済活動を行う以上、いろんな物が輸入させてきますね。今日では環境への影響を考えるようになりましたが、一昔前では環境は二の次でしたから、これからも色々と問題は出てくるんだと思います。
今後とも、宜しくお願い致します。