梅の香庵~うめのかあん~

梅の香堂別館喫茶スペース*梅の香庵*
とりとめないことをとりとめなく・・・

今の自分

2012-01-23 00:41:13 | 日記
(もぞもぞ)・・・・あ


あづい・・・


というわけでこんばんは。
椿がコタツから出て来たところで、
ついに今年もイラストック掲載候補者通知が届きました。
ありがたやなんまんだぶ。

「イラストック」とは、
私が所属している絵のガッコが刊行しているイラストレーターの紹介本ですね。
年に一度発行されます。
無料で載せてもらえますが、審査を通過しないと載せてはもらえません。
ありがたいことに数年前から掲載させていただいております。

てなわけで今年もこの時期恒例、
作品4点提出せよとのお達しが。

はてさてどうしたものか。
自分を売り込む作品を4つ。

毎年毎年毎年毎年悩むのです。

私の売りってなんだろう。

悩んだあげく、よしこれだ、と4点製作するわけですが、
翌年にもやっぱり悩むのです。
まぁ要は、模索中ってことなんですよね・・・・。
今年もやっぱり悩んでます。
あれもこれもと詰め込むとブレた自己アピールになってしまう。
でもまだひよっこイラストレーター。
数打ちゃ当たる的に、あーいうのも描けますが、こーいうのも描けます、と言いたいのも正直なところ。
う~ん。悩んでるヒマもないのだけど、やっぱり悩む。

そんな話と関係あるのか無いのかわかりませんが、
「1分間の深いい話」っていう番組があるじゃないですか。
あれでね、けっこう前ですけど、
私の中でかなり
深いい~
だった一言があるのですよ。

あれは誰だったか忘れましたが、ある年配の俳優さんの体験談。

趣味で陶芸を習っていた俳優さん。
先生の横でろくろを回していると・・・ありゃりゃぐちゃぐちゃ
「くそっ失敗だ」
そう毒づいた時、先生が言うのです。

「それは『失敗』ではなく、今のあなたの実力です」

これね、
スタジオの皆さんの反応はイマイチだったけど、
私は深いい~のレバー押してましたよ。
なんたって今でも覚えているのがその証拠。

絵を描いていると、
「あー失敗した!」と思うことは多々あります。
でも描きかけの絵を最初からやり直すのはやっぱりめんどう。
そのまま仕上げてしまう場合がほとんどです。
そんな時密かに思うのですよ。

今回はちょっと失敗しちゃったけど、ホントはもう少しうまく描けるのに。

そんな自分に突き刺さった一言。

「それは『失敗』ではなく、今のあなたの実力です」

そうなんだよね。
これが今の自分なんだよね。
くー。効いたー。
うっかり失敗しちゃうっていうこと自体が、その程度の実力なのだと、
気付かないフリをしていた事実を目の前につきつけられた。

かなりストイックな一言のようだけど、
逆に助けられたこともある。

初めてイラストのお仕事をいただいた時、
作品が完成したはいいけれど、納品するのが怖かった。

これでホントにいいんだろうか。
この程度でいいんだろうか。
ギャラに見合うモノなんだろうか。

でもその時に、あの言葉を思い出した。

「それがあなたの今の実力です」

あーそうだった。
今の私が作ったもの。これが私の今の実力。
例え笑われようとも評価されなかろうとも、それならそれでしょーがない。
たまたま上手くいかなかったとか、そういう問題じゃない。これが今の実力なんだから。
やるだけやったんならあとは委ねるしかない。

そう思ったら送信ボタンを押す勇気が出ました。


まぁそんなわけで、
イラストレーター2回目のお仕事を、反省点多々ありつつ納品したところです。
あーやっぱりコワイけど、
もう委ねるしかない。

これが私の今の実力。

それをおまじないに、イラストックも描くしかない。


あ~このヘンの温度が絶妙にゃ


・・・・珍しく真面目な話してたんだよ椿。
まぁいいけどさ。












「描く」までの道のり

2012-01-21 00:50:43 | イラスト
最近更新頻度が下がっているのは、本業と副業がちょいと多忙だったからであって、
決してブログに飽きた、とかではないのであしからず。

さて。


絵を描いててよく聞かれる質問の一つに、
「これ描くのにどれぐらいかかってるんですか?」
というのがあります。

正直いつも悩んでしまう。

「描く」とは、どの工程を指しているのか。

例えば、
本番の画面にうりゃ!っと描き始めてからならば5日間だけど、
下書きからならば1週間で、
構図を練るところからならば10日間だし、
題材が決まって資料探しを始めてからは2週間、
いっちばん最初の「何を描こうか」と考える所からならば一カ月。

こんな具合に、何を以て「描く」という作業を定義するのか難しい。
そして、実際描き始めるまでが長い。


そんなわけで、今日は一つ、一枚の絵を「描き始めるまで」の一例をご紹介しましょう。

友人にポストカード用のイラストを依頼されたのは去年の暮。
リクエストは、
・灯台を描いてほしい
・切り絵
この2点。

灯台かぁ。
灯台だけがどーんと立っててもつまんないなー・・・・・。
そうだ!
鳥を入れたらどうだろう。
遠景に灯台。
近景にそれを眺める鳥。木の枝にとまらせたらいい感じじゃん。
あーいいかもいいかも!それで行こう!

こうして大まかな構図は決まりました。

鳥は・・・海辺っつったらやっぱりカモメかな。
今回はさすがにスズメの出番じゃないし。
木の枝にとまるカモメ・・・・・
ん?
なんかあんまり見たことない気がするけど、
でも海辺だって木が生えてるんだから、とまるだろカモメも。

そこで資料探し開始。
見栄えのいい灯台を探し、
次にカモメ探し。
準備が出来たらまずスケッチをするのが私のいつもの手順です。

カモメはユリカモメにしましょう。
カモメの中で唯一と言っていいほど目が可愛いし、白い羽根に赤いクチバシがキュート。


スケッチしてみると気付くことが色々あるものです。
あーけっこう足長いんだなぁ。
やっぱ水辺にいるから体が無駄に濡れないようにか。
そして水かき。
ふむふむ。

こうしてカモメの全体像をざっとつかんだところで、さて下書き開始。

遠景に灯台。水平線。
そして近景に大きく木の枝。
そこにカモメを、
カモメを・・・・
カモメを・・・・・・・・・・・木の・・・枝に・・・・



Σ(-口-;っあー!!

そこでようやく私は気付きました。


カモメは枝にとまれない。


この長い足では、バランス悪くてグラグラするし、
そもそもこの水かきのついた足で、どーやって細い枝にとまれるのさ~
あたしってばか~~~~~~~~~~~~~~

参考までにスズメさんの足を見てみましょう。

これこそ木の枝にとまる用の足ですね。
指が前に3本後に1本で細い枝にもがっちりですよ。
カモメにゃ無理だ。

今までの構想が一瞬で崩壊。

えーと
どうする?
選択肢は二つだ。
カモメを止めるか、木の枝を止めるか。

ここまで資料探しやスケッチしたのに、カモメをキャンセルするのは正直もったいない。
じゃあカモメのとまれる足場に変更か。
テトラポット、手すり、街灯、船・・・・・・・・・・
色々考えてみたけれど、どうも無機質だ。
ただでさえ灯台と水平線っていう直線の多い画面なのに、そこへきて手すりとかじゃあねぇ・・・
じゃあ傍らに何か植物でも?
ポストカードという画面上、あんまりあれこれ詰め込めない。
うーん。

さんざん悩んだ挙句、泣く泣くカモメを別の鳥に差し替えることに決定。

じゃあ何の鳥だ。

ここにきてスズメやカラスってわけにいかんだろ。
でも海辺にいる鳥って、水鳥が多いし、そうするとまた水かき付きだし、私そんなに鳥に詳しくないし・・・

うんうん唸っているときに、下絵の灯台に目がいった。
灯台。
何故に鳥は灯台を見ているのか?
目印、なんじゃない?

ひらめきました。

渡り鳥。
海を旅する渡り鳥はどうだろう。
旅路の途中、一晩羽根を休めた木の枝から、朝焼けを見る。
さてまた今日も飛ぶのだと、灯りの消える前の灯台を眺める。

渡り鳥って、何がいる?
検索検索。
そこで見つけたのがこの子。
ツグミ。

冬になると日本に渡ってくる彼らは、遠く中国やシベリアから飛んでくるそうな。
すごいなー。
そしてスズメの仲間ということで、枝にもばっちりとまれます!

よっしゃーツグミを主役にお絵かき再開だー!


こうして、
紆余曲折をしながら完成したのがこちら。


この一枚の絵の裏には私の苦悩とお蔵入りになったカモメさんが隠れているわけですよ。


いつか使ってよね~。


ちなみに、
一枚描いたらついてくる一つの無駄知識。
「ツグミ」の名の由来は、
冬の間聞こえていた鳥の声が、春になるとぱったり聞こえなくなる(シベリアに帰ったからね)。
そんな様子を、
「あの鳥、口をつぐんだぞ」
と思ったことから、
「ツグミ」というのだそうな。
あくまで一説ですが。









そして僕は途方に暮れるっていう曲なかったっけ

2012-01-14 00:10:18 | 日記
全国指名手配犯の顔写真が公開されました


罪状
我が家の大事な大事な商売道具であるプリンターを故障させた疑い

自分でプリンターのフタ(?っていうのか?インクが入っている所)を開けることを覚えてしまい、
いつの間にやらそこに頭突っ込んで中のビローンとした部品をかじったあげく引き剥がした模様。
当然印刷不可。

被害者Cさんのコメント
「こんなことする人だとは思いませんでしたけど・・・・年賀状シーズンが終わっててよかったですホント」


というわけで、
途方に暮れている金曜の夜でございます。
なんの脈絡もなく思い出した正月の出来事などお話しようかと思います。


あれは実家での年越しの夜のこと。
午前零時を迎えた後、さて寝ようと布団へ向かいました。
寝室に入ると母が先に寝ていたので、電気はつけずにそのまま布団へもぐりこむことに。

何故母親と並んで寝るのかと言いますと、
本来の私の部屋は、やはり帰省中の姉と子供たちの寝室にあてがわれたためですね。
事実上、私の部屋などすでに実家に存在しないのでありますよ。

まぁそんなわけで暗闇の中、布団に潜り込もうとした時、
あ。お母さん、湯たんぽ入れてくれたんだー。
と気づきました。
母は湯たんぽ愛用者で、冬場の必需品となっております。
長径30センチ程の楕円形の湯たんぽ。
私は母程冷え性ではないので無くても平気ですけども、でも湯たんぽはいいですね。
何がいいって、当然ですけど、お湯の温度って自然と下がっていくじゃないですか。
それがいい。
最初は、マックスの温度が冷えた足を温めて、
だんだんと自分で発熱できるようになるにつれ、湯たんぽの温度が下がっていくので
常にバランスが取れていて、暑すぎるということが無いわけですよ。
朝目覚めた時の、あの用済みとなったぬる~い湯たんぽ。
反面、自分はぬっくぬっくで、
文字通りぬるま湯につかるような心地よさが味わえます。
これが電気あんか等には無い良さですね。

まぁそんな湯たんぽですけど、しかし。
お母さん、なにゆえこんなにも布団の枕寄りに置いてあるのか?
奥まで入れるの面倒だったのかなぁ。
やれやれと、湯たんぽを足元の位置まで移動させるべく、
足でぐいーっと布団の奥へ押し込んだその時、


この湯たんぽ、毛が生えててやわらかい・・・・・・



「ぶーちゃん!?(7歳メス 微妙な三毛)


大人しいぶーちゃんは、私に足蹴にされても微動だにしませんでした・・・・。
椿ならこうはいかんぞ。


そんなわけで途方に暮れております・・・・。
あ、次はこないだ椿がお風呂に落ちた話でもしましょうか。
いいですかそうですか。今日はもう寝ます。


御礼申し上げます

2012-01-09 14:50:38 | 日記
椿さん椿さん、君いいかげんにコタツから出て来なさいな。
ほら、ママさん(元々椿を拾った方)から椿宛てに年賀状が来ているよ。


ホント~?

椿、初めて年賀状もらったにゃ。

お前ね、えーかげんにせえよ。


というわけで、どうにも春まで出てきそうにないコタツ猫椿さん。
猫も冬眠するんだと初めて知ったわい。

さてさて、正月気分もそろそろ抜けて参りましたね。
年明け以降もぽつぽつ届いていた年賀状もこれにて打ち止めか。


年賀状と言えば、昨年お仕事させていただいたこちらの雑誌。

「年賀状プリントするだけCD-ROM2012辰年編」
「かんたん!激速年賀状2012」
「ラクラク作れる!超かんたん年賀状2012辰年編」



        

私にとっては記念すべき初仕事でした。
ゆえに、調子にのって友人知人に宣伝してきましたが、この場を借りて皆さまに御礼を。


書店まで見に行って「雑誌あったよ~!どの絵?」と聞いてきてくれた人、
購入してくれた人、
私のイラストで年賀状を作ってくれた人、
そしてそして、
私のこともこのブログのことも全く知らなくって、たまたま雑誌購入して私の絵を選んでくれた方(いるかな?)

本当にありがとうございました。!!

さぁて今年もいっぱい描いて、もすこしジャンプ!

・・・と言いつつ「ONE PIECE」を開くダメな私・・・・
しかも以前のブログで、「ONE PEACE」と書いてしまっていた恥ずかしい私・・・。
早く読み終わらないとな~。

謹賀新年

2012-01-03 17:33:53 | イラスト
あけましておめでとうございます。
辰年が始まりました。


今年も、梅の香堂、及び梅の香庵をよろしくお願いします。


さてお正月です。

一人暮らしのこの部屋に、いつもは正月飾りなどしませんが、
今年はなんとなく気が向いて、小さい鏡餅なぞ飾ってみました。
鏡開きの暁には、間違いなく椿のおもちゃだろうなぁ。このプラスチックのみかん。

ところで鏡開きがいつかって、地方によって日付が違うと聞いたことがあります。
私は1月11日だと認識しておりますが、15日という地域もあるようで。

何故か?

この理由を、以前、偶然ラジオで聞いたことがあります。
あれは確か去年の一月に、知る人ぞ知る人気ラジオ番組「アバンティ」で聞いたぞ。
かなりうろ覚えなので話半分で聞いていただきたいのですが、

今現在関東方面の鏡開きって何日ですかね?11日?ちょっとそのへんはっきり分らないんですけど、
かつてはもう少し遅かったそうです。
ところが、江戸の時代、
1月に大火が発生。
当時、家々には正月飾りがまだあり、そりゃあもうよく燃えたそうです。

以来、江戸ではこれに懲りて、危ないものは早く片づけようと鏡開きが早まった、と。

この大火、あの有名な「明暦の大火」・・・・と聞いた気がするのですが、
実のところ、先ほど検索してみたところ、このような話は見つからなかった。
うう~ん?幻聴?いやいや、そんなことは無いと思うのだけど。

試しに、江戸の有名な大火をずらっと見てみたら、1月に発生したのは明暦の大火だけ。
1月18日のことらしい。
やっぱりこれかしら。
でも確たる証言が見つからない(ネット上に)。
あのラジオで聞いた話がガセネタとは思えないけど。
う~ん気になります。


ところで鏡餅って、今更ですけど何のために飾るんでしょうね?
御供え物?
福を呼びこむため?
魔除け?

調べてみましょう。
一応一般的には、鏡餅は銅鏡の丸い形を表現していて、
自らを映して「鑑みる」から「鏡餅」だとか。
あと、丸というのが家庭円満だとか。
それに、縁起のいい橙(→だいだい→代々家が続くように)とか海老(腰が曲がるまでの長寿)とか昆布(よろコンブ)などを飾るらしいです。
そんで、鏡餅とは神様と人とをつなぐアイテム、らしい。
神様に供えたお餅をその後人が食べることで神様パワーを分けていただく、ということだとか。

なるほど、そういうことか鏡餅。


しかしですよ、
以前「龍を探す旅」で書きましたが
鏡餅は蛇を表現しているという説があるらしい。
カガミ=蛇の目、という語源だとかで。

ちょっとひねくれて、この「鏡餅=蛇の目説」から見てみると、
あの丸が、田んぼ等にある鳥をおっぱらう目玉模様に見えないこともない。のは私だけですかそうですか。
神様の使いの白蛇の、その蛇眼で、厄をおっぱらっているのでは・・・・。

なーんてどこにも書いてのですけどね、
あくまで私の想像です。


あれ、そう言えば椿がまだ新年の挨拶をしてませんね。
椿ー。


・・・・・・・・・・コタツサイコー。
でもちょっと暑いにゃ・・・ぐー・・・

お前は・・・なんちゅうお行儀の悪い・・・。

初椿はまた改めてということで、
今年もお付き合いの程よろしくお願いします。