梅の香庵~うめのかあん~

梅の香堂別館喫茶スペース*梅の香庵*
とりとめないことをとりとめなく・・・

美味しい小説

2011-09-27 22:51:18 | 読書
先日大阪に行って来た。
と、昨日もお話しましたが、

大阪の街を歩きながら、
地下鉄に揺られながら、

ほんの少し、
とてもささやかな感慨にふけっておりました。


私が愛読している小説、
高田郁 著 「みをつくし料理帖」シリーズ

書店に行くとわりと常に平積みされている人気シリーズなのでご存じの方もいるかもしれません。

あらすじは、
時は江戸。
訳あって、上方から江戸へやってきた女料理人の澪(みお)。
慣れない土地で難儀しつつ、
それでも縁あってとある料理屋へ奉公することになり、
その豊かな料理の腕をふるう澪ちゃん。

しかし次々に立ちふさがる壁。
上方と江戸の好みや食材の違い。
女が店で料理をすることへの偏見。
ようやく料理の人気が高まれば、こんどは他の料理店からの嫌がらせ、などなど。
それらの困難を、
持って生まれた才能と、たゆまぬ努力と、そして周囲の人々の人情で切り抜けていくのです。
がんばれ澪ちゃん!

とまぁ。
要は、料理人情小説ですな。

この高田郁さんという方は、
ひたむきな少年少女を書かせたら右に出るものはいないんじゃないかと思うほど、
彼女の書くお話の主人公は皆、
それはそれは、一途で健気でひたむきなんですわ。

正直そういう典型的努力の人型主人公というのは、あまり私の好みじゃないんですけど、
高田郁さんの書く主人公たちには、嫌味が無い。
素直に「がんばれ~」と応援してしまうんですね。

澪ちゃんにしても、
「あ~またトラブル発生。でもきっとまたどうにかして解決していくんだろうなぁ」
と分かっちゃいるんですが、それでも心配して応援して見守ってしまう。

そもそも、
「人情モノ」というジャンルを読もうとは、全く思ったことなかったんですよ。
しかしこの小説を読んで、
読み終わってから、
「あれ。もしかしてこれが人情モノってやつ?」と気づいて、
・・・悪くないじゃない?と思ってしまった。

そして何より、この小説最大の魅力は、
料理の描写がホント美味そう。

食べたいそれ!と何度思ったことでしょう。

特に印象的なのは、心太。
心太とは天草を煮詰めて固めたもの。
んで、心太を凍らせて干したのが寒天なんですね。
本読んで知りました。

で、この小説によると、
上方の心太は、天草で作ったスタンダードなもの。これに黒蜜をかけて食べる。
一方江戸では、寒天から心太を作ったとのこと。
つまり、一旦寒天にした心太を更に又心太に。これにかけるのは酢醤油。

江戸の方が手間をかけている分、見た目も透明で癖のない味に。
上方のは、磯の香りがアクセントに。

で、澪ちゃんが江戸で上方風の心太を作るんです。
磯の香りのする上方風の方が、むしろ江戸風の酢醤油が合うんじゃないかと。
で、出来た心太。
「こんな心太食ったことねぇぞ!」と江戸っ子絶賛。

それめっちゃ美味そう。

実を言いますと私、最近まで心太を食べたことがありませんでした。
別に食わず嫌いとかそういうことでなく、
縁がなくって。
地域的なものなのかうちの親の嗜好なのか分りませんが、
我が家の食卓に心太がのぼったことが無く、
外食で心太を食べる機会もなく。
その存在を知ってはいましたが、特に意識することもなく、
「そういえば私って、食べたことないかも。心太」とふと気付いたのがわりと最近。

その食べたこともない心太にこんなに心ひかれるとは。

で、買って食べました。
近所のスーパーで買ったものが江戸風なのか上方風なのか分りませんが、
磯の香りがして、酢醤油をかける、澪ちゃん風の心太でした。
うまかった。


でですね。
もんのすごく前置き(?)が長くなりましたが、冒頭のフリへ。
大阪ですよ。
そこで私が何を見たかというと。

地下鉄谷町線の駅。
天満橋。

澪ちゃんは大阪生まれです。
江戸に来る以前、奉公していたお店の名前が「天満一兆庵」。

「天満」というのが地名だと、
大阪の地理に明るくない私は、当初分かりませんでした。
しばし後、「天満一兆庵」は天満橋の近くにあるという描写で、
あ、大阪にそういう地名があったんだと知ったのですが、
今もあるんじゃん。

そしてそして、大阪に行く前に地図で見て「おや?」と思ってはいたのです。
梅田の近くの交差点に掲げられた地名。
「小松原町」。

実は、澪ちゃんが恋するお武家様が登場するのですが、
彼の名が「小松原」様。

これがまたいい男なんですよ。
私も惚れそうなくらいいい男なんですよ。
それはさておき。

天満の近くに小松原。
これって偶然?
いやいや、作者さんが知らぬはずは無い。
小松原様の名前は小松原町からとったんじゃないのか?

そんな想像をしながら、
きっと作者さんもこの町を見たんだなぁ、と、密かにふふふと思った大阪旅行。


そういえば、
私がこの小説に出会ったのは、実は数年前の東京旅行がきっかけでした。

出発の電車に乗り込む少し前。
旅のお伴に文庫本でも・・・・と思い、駅ビル内の書店をふらりと覗いた際、見つけたのがこの本。
裏表紙のあらすじを読むと、
江戸は神田のお店が舞台とな。

神田・・・。
実はその時、東京で神田に行く予定だったんです私。

これも何かの縁と、購入した次第。
当時は高田郁さんという作家さんも知りませんでした。
ちょうどシリーズ1作目が出た当初でした。

これが読んでみたら面白いということですっかりハマり、今に至ります。


偶然ながら、小説に描かれた江戸と大坂、両方の町を見られて、
ささやかな感動。

ちなみに、
小説内で澪ちゃんの作る料理は、文庫の巻末にレシピが載っています。
全て作者さんが実際作ったものだとか。
料理好きな方は試してみてはいかが?



どうでもいいけどかーちゃん、
遊びに行ったり本読んだりしてばっかりだけど、絵ぇ描かないの?

うぐ。













はじめての二日間お留守番

2011-09-26 17:55:05 | 
連休が終わりました。

この連休中、土日は大阪へ行って参りました。

という流れだと通常は旅日記が綴られると予想されるのですが、
楽しい旅行と同じくらい、私の頭を占めていたのは、

椿さん初の一泊二日ひとりぼっちのお留守番

というビッグイベント。

椿と暮らし始めて1年と少し。
もちろんこの間、まったく家を空けていないわけではありません。
旅行や帰省で長時間留守にする時は、
知人宅に椿を預けて出かけていました。

こちらは元々椿を拾った家、
というか、
椿のママ猫が転がり込んだ家でありまして。
我が家に来るまでの3か月間を過ごしたので
椿にしてみれば実家みたいなものなんですね。

まぁチビッ子の頃は預け先でも無邪気に遊んでいました。
成長にしたがって、
「ここどこ?」と警戒するようにはなりましたが、
それでも1,2日もすれば慣れてきていたようであります。

しかし、

今年のゴールデンウィーク。
二泊三日でお願いしていたのですが、
その間、
警戒モードが緩まることがなく、全く家人を寄せ付けず、
ご飯も一口も食べずという事態に。
自分の実家を忘れちゃったのね椿(TT)

ま、大人になってしまったというのが一番の原因でありましょう。
猫はテリトリー外に出ることをとても怖がる動物だそうだし。
元々警戒心の強い猫なので、慣れるまでの時間が長くかかるようになってしまったのでしょう。
更に、
普段は私と二人暮らしの静かな家に慣れている椿にとって、
幼いお子さんや猫3匹がいるお宅は常にワイワイとしていて、
ただでさえ警戒しているもんだから、物音の一つ一つに怯えてしまうようなのです。

迎えに行った時の椿の怯えっぷりを見たらあまりに気の毒で、
そして我が家に帰って来たときの喜びよう。
預け先にも申し訳ないし・・・・・。

これはもう、預かり保育は限界だと判断しました。


元々、猫は1,2日くらいの留守番なら平気と聞いてましたので、
じゃあ大丈夫でしょ、
と思ってはいたのですが、
いざその日が近づいてくると、お母さん心配で心配で。

だって普段こんなにも甘ったれの椿が、
基本私のストーカーの椿が、
私が風呂に入ろうとしただけで文句言う椿が、
2日間も一人でいられるのか?


出発の朝。
いつも通りの椿でしたが、さぁそろそろ家を出るぞ、
と思ったら突然怒り出した。
ヤバイ。感づかれてる・・・・。無駄に鋭い野生の勘め。
「大丈夫だから!ちゃんと帰ってくるから!!」
そう言い聞かせて家を出ました。
部屋の真ん中で仁王立ちになり、ドアを閉める私をじっと見ていた椿さん。
達者でな~。


夜が来て朝が来て、もう一回夜が来た。

「ただいまー!」と部屋に飛び込むと熱烈歓迎の椿。
ムツゴロウさん状態の私。
あー、この毛の感触たまらんね。
玄関先でこれでもかと「よーしゃよしゃよしゃよしゃ」と撫でくりまわしたら、
いつもはしつこく撫でられるの嫌いな椿が、されるがままでした。
あぁ、ラヴ。

で、驚きました。
びっくりするほど悪さをしていない。
トイレ周辺が少々散らかっていたけどこんなのは許容範囲。
二日分のトイレ掃除に30分かかったけど、それくらいは想定内のこと。

かつては、
飲み会で深夜帰宅すると、いきなりトイレで下痢ピーの椿さん。
酔っ払い状態でのエンドレストイレ掃除は辛かったなぁ。
一晩留守にして帰宅したら、ゲーしてあったりとか・・・・。
あの頃に比べて、ずいぶんと図太くなったんだなぁ。ホロリ。

さあ、海遊館土産のジンベイザメだよ。


知ってるかい椿、ジンベイザメは卵生なんだよ。
ほらこの白い玉の中から出て来たんだぞ。300円だぞ。


かーちゃん、そうやってコドモに嘘教えたら駄目だにゃ。
でも椿はこっちの玉の方がいいにゃ。
えい、えい。

そうか・・・いい土産になったみたいでよかった。

ひとしきり遊んだら、大好きな(私の)毛布の上でリラックスモードの椿。


私も疲れたけど、椿も留守番疲れたのかね。
早々におねむです。


お疲れ、椿。


後日談。

お留守番を見事クリアした椿でしたが、
翌朝、会社に行こうとしたら、ものすごいご立腹。
椿が私の外出を妨害する最終形態、
玄関のドアの前に腹ばいになり「ワタクシここをテコでも動きません」のポーズまで発動。
これを無理矢理動かすと私も無傷で済まないのでやっかい。
大丈夫だから!今日はちゃんと夕方帰ってくるから!!
例のジンベイザメのタマゴで釣ってどうにかドアから引き離しました。

やっぱりお留守番は軽くトラウマになったようです。
ごめんね。

箱入り猫娘

2011-09-20 23:36:09 | 
ブログを始めてこのかた、マニアックな話しかしていませんね。

そこで今日は、
これぞブログ!的な、
ザ!ブログ!!的な話題。
それはずばり、「ペットの写真を並べて、『見て見てうちの子~(><)』な日記」
をやってみたいと思います。
わ~ブログっぽい。

写真の精度がイマイチなのはご容赦ください。


さて本日、職場のいらない段ボール箱をもらって来ました。

するとさっそく椿さんがやってきて、
ひょいっと箱の中へ。

まぁ。ぴったり椿サイズ。
どれぐらいぴったりかと言うと、

これぐらい。

すっかり箱がお気に召した椿さんは、
箱の中でボール遊び。
しかし、ちょっとこれは・・・

ジャストサイズすぎて猫の標本みたいになってますけど?
つーか動きにくいっしょ?

そんな私の懸念をよそに、箱から出ようとしない椿。
箱の中で遊び、
箱の中で毛づくろいし、
おや?


お目目がとろーんとしてきたぞ?

あらら・・・

その寝かた、首を寝違えないんだろうか。

大丈夫にゃ

うはッ!
まさかの椿ウィンク!(^_-)-☆
悩殺です。


しかし、椿がこの箱を気に入ってくれてよかった。
サイズもぴったりだったし。

これは椿の箱にするにゃ。


うんそうだよ。
これは椿のだよー。
ただし、おもちゃではなく、
トイレ
だけどね。

はい実はこの箱、
今週末、私が二日間留守にするので、
その間の椿のトイレ増設用です。

それまで存分に遊ぶがよい。




邪馬台国はどこですか?

2011-09-18 22:50:59 | 読書
今日は龍の話はしばしお休みして、
最近読んだ本のご紹介を。

最近、というかここ一年くらい、読書に占める小説率が上がってます。
私の言う「読書」には漫画も含まれておりますが、
一時期漫画ばっかりだったのが、なんだかここんとこ小説の方を、
いや、小説の方も、頻度が上がってきた。
これと言って理由は無いんだけど、
一冊読み終わると、さぁ次は何を読もうかなぁと書店をぶらつくのが楽しいであります。

しかしですね、
読んだ冊数の割りに、ど~もここんとこアタリが少ない。
面白くないとまではいかないものの、
うはーこれは読んで良かった!絶対オススメ!!
てな一冊に当たることが少ない。
なんでだろーか。私のアンテナ感度下がってるのか?

そんな折、
久々にアタリだ!
とガッツポーズをしたのがこちら。


鯨統一郎 「邪馬台国はどこですか?」
これは全くの予備知識無しで書店で見かけてなんとなく手に取った本。


とあるバーの常連客3人。
某私立大学文学部教授 専攻は日本史。老紳士。
同助教授。女性。気の強い美人。
そして怪しげなフリーライター。男性。
彼らとバーテンダーが、夜な夜な歴史談義をする、という短編集なのですが、
この歴史談義が破天荒なのであります。

怪しげなフリーライター・宮田が、いきなりとんでもない説をぶち上げる。
それに対して助教授の静香さんが「何をばかなことを」と金切り声をあげる。
教授は静観。
宮田氏は自らの説の解説を始める・・・。

全てのお話はこのパターンにのっとって進むのですが、
この宮田氏の説を裏付ける解説を、歴史トリビアを交えつつ聞いていると、
もはやそうとしか思えなくなっていくのです。

彼の説というのは、
ブッダは悟りを開いていない、とか
聖徳太子は実在しない、とか
本能寺の変は明智光秀の謀反ではない、とか
イエスキリストの復活は実は××だった、とか、
そして、
邪馬台国は東北にあった、とか。

ええ!?と思うような説も、読み終わる頃には、
もしかしたら、そうなのかも・・・・とドキドキしてきちゃう。

これはあくまで小説であって、ほんまもんの学者さんにしたら一蹴されてしまうようなことなのかもしれませんが、
単純に歴史を楽しむ素人には充分スリリングを味わえます。
そうだった、歴史ってのは、証拠を集めて推理するっていう、そういう面白いもんだった。
あーやっぱり歴史って面白い!と改めて思える。

私が一番衝撃だったのは、イエスキリストの復活の話なんですけど、
小説では、
「イエスの復活は伝説ではない。実際、人々の目の前で起きたことである。
では、どうやってそれは成し得たのか・・・・・?」
という説。
これ以上はネタばれになるので言いませんが、
いや~これはかなりドキドキしました。
ありうるんじゃないかな~と思っちゃいました。

この小説のいいところは、歴史に明るくない人でも読めるように、随所に基本的な解説が入ってます。
それも押しつけがましくない程度なので、全然問題なく読めるはず。

そして、歴史に興味無かった人にもこのワクワク感を味わってもらって、
歴史、面白いじゃん。
て思ってもらえたらいいな~。
と、元人文学部東洋史専攻の学生としては思うわけであります。


ちなみに、
この小説のちょいと特異な境遇を。
元々この小説は、某推理小説賞の応募作品だったんだそうです。
そこで一次選考は通過したものの、
「面白いけど・・・・これは推理小説なのか?」
との審査委員の判断であえなく選外。
しかし
埋もれさせるには惜しい!と目をつけた編集さんに拾われて、
なんと出版デビューすることに。

見てる人は見てるんですね~。


さて、こちらには続編が出てまして、
「新・世界の七不思議」
「新・日本の七不思議」
とシリーズが続いています。
ちょっとづつ手法を変えて書いてらっしゃいますが、
相変わらず面白かったけど、
個人的にはこの一作目が一番ガツンと来たかな~。


いや~歴史って、ほんっとに面白いですね。
さよならさよならさよなら。


龍を探す旅 その3

2011-09-16 22:49:12 | 日記
このシリーズまだやるか。ってお思いでしょうがまだやります。
せっかく個人的なブログ立ち上げたんだから、気が済むまで言いたいこと言っちゃいますよ。


龍信仰について、今日は少し私的な思いを。

今まで長々と語った東西の龍イメージ。
中国では皇帝の権力の象徴とか、
西洋では聖書の影響を受けて悪魔になった、とか、
そういうのはちょっと置いといて、

元々の、各地で興った龍信仰に思いを馳せてみましょう。

中華帝国とか聖書とか、そういう二次的な要素が加わる以前の龍は、
自然現象の具象化だった、と言っていいんじゃないかと思います。

龍(長い方ね)の姿はそのものズバリ、川を表していると言いますし、
要は、水の精なんですよね。
農業に必要な水をたっぷり与えてくれたり、水生生物を育んだり、
そういう母なる川(もしくは海)。
ところが、時として水は鋭い牙を剥く。
津波や嵐や氾濫、洪水。
人間なんてあっという間に呑みこまれてしまう恐ろしい存在。

また、雨を待つ地域では、
龍(蛇)が機嫌をそこねると干ばつになるので、
「どうか雨を」とお祭りをして雨乞いをする。
あ。
干ばつと言えば、テルテル坊主。
あれって、龍の持ってる宝珠を表してるっていう説を読みました。
そんでヒト型(?)なのは、龍神に捧げる生贄を表してるとか・・・・(TT)
意外にコワイぞテルテル坊主。

そんな、恵みの雨を与えてたり、気まぐれに干ばつを起こしたり。

これもまた、人の力の及ばない存在である。

そういう水の自然現象に、爬虫類の姿を重ねて「龍」(っぽいもの)が生まれた。


中国産の龍が入ってくる前の日本では、大蛇の伝説なんかがよくあったようです。
伝説って言ってもそんな大げさなもんじゃなく、
「この沼のヌシを怒らすと恐ろしいことが起こるんじゃ」的な?
そういうのって、ニッポン昔話によくありそうですよね。
そのヌシ。
それは大ナマズとか、大カエルとか、大蛇とか。
なんか、水っぽい生き物がやっぱり多い気がします。

要はそういう日本で言うヌシ的なものが、私の言う「龍っぽいもの」ですな。

ちょっと話がずれますけど、
中国の龍が日本に伝わって、大蛇伝説と結びついて、日本にも龍伝説が生まれます。
でも、
日本のお話に出てくる龍は、なんだかあんまり大きくないし、偉大でもないし、
悪さしたり、人間に騙されたり、
本家の龍に比べると器が小さい。
これはたぶん、日本の「ヌシ」レベルに置き換わっちゃったからでしょうねぇ。

話を戻しましょう。

さて。
これらの龍っぽいもの。
いいこともしてくれるけど、悪いこともする。

さて、それをどうとらえるか?

東側は、
「じゃ、ご機嫌をとって、なるべく悪いことをしないようにしてもらおう」
と思ったんじゃないでしょうか。
故に、「神様」とした。
崇拝して祀り上げて持ち上げておけば、お願いを聞いてくれるんじゃないかと。


他方では、
「悪いことをしないように退治してしまおう」
と考えた。
それが、ドラゴン=悪魔につながった。

これはあくまで私の想像ですけどね。

以前読んだ本にあったんですけど、出典忘れちゃいましたけど、

江戸の頃、病魔に侵された時、人はこう考えたそうです。
「病気も何かしら理由があってやってきたんだから、
とりあえずは受け入れて、おもてなしして、
そして早々にお帰りいただこう」

これに西洋医学が入ってくると、
病気を追っ払おうとかやっつけようとか、そういう考え方に変わっていった。

なんか・・・似てる。


これが、東西の思想の違いなんじゃないだろうか。


水の神様である龍。
災いが起こるのは、龍神のご機嫌をそこねた時なのか?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・そういえば、今年は水の災害が多いですね。

東日本大震災による津波。
7月には新潟福島で大雨。
まだ記憶に新しい台風12号も大きな被害を出しました。

私たちは、逆鱗に触れてしまったんだろうか・・・・。

ヒトが戦いを挑むには、あまりに大きな存在と思うのです。




ねぇ椿?

椿は今、捨て猫ごっこ中で忙しいにゃ。

・・・・そうか・・・・。
では本日ここまで。