梅の香庵~うめのかあん~

梅の香堂別館喫茶スペース*梅の香庵*
とりとめないことをとりとめなく・・・

トキメキ忘れるなかれ

2019-02-26 23:02:45 | 日記
最近ひさーしぶりに映画館で映画見てきました。

「ねことじいちゃん」

かの有名な動物写真家、岩合光昭氏の初監督作品。


ここ何年も金曜ロードショー以外で映画見ることがほとんどない私ですが、
ちょっと気が向いてふらりと行ってきました。
ちなみに最後に見に行ったのは「風立ちぬ」です。何年前だ。

「ねことじいちゃん」はもともと原作のファンだったのと、
岩合さんの撮った映像を大画面で見てみたいじゃないの、てなあたりがでかけた理由。
(↑この原作のPV、さっきたまたま見つけましたが、映画の予告編より泣けた・・・・)


映画の感想を一言で言いますと、
猫がすごい!!

あれが演技!?
まじですか。
猫がね、ちゃんとストーリー通りに動くんですよ。
すっごいなー。
主演の猫以外にも30匹ほど登場するのですが、人間が芝居してる脇で顔洗ってたりするんですよ。
なにその自然体。素でも演技でもすごい。

映画のストーリーはともかく(失言)、猫見放題です。
猫関係ない場面でもなぜかそこに猫がいる。今猫いらんやろ!ってつっこむ暇もないほど猫だらけ。
猫好きによる猫好きのための映画ですね。

エンドロールでちゃんと出演猫の名前がずらずらと出てきたのがほほえましかったです。


で、話は変わりますが、
しばらく前に職場の上司と雑談していたら、
「もう本当にどんどん一年が早くなる」と言うので、教えてあげました。
「それ、チコちゃんでやってましたよ。
大人になると時間が早く感じるのは、トキメキが少なくなっているから~
って。」

チコちゃんとは、言わずと知れたNHKの「チコちゃんに叱られる」です。面白いですよね。

この、トキメキが少なくなるから説。
例えば「ごはんを食べる」という出来事に対して、
こどもは「わ~今日は大好きなハンバーグだー!これってどうやって作るんだろう・・・。あ!ポテトサラダもある!わーい」などなど
小さなトキメキがいっぱいなのに対して、
大人は「今日はハンバーグか。」終了。
という違いなのだとか。
知識が増えた分、びっくりや感動や疑問が減っていき、心が動かなくなるということですね。

これを聞いたときに、あーそれってあれだ、と思いました。
あれとは、
記憶を作るのは感動だ説。by私。

若かりし頃はけっこう映画見に行ったのですが、
ふと気づいたのですよね。
面白くなかった映画は記憶に残らない。記憶とは、「面白かった!」に比例する。

はいここで冒頭の話とつながるのですが、
この持論から、記憶は感動の度合いで刻まれるよね、と気づいたわけです。
感動とは、びっくり!とか、面白い!とか、すごい!きれい!そうだったんだ!!なんでー!?など。

これがチコちゃんで言うところのトキメキだな。

人生限られた時間しかないのだから、なるたけときめいた方が体感時間長くてお得というわけか。
なるほど、トキメキ大事やな!


しかしそこでふと思った。
猫はときめいているのだろうか。

ただでさえけっこうな時間を寝て過ごす猫。
特にうちの椿さんのように完全室内飼いでは、日々同じことのくり返しかもしれない。
私がいない間お留守番だし。
もしかしたら椿は、トキメキの足りない猫生なのかも・・・・。

しかしですよ。
そう思って椿を見ていると、

窓外に降る雪をガン見する椿。

今年は雪が少なかったせいか、いつもに増して雪が降るとじっと見ているのです。
あれにゃんだ!っていつまででも夢中ですよ。


そういえば、部屋にある消しゴムでもクリップでもうっかり落ちてたごみでも、
椿さんはなんでも気になる。いちいちくんくん確認するし、ちょいちょいつついてみたりする。
鳥が鳴けば窓辺へ走るし、私がなんか食べてればニオイを確認しに来るし、
猫って、けっこう忙しいのかもな、と思った次第。

もちろん、そう思いたいってのもあるけれど、
小さなトキメキは日々感じているように見える。

かーちゃんなにその靴下。気になるにゃ。

これは姉の韓国土産だよ。
なんだかよく分からないけど可愛いでしょ。


「ねことじいちゃん」、早くうちに帰ってうちの仔をもしゃもしゃしたい!って思う映画でしたよ。
映画としてのトキメキ度数は、猫好き度合いによるかなあ。












猫展(私は出てません)

2019-02-11 19:39:08 | 日記
先日我が家にカレンダーが届きました。


Cats Calendar

作者はイラストレーターのhirokoさん。
お世話になってる先輩絵描きさんです。

このカレンダーの12月が・・・


じゃーん

ん?さっきからにゃんか立てかけられている?

これはもしや・・・?

そうなんです。椿をモデルに描いてもらったんです!!
きゃー!もうー!かーちゃん嬉しくて自慢しまくりですよ。


この鋭い目つき。特徴をとらえている

我が子を描くのは当たり前ですが、ひと様に描いていただけるってなかなかないですよね。
これ嬉しいですね。
そうかー、他の人にはこう見えているのかーって新鮮な視点を感じられます。


この作品は、現在名古屋のギャラリープリズムで開催中の「猫展23」で展示されています。
私は出てませんが。
たくさんの猫さん勢ぞろいですので、是非お越しください!



ちょいちょい


くんくん

椿さん、よかったねえ。

ちなみにこれもちょっと似てるよね。

富山にネコバス来てますよ。






君がいれば

2019-02-02 19:54:06 | イラスト
梅の香堂トップ絵更新しました。



「君がいれば」


お待たせしました?
昨年2018年12月に開催されました「3rd Christmas Art Competition inYOKOHAMA」の出展作品です。
実際のサイズはB2。長辺が72センチちょい。
今や懐かしフェーマスのアートコンテストのサイズですね。
このサイズ感、描いててなつかしかった。

ここんとこ展示用の絵を描いていなかったので、大きい画面に向かうのは久しぶり。
やっぱあれですね。単純に、大きく描くのは楽しい。

タイトルの「君がいれば」はCoccoの同名の曲のタイトルから拝借しました。
この曲で歌われている「君」。
今の私には椿だなーと思って、椿さんへの感謝を込めて描きました。
だから今度こそシマシマ描きましたよ!反転してるけど!


余談ですが、
以前、絵の中に文机を登場させようとして調べているうちに自分でも欲しくなっちゃって、とうとう文机買っちゃったことがあるのですが、
これ描いてる時は有明行灯がほしくなっちゃいました。
有明行灯を初めて知ったのは、杉浦日向子さんの漫画でした。
お月様のデザインがあまりにキュートで、無知な私は、現代的に創作したデザインなのかな?とか思ったら、江戸時代に本当にあったんですよねー、こういう行灯。
めちゃめちゃ可愛いくないですか?江戸人センス良すぎ。
てなわけで有明行灯を登場させたのはたぶんこれで2回目なのですが、
今回またネットで調べていたら、今でも売ってるということが判明!
あ、中身は電気の現代仕様ですが。
うっかりネットショッピングにぽちっとしそうになって踏みとどまりましたけど、欲しいですねー、有明行灯。
ちなみに文机は作業机として重宝しておりますよ。

えっと閑話休題。


イベント開催中のことです。
展示会場で自分の作品の近くにさりげなく立ち、来場者さんの会話をこっそり聞いていましたらば、
「これはきっとあれだよ」と、絵の世界の設定を語りだした方がいらっしゃったのです。
「この子のお父さんが死んじゃってさ、でも猫を残してくれてさ。あれはきっと形見なんだよ」
おおおおお!すごいなんか感動!!物語を感じてくれている!!!
ひそかに悶絶する私。
するとお連れの方も、
「あー、私はねー、この人の旦那さんが死んじゃってー、でも猫がいてくれるからー」
のおおおお!別パターン登場!
そしてやっぱり死ぬんですね!!

この出来事は本当にうれしかったです。
本当にありがとうございます。

私の中でももちろん設定はありますが、それは秘密といたしましょう。


技術をほめていただけるのはもちろん嬉しいけれど、
絵の世界を感じてくれたり、読み取ってくれたりしていただけるのは本当に本当にうれしいです。

展覧会では来場者さんが気に入った作品に投票していただくという企画がありまして、
後日、私の作品に投票されたアンケート用紙が送られてきました。
投票していただいた方々!感謝意外の言葉がありません!ありがとうございます!!
この場を借りてお礼申し上げます。

そして、みなさん律儀に感想も書いてくれてるんですよ。すごいなーほんと。ありがたいことです。
一枚一枚ありがたく拝見しましたが、絵の雰囲気やストーリーに対してのコメントが多く、とてもうれしかったです。
意外、と言ってはなんですが、「君がいれば」というタイトルをしっかり汲んでくださる方が多くて驚きました。
自分が絵を見るとき、そこまでタイトルを読み解こうとしているだろうか・・・・・。猛省。
なかでも、
「君の存在の大きさが伝わった」
という一文。
伝わりましたか!!!
もうほんと感涙もの。伝えたいことが伝わるって、制作のすべてが報われます。

あとですね、
「ネコが言っているようにも見えるし、女の子が言っているようにも見える」
私これ読んで、椿を抱きしめたくなりました。(実際やると超怒られるのでやらないけど・・・・)
「君」は、猫でもあり、女性でもある。
そう見えたのならば、きっとそうなのでしょう。
あーよかったなー。この絵描いて。
大事な一枚になりました。

この絵を描かせてくれた椿に、心から感謝。


ありがとう。
またシマシマ描くね。