梅は咲いたか

桜というのはこれと言って気にしていなくても、
やれ開花予想はいつだとか、二分咲きだ五分咲きだ今が見ごろだ来週には散っちゃうぞとか、
頼みもしないのに耳に入ってくるものですが、

一方の梅と言えば、
いつの間にやら咲いていて、いつの間にやら散っている。

梅は好きな花なのだが、
そんなわけで毎年見逃していることに気づいた。

そこで今年こそは意識して梅を見たいぞ、と思い、
今が見ごろだと言う高岡古城公園へ行って来ました。

まがりになりにも「梅の香庵」を名乗っているわけですから、ささやかながら今日は梅のお花見をしていただきましょう。



残念ながら空は曇天。
先週までは晴れてたのになぁ。
やっぱり梅や桜の淡い色の花は、背景色が濃くないと映えないよなー。



昔は梅なんて全く興味無かった。
というか、
多分私だけではないと思うけど、
若い頃、特に10代の頃とかって、
花とか草木とか山とか海とか、
そういうものを見ていなかった気がする。
見ていたんだろうけどいまひとつ記憶に残っていない。
記憶に残らないということは感動していないということで、
年を重ねるうちに、「あ、きれい」と思うようになった。
思うようになったというより、気づくようになったんだろうなぁ。

あれは多分かれこれ10年も前だろうか。
やっぱり古城公園を訪れた時、ちょうど梅が咲いていた。
折りしも新しいカメラを買ったばっかりだったので、調子に乗ってバシバシ撮った。
その時に初めてじっくり梅を見た気がする。



ころんとしたつぼみ。
ぽかんと開いた花弁。
ぽつんと枝先に咲いているのが、かんざしみたいでなんと愛らしい。
梅ってこんなに綺麗な花だったんだと気づいた。




部活帰りらしい自転車の女子中学生が二人、
「ねー見て、ちょーきれい！！」
と声を上げた。
「ほんとだー、ピンクとか白とかあるよー。かわいー」
きゃっきゃと走り去る自転車。

うんうん。
それ、大事だよ。
きれいなものに気づくこと。



ところでここんとこ年賀状用のイラストでよく梅を描いている。
花は確かに綺麗だが、枝ぶりとかの具合が分かる地味な写真もほしいな。
今後の資料も兼ねてバシバシ撮影していたら、
背後に若者カップル。
彼女が言う。
「ねー写真撮ろっか。桜と一緒に」

おいおいねーちゃん、ここは梅林だ。

最近の若いもんは、
と言いかけて、はたと我が身を省みる。
梅桃桜の区別がつくようになったのは、そう遠い昔でもなかった気がする。
花だけ見れば、種類によっては「これって梅？」というような花もあるもんなー。


ところで古城公園に城は無い。
その昔、一国一城制度が出来たばっかりに廃城になったんだそうだ。
でも富山城より見所多いし市民に愛されてる気がするのよね。
そして城は無いけどなぜか動物園はある。
しかもタダ。
タダ故に小規模だけど、来るとやっぱり、まぁせっかくだしと見てしまう。


フンボルトペンギンは周遊中。


同じ鳥類とは思えぬフラミンゴ。
足元にいるカモたちはいつ来てもいるけれど、
こやつらは餌目当てに勝手に入り込んだのか？
でも鳥避けのワイヤー張ってあるし、これも動物園のメンバーなのか？
私の以前からの謎である。


おや。あれってもしやオシドリ夫婦ってやつ？
すごい。広重の浮世絵で見たのとおんなじだ。


桜はまだつぼみだけど、
何故だか一本だけ満開の桜の木発見。

他の桜と種類が違うのかなー。


桜の季節には、ここも花見客でいっぱい。
その前に、のんびり梅見物。
今年は見れてよかった。

いつか小田原の梅が見てみたいなぁ。

春支度

少々早いが、昨日コタツを片付けました。


きっかけを与えてくれたのは椿さん。

朝ごはんを食べた直後、毛玉をお吐きになられまして。朝ごはんと一緒に・・・・。
っていきなりゲーの話ですみません。
せめて花を・・・。

わぁキレイ。


でまぁ、その被害エリアがコタツ布団の端っこだったわけです。

猫飼い暦も今年の夏で丸3年。
ゲーの片付けも大分手馴れてきましたよ。
折り良くこの日は終日晴れ予報。
ならばと、コタツ布団の被害エリア周辺だけざぶざぶっと手洗いして、うおりゃっとベランダに干して出勤。
文字通り朝飯前にやっつけました。


帰宅するとすっかり乾いているコタツ布団。
なんと。
太陽は偉大だ。

冬の間、布団をベランダに干すなんて夢のまた夢の日本海側にも、ようやく春が来たようです。
ものはついで。
この勢いで、今シーズンのコタツは営業終了とあいなりました。


コタツって、出した時は
「あ～やっぱコタツ最高」
ってしみじみ思うけど、
片付けた時も
「あ～コタツが無いって部屋すっきり！掃除ラク！！」
って、これまたしみじみ思いますな。

ちょっと早かったけど、きっかけをくれた椿に感謝しておこう。


そう。
春支度って、なかなかきっかけがつかめないものですよね。

冬支度は総じて強制的にやらねばならないものです。
次々と押し寄せる冬将軍に追い立てられるように、
コートを出してブーツを出して暖房器具を出して寝具を増やす。
死にたくないので冬タイヤに履き替える。
これら全て有無を言わせずその時期が来ればやらざるを得ません。

一方の春支度。
ここしばらく履いてないブーツが玄関にあるけど・・・・まぁ、そのうち片付けよう→放置
コートをクリーニングに・・・・でもまだ寒い日があるかも・・・→気がつけばゴールデンウィーク
ファンヒーター、使ってなくない？今度の休みに押入れに・・・・→２週間経過
タイヤをノーマルに・・・でも替えるのめんどくさいな～→春なのにスタッドレス

てな具合で、
春支度はめんどくさい。
何故ならべつに今やらなくてもいいからだ。
冬支度は生死にかかわるが（特にタイヤ）春は別にどうでもいい。
あぁめんどくさい。


このめんどくささがまた、春の訪れを感じさせるのね～。


コタツ布団が片付けられて、
かーちゃんの膝だけだと寝心地悪し、と椿さんからクレームが。

あっちこっち

一週間前までは、連日切り絵を切りまくっていましたが、
そんな作業中のこと。


普段私は作画中に飲食をすることはあまりありませんが、
その日は少し気が向いて、
休憩中に淹れた飲みかけのコーヒーを傍らに置いて切り絵作業を再開しました。

例えば絵の具とかパステルとかの画材ならば、
誤って飲み込んだりするのはちょいと危ないけれど、
紙は飛び散りませんのでね。
うっかり絵にこぼしたりしない限りはまぁ別に問題無いでしょう。


さぁてやるぞとカッターを握り、
下書きに沿って切り取り切り取り。
切り取った紙切れは、机の上に置いてあるゴミ箱に放り込みます。

このゴミ箱は、
そのへんに余ってるいらない紙、まぁA４くらいが好ましいですかね。
これを折って箱を作ります。
これが私の切り絵用ゴミ箱。
最終的には箱ごと捨てちゃいます。

作業している手元の、
左上にはゴミ箱。
右上にはコーヒーカップ。

切り取った紙を左へ左へ左へ。
たまに右でコーヒー一口。
視線は中心の切り絵に固定。

左左左右左左左左左右左左右・・・・・・・・・・


ん・・・・？

ちょっとまったー！！


違和感を感じてマグカップを覗くと、
茶色い液体の上に浮かぶ紙切れ数枚・・・


教訓。
作画中の飲食は控えましょう。



そういえば。
コーヒーから紙切れを救助しながら思い出しました。

高校時代。
うちの学校の美術室には、フタの部分を缶切りで取り除いたジュースの空き缶がたくさん置いてありまして、
これが洗筆でした。

美術の授業ではアクリル絵の具を使っていたので、
生徒はてきとーに空き缶の洗筆を選んで水を入れ、
それで筆を洗いつつ絵を描いておりました。


ある夏の日。

放課後、自動販売機でジュースを買って美術室へ。
当時美術部員だった私はいつものように画材を準備し描きかけの絵に色を塗り始めました。
傍らには、空き缶の洗筆と飲みかけのジュース。
さぁ、だいたい予想つきましたね？

だんだん作業に集中してきたその時、
色を替えようと、筆を洗筆に入れ・・・・・・・・・・

のおーーーーーーーー！そっちはジュース！！

やばい。描きながらのジュースはやばい

そう悟ったのは20年前のことなのに。
ヒトは忘れる生き物なのであるなぁ。



例の資料写真。
せっかくなので載せてみた。

これ買って来て写真撮影している時、
私は非常に空腹でいろいろ買い物してきて疲れて喉も渇いていて、

早くコーヒー淹れてケーキ食いてぇ！！

という状況での撮影とそれに続くスケッチ。
どんな苦行だよってくらい生殺し状態でした。


一応、2個目はボリュームの少ないプリンを選んでみた。

数分後、大変おいしくいただきました。
2個とも。

春の陣終焉

今年のイラストック戦線が終了いたしました。

今年は、通知が来るけっこう前から身構えていたにも関わらず、
土壇場になって路線変更したり、
切り絵の下書きが完成してみたら、その書き込みっぷりに、
ちょっとこれ書き込みすぎじゃない？誰が描いたの？誰が切ると思ってんの？
という事態に陥ったり、
けっこうな難産の挙句、結局ぎりぎりまですったもんだでございました。

まぁでもそれなりに、自分なりのものが出来たのではないかという総評。
というか、自分で作るものは今の自分以上にはならんのだよね。
ある意味開き直りですが、あとは野となれ山となれ。
座して待ちましょう。


補助具を使っていた鉛筆が、気づけばこんなにチビに。

鉛筆の左側にあるのは鉛筆補助具。右は大きさ比較にMONO消しを。
チビた鉛筆は、いつもとても愛おしい。


さて今回のイラストック戦線の反省点。

ケーキの絵を描こうと思いましてね。
生クリークの、あの星型の口金で搾り出したクリームを描きたかったのです。
では参考資料をネットで、
と思ったその時、
悪魔が耳元で囁いた。


モデルはさ、やっぱ実物でしょ。


気がつくと私はケーキ屋さんにいて、ケーキを2個購入していました・・・・・・・・・・・。

だってだって、ケーキ屋でケーキを1個だけ買うのって、
一人焼肉並みの勇気が要りますよ？
誰か呼ぶあてが無くても2個は買わないと！
しかもケーキは生物だから本日中にお召し上がりください！

そして一人でケーキ2個食べた挙句、
結局資料は概ねネット画像を見た率が高かったような・・・・。
翌日少々胸焼けが（ーー;）


まぁ、そんなこんなで今年もどうにか期限内に提出完了。
椿さんの協力も大きかったですね。
ありがとう。

椿は常にかーちゃんを見張ってたにゃ（遊ぶスキを）



ひとまずおつかれさん。

桜が咲けば君を思い出す

本家「梅の香堂」のトップイラスト更新しました。


「春に染まる」

ちょっと早いですが桜の花を。
ポストカード用に編集したちょっとかっこつけバージョンです。
添えてある英文は、英語の堪能な友人に訳してもらいました。
英文のっけると、なんかかっちょよく見えるから不思議だ。
外国の方がヘンな漢字のＴシャツとか着てるのも同じ感覚なのか？違うか？


さて。
昨日あたりから気温が急上昇し、3月下旬とか4月上旬並みの気温なのだとか。
確かに。
窓を滝のように流れていた結露もつかないし、
朝出勤前に車のフロンドガラスを解凍しなくてもいいし、
寒くないって素晴らしい。


ただ、

夜、
椿が私の布団で寝てくれません・・・・。

椿の添い寝サービスは冬季限定なのであります。
猫の体内温度計は精密だなぁ。
かーちゃん寂しいよ～。


しかし今夜あたりからまた冷え込んで雪も降る予報。
ちょっと楽しみな私。