きのうの立川志の輔師匠独演会@岩手北上さくらホール。志の太郎 狸賽、志の輔 親の顔が見たい、仲入り、遠峯あこ 歌(アコーディオン)、志の輔 井戸の茶碗。気仙沼、陸前高田、大船渡など被災地の方の無料招待席も用意され、温かい雰囲気での落語会となりました。
志の輔師匠の「井戸の茶碗」。こんな金は受け取れぬと言う千代田卜斎に言うくず屋の清兵衛の言葉が印象的。「50両、150両というお金を懐に入れ、落としはしないか、盗まれはしないか、とびくびくしながら千代田様と高木様の間を行ったり来たりする私の気持ちも考えて下さい!」。
(続き)いろんな人の井戸の茶碗を聞いたが、正直清兵衛の視点を描いた人はこれまでなかった。千代田、高木の頑なまでの善人ぶりを浮き彫りにし、それに振り回される清兵衛、という描き方が一般的。だが、一生手にすることもない大金を懐に抱き不安いっぱいの清兵衛の気持ち。その視点はなかった。
(続き)この部分で会場に笑いが起きたのは個人的には残念。人のとらえ方はそれぞれだが、志の輔師匠は、この部分をシリアスに演じていたはず。笑わせようとして言わせたセリフではない。
良かったですね。あの噺を人情噺にするんですね。たいがいの噺家は清兵衛を滑稽に演じますね。じゃないと正直ものばかりで噺がつまらなくなりますよね。でも、志の輔師匠は違いました。@momochito 泣けましたねえ。涙が滲んできましたよー。
録画していたBSプレミアム「全身編集長」を見た。週刊プレイボーイの5代目編集長・島地勝彦を描いたドキュメンタリードラマ。NHKがこんなドラマを作るとは。開高健役のダンカン、今東光役の毒蝮三太夫、島地勝彦役の新井浩文がそれぞれに素晴らしい。