パキスタンの小さな村に住む女の子シャヒーダー。
幼い頃から声が出せない障害を持った彼女を心配したお母さんと一緒に、インドのイスラム寺院に願掛けに行くが、帰り道で一人インドに取り残されてしまう。
そんなシャヒーダーが出会ったのは、ヒンドゥー教のハヌマーン神の熱烈な信者のパワンだった。
父の友人ダヤーナンドの家に居候しながら、愛する彼女、ラスィカーとの結婚を夢見て日夜奮闘するパワンは、底抜けの正直者でお人好し。
これも、ハヌマーンの思し召しと、母親とはぐれたシャヒーダーを預かることにしたが、声の出せないシャヒーダーがどこに住んでいるのかさっぱり分からないまま、楽しい日々が過ぎていく。
そんなある日、ひょんなことから彼女がパキスタンのイスラム教徒と分かって驚愕するパワン。
歴史、宗教、経済など様々な部分で激しく対立するインドとパキスタン。
厳格な彼女のお父さんから「すぐに故郷に帰せ! 」と一喝されて、一度は、怪しい旅行代理店にシャヒーダーを預けてみたものの、可愛いシャヒーダーは売春宿に売り飛ばされそうになってしまう。
遂に、パワンは、パスポートもビザもなしに、国境を越えてシャヒーダーを家に送り届けることを決意した。
インド人のパワンにとっては、近くて遠い国パキスタン。
国境では警備隊に捕まり、パキスタン国内ではスパイに間違われて警察に追われる波乱万丈の二人旅。
果たしてパワンは無事にシャヒーダーを母親の元へ送り届けることができるのか?
そこには、思いもよらなかった奇跡が待っていた…
お薦め度★★★★☆