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☆GREEN HEART☆

漫画と本と国府津があれば生きていけるかもしれない「ことは」のブログ。
はじめましての方は「自己紹介」をどうぞ!

五條瑛さん『熱氷』読破!!

2006-04-28 | 五條瑛
大 好 き です。

五條瑛さん『熱氷』とは
「俺は人は撃たない。撃つのは氷だけだ」
氷山ハンター「石澤」。
運命に導かれるように、それぞれの事件に関する役者が集結する。そして最も恐れていた真実が明らかになる・・。

本の裏に書いてあるの、ネタバレすぎる気がするのです。
なので、なにも書きません。
なんでもいいからもう読んで!という感じです。
画像は文庫版。こちらの方が好きです。

爽やかな風が吹いてる。
でも、ハードボイルド。
怖い人がたくさん。でも、人情味にあふれている。 そんな本。
簡単に言うと(断鎖のときも書きましたが)、
『池袋ウエストゲートパーク』のレベルが高い版。スケールがでかい版。
(「池袋」ファンの方スミマセン;私も「池袋」好きです!)

五條さんは、作品を読む前から私が非常に憧れを抱いていた人物です。
前回『断鎖』を読んで大好きになりましたが、
この作品を読んで、「五條さんの本は、たとえハードカバーでも迷わず購入しよう」と決めました。それくらい惚れました・・。

この本もそうですが、裏の説明を読んでもはっきりいって全然面白そうじゃない。
読む気が全くしてこない。でも、読み始めたらとまらない。
実際内容も、私の趣味からは遠くはなれた話が多いようです。
氷山ハンターにしろ、密航にしろ、密売にしろ・・・。
でも、おもしろい。

あと、ミステリーとは違うと思いますが、
いろいろ伏線がはられてて、推理して物語を読めるので、その辺も楽しめます。

革命シリーズもよいですが、とりあえず、初めての五條本には、この『熱氷』をお勧めします・・!
五條さん、大好きです。
書きたいことがたくさんありすぎるのですが、この辺で。

2006年8月29日一部訂正。

五條 瑛 さん 『断鎖(Escape)』読破。

2006-02-26 | 五條瑛
めちゃくちゃ不親切な感想になってます。

五條瑛さん『断鎖(Escape)』とは
「革命を起こさないか、この国に」
自分から自由を奪う両親を憎み、家出を繰り返していた少年「亮司」
仕事を点々とする中、やがて手にとった仕事は、パスポートを用意し、密航者に日本人教育を施し、密航させるというものだった。
あふれかえる中国人、自分を精神的に縛る両親、憧れ、殺し合い、信頼、裏切り。。。「密航」を巡るさまざまな事情を知る中で、主人公はやがて成長を遂げていく。。

話が複雑すぎて一言では説明できないということが判明しました。これから書く感想も、読んでない人には本当に意味不明だと思います。。。

様々な人間の思惑と「密航」が絡まって、それぞれ自分の利益を追求しつつも、故郷である中国という国から、完全に離れることができない・・という印象を受けました。結局皆過去を清算することはできないし、自分を縛るものが完全になくなることはない。「自由は求めてはいけない。諦めることが自由への道」と語られてます。

主人公の悪人になりきれない素直さとか優しさが良かった。
それでもただ甘いのではなく、守ると決めた約束のためには、引き金を引くことをためらわないっていうのもまた良かった。
散りばめられたピースが次々とつながっていく感じが好きでした。

石田衣良さんの『池袋ウエストゲートパーク』が好きな人は、この本も面白く読めると思います。主人公の性格とか社会の黒い部分とか、なんとなくかもし出すものは似てる気がします。
とにかくずっと前から読みたくて探してたので、読めただけで大満足。
この本を第一弾とする革命シリーズは全10巻完結予定ということですが。
長い道のりになりそう。。。

2006年9月一部訂正;