港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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『1月27日』

2019-01-26 14:04:22 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆ イングリッド・チューリン Ingrid Thulin (1926.1.27~2004.1.07)



17歳の時、ストックホルムで王立ドラマ劇場の専属学校で演劇の勉強をした後、1957年に映画『野いちご』で
イングマール・ベルイマン監督に見出されたスエーデン出身の国際女優です。その後もベルイマン作品に重要な役柄で
起用され、1958年の「外国の陰謀」によりアメリカに渡り、本国、ギリシャ、イギリス、フランス、イタリアなどの
映画に出演、その知的な風貌を武器にして女優活動を続けました。

【主要出演作品】
1957年『野いちご』 Smultronstället

1958年『女はそれを待っている』  Nära livet 
1958年『魔術師』  Ansiktet 
1962年『黙示録の四騎士』  The Four Horsemen of the Apocalypse
1962年『冬の光』 Nattvardsgästerna
1963年『沈黙』 Tystnaden

1964年『恍惚』  Die Lady 
1965年『死刑台への招待』 Return from the Ashes
1966年『戦争は終った』  La Guerre est finie
1969年『地獄に堕ちた勇者ども』 La Caduta degli dei


☆ トロイ・ドナヒュー Troy Donahue (1936.1.27~2001.9.02)



演劇を学んだ後にハリウッドの映画会社に勤めていたところをスカウトされ、甘いマスクの青春映画スターとなりました。
1959年には初主演となった『避暑地の出来事』が大ヒット、また同じころに『ハワイアン・アイ』『サーフサイド・6』
などのテレビ・ドラマのヒットもあって瞬く間にスターの座を手に入れました。
また『恋愛専科』や『遠い喇叭』で共演したスザンヌ・プレシェットと結婚したもののわずか九か月で離婚、それ以来
青春映画の主演もなく、不本意な傍役が続きやがては麻薬とアルコールに溺れて一時は廃人同様となり、更生を重ねていた
最中に65歳の若さでこの世を去ってしまいました。

【主要出演作品】
1959年『悲しみは空の彼方に』 Imitation of Life
1959年『避暑地の出来事』 A Summer Place

1961年『二十歳の火遊び』 Parrish
1961年『スーザンの恋』Susan Slade
1962年『恋愛専科』 Lovers Must Learn

1963年『パームスプリングの週末』Palm Springs Weekend

1964年『遠い喇叭』 A Distant Trumpet


☆ ジェローム・カーン Jerome David Kern (1885.1.27~1945.11.11)



ニューヨーク生まれでニューヨーク音楽カレッジを卒業後、主としてミュージカルの世界で活躍した作曲家です。
1915年には作曲家としてデビュー、1920年代はブロードウェイ・ミュージカルの作曲に専念し、映画がトーキーの
時代に入るとミュージカル映画の音楽を任されるようになり、特に1935年『ロバータ』の劇中歌『煙が目にしみる』、
翌年の『有頂天時代』の劇中歌『今宵の君は』はレコードとしても大ヒットとなりこれによって名声を高めました。

【主要映画音楽作品】
1929年『ショウ・ボウト』 Show Boat
1935年『ロバータ』 Roberta
1936年『有頂天時代』 Swing Time
1954年『雨の朝巴里に死す』 The Last Time I saw Paris

↓はサウンド・トラックによる『煙が目にしみる』【YOUTUBEより】 

↓はサウンド・トラックによる『今宵の君は』【YOUTUBEより】 



【ご命日】

★マハリア・ジャクソン Mahalia Jackson (1911.10.26~1972.1.27)



アフリカ系アメリカ人の黒人女性で、20世紀を代表するゴスペル、ジャズ・シンガーのひとり。
数多くのジャズやゴスペル・ソングを唄っており、代表曲として『サマー・タイム』『ダニー・ボーイ』などがある。
↓はマハリア・ジャクソンの『サマー・タイム』【YOUTUBEより】 



★ルイ・ド・フュネス Louis de Funès (1914.7.31~1983.1.27)



元々はコメディアンで体を張ったブラックなギャグを得意とするフランスの俳優。
主要出演作品として『大混戦』『ファントマ危機脱出』『ファントマ電光石火』『パリ大混戦』などがある。


★リリー・パルマー Lilli Palmer (1914.5.24~1986.1.27)



ウィーン、ベルリンで演技を身に着けハリウッドやブロードウェイでも成功した国際派女優。
主要出演作品として『間諜最後の日』『モンパルナスの灯』『偽の売国奴』『結婚泥棒』などがある。



『1月26日』

2019-01-25 14:16:50 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆ ロジェ・ヴァディム Roger Vadim (1928.1.26~2000.2.11)



俳優、脚本などを経て1956年にヌーヴェルヴァークの夜明けとなる『素直な悪女』で世に出たフランスの映画監督です。
それまでのフランスではマルセル・カルネたちによる心理主義的リアリズム、詩的リアリズムが頂点を極めていましたが、
これに対抗する若い力が作家主義を旗印にして従前の映画作法を否定、イメージのモンタージュを排除して現実主体とした
自分の作法で映画を書き始めるという映画作家が登場します。その実践となったのが『素直な悪女』でありルイ・マルの
『死刑台のエレベーター』でした。ここに実質的なヌーヴェルヴァーク(広義)の誕生で、これによりカイエ派のトリュフォー、
ゴダールそれに左岸派のアラン・レネなどによるヌーヴェルヴァークの時代か始まりました。
そのロジェ・ヴァディムは『素直な悪女』で妻ブリジッド・バルドーを主役にして、以後の作品にみられるバロック調の
中に耽美的な独自の美学を展開していくことになります。ただ、一般的には受け入れ難い歪んだ独りよがりの美学であった
ために高評価を得られることはありませんでした。
また、彼の一つの功績として語られるのがモダンジャズを本格的に取り入れた映画となるシネ・ジャズの誕生です。
日本での公開順からいえば『死刑台のエレベーター』が最初なのですが、制作順では彼の『大運河』が記念すべき最初の
作品であり、フランス映画にはモダン・ジャズという組み合わせが流行することになりました。以後のヴァディムの作品
『危険な関係』『何がなんでも首ったけ』『スエーデンの城』などでも効果的に使われています。
ただ、女性に関するスキャンダルが後を絶つことがなく、女癖の悪さも彼の歪んだ美学のひとつだったのでしょうか。

【主要映画音楽作品】
1956年『素直な悪女』  Et Dieu... créa la femme

1957年『大運河』 Sait-on jamais…

1957年『月夜の宝石』 Les Bijoutiers du clair de lune
1959年『危険な関係』 Les Liaisons Dangereuses

1960年『血とバラ』 Blood and Roses

1960年『何がなんでも首ったけ』 La Bride sur le cou
1962年『戦士の休息』Le Repos du Guerrier

1962年『悪徳の栄え』 Le vice et la vertu

1963年『スエーデンの城』 Chateau en Suede

1964年『輪舞』 La Ronde
1965年『獲物の分け前』 La curée
1967年『世にも怪奇な物語・第一話』Histoires Extraordinaires
1967年『バーバレラ』 Barbarella


☆ ポール・ニューマン Paul Newman (1925.1.26~2008.9.26)



演劇・舞台・ブロードウェイ・TVドラマから映画界入りしたアメリカの男優です。
1954年に『銀の盃』で映画デビューしたものの、「第二のマーロン・ブランド」という売り出し文句が気に入らずに
一時ハリウッドを離れました。また作品の選択や監督の演出にも口うるさく、ハリウッドでは反逆児という扱いでした。
1950年代末期に、ようやく青臭さが取れて人気スターに成長していきました。1968年には念願の映画監督となたものの
彼の監督作品はあまり良い評価を得られていないようです。

【主要出演作品】
1956年『傷だらけの栄光』Somebody Up There Likes Me

1958年『長く熱い夜』The Long Hot Summer
1958年『左きゝの拳銃』The Left Handed Gun
1958年『熱いトタン屋根の猫』Cat on a Hot Tin Roof
1960年『栄光への脱出』Exodus
1961年『ハスラー』The Hustler

1962年『渇いた太陽』Sweet Bird of Youth
1963年『ハッド』Hud
1966年『引き裂かれたカーテン』Torn Curtain
1969年『明日に向って撃て! 』Butch Cassidy and the Sundance Kid



【ご命日】

★エドワード・G・ロビンソン Edward.G.Robinson (1893.12.12~1973.1.26)



ルーマニア生まれで後にハリウッドの重鎮として存在感を示した性格俳優。
主要出演作品として『犯罪王リコ』『偉人エーリッヒ博士』『運命の饗宴』『十戒』『サミー南へ行く』などがある。



▶追記 (2019.2.27)

フランスの作曲家、ミシェル・ルグランさんがお亡くなりになりました。謹んでご冥福を祈ります。

★ミシェル・ルグラン Michel Legrand (1932.2.24~1973.1.26)
主としてヌーヴェルヴァーク作品の映画音楽を手がけたフランスの作曲家。
主要映画音楽作品として『女と男のいる舗道』『シェルブールの雨傘』『華麗なる賭け(風のささやき)』などがある。
↓は『シェルブールの雨傘』タイトルバック YOUTUBEより





『1月25日』

2019-01-24 18:52:09 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆ アレッサンドロ・チコニーニ Alessandro Cicognini (1906.1.25~1995.11.09)



ミラノ音楽学校卒業後、1936年に映画界入りし、国際映画音楽作曲家協会の会長もつとめたイタリアの映画音楽家です。
主として、アレッサンドロ・ブラゼッテイ、ヴィットリオ・デ・シーカ、レナート・カステラ―二などのイタリア映画の
音楽を担当、その後の1953年『終着駅』の主題歌『ローマの秋』、1955年『旅情』の主題歌『ベニスの夏の日』において
国際的に認められました。1960年に入ってからはアメリカ映画の音楽を担当していましたが残念ながら優れた作品の発表は
ありませんでした。

【主要映画音楽作品】
1943年『雲の中の散歩』Quattro Passi fra le Nuvole
1946年『靴みがき』Sciusucià
1948年『自転車泥棒』Ladro Di Biciclette

1951年『ミラノの奇蹟』Miracolo a Milano
1951年『陽気なドン・カミロ』Le petit Monde de Don Camillo
1951年『ウンベルトD』Umberto D.
1952年『2ペンスの希望』Due Soldi Di Speranza
1953年『終着駅』Terminal Station

1955年『旅情』Summertime

1955年『殿方ごろし』pane, amore e...
1956年『屋根』Il Tetto
1960年『ナポリ湾』It Started in Naples
1962年『ローマを占領した鳩』The Pigeon That took Rome


『ローマの秋』『ベニスの夏の日』は音楽ファンの方には↓の方がお馴染みかもしれませんね。

↓はペギー・リーの『ローマの秋』【YOUTUBEより】 


↓はマントヴァーニー楽団の『ベニスの夏の日』【YOUTUBEより】 



【ご命日】

★エヴァ・ガードナー Ava Lavinia Gardner (1922.12.24~1990.1.25)



南部訛りが強くて心配されたが、端役から1946年の『殺人者』で一躍スターの座を射止めたハリウッド女優。
主要出演作品として『モガンボ』『裸足の伯爵夫人』『渚にて』『北京の55日』『イグアナの夜』などがある。


『1月24日』

2019-01-23 17:27:24 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆ ヘンリー・キング Henry King (1883.1.24~1986.6.29)



鉄道会社の社員から地方回りの劇団員などを経てニューヨークで舞台俳優やがてハリウッドで花を咲かせた映画監督です。
1915年には念願の第一回監督作品『熱涙』を発表、以後サイレント時代に『ホワイト・シスター』や『ステラ・ダラス』
などの佳作を監督、1927年には映画芸術科学アカデミーを立ち上げる一員となりました。
その後、トーキー、カラー時代に入るとその手腕も大きく劣化し、1955年の『慕情』は集客も多かったものの作品としての
評価は低く、1962年の『夜は帰って来ない』を最後に引退を余儀なくされました。

【主要監督作品】
1921年『乗合馬車』 Tol'able David
1923年『激怒』 Fury 
1923年『ホワイト・シスター』 The White Sister 

1924年『あめりか祭』  State Fair
1925年『ステラ・ダラス』  Stella Dallas

1937年『第七天国』  Seventh Heaven
1952年『キリマンジャロの雪』  The Snows of Kilimanjaro
1955年『慕情』  Love Is a Many-Splendored Thing

1957年『陽はまた昇る』 The Sun Also Rises
1962年『夜は帰って来ない』 Tender Is the Night


☆ ジョルジュ・ロートネル Georges Lautner (1926.1.24~2013.11.22)



女優ルネ・サン・シールの子としてコミカルな作品を手がけたフランスの映画監督です。
若い頃は法律や政治の世界を目指していましたが、やがて映画の道に入り、撮影助手、記録、編集などの下積みを経て
短編作品などを監督し、1958年から長編映画を手がけました。1965年にはミレーユ・ダルク主演の『恋するガリア』で
注目を集めましたがB級監督の域を出ることはできませんでした。

【主要監督作品】
1959年『やるか、くたばるか』 Marche ou Creve
1962年『スパイ対スパイ』 L'oeil Du Monocle
1965年『恋するガリア』  Galia

1966年『女王陛下のダイナマイト』 Ne nous fâchons pas
1967年『太陽のサレーヌ』  La Grande Sauterelle
1968年『パリ大捜査網』 Le Pacha


☆ ニコ・フィデンコ Nico Fidenco (1933.1.24~ )



イタリアの映画主題歌を唄って人気を集めたカンツォーネ歌手、映画音楽家です。
幼少期をアフリカで過ごし、1951年に俳優を目指してローマの映画実験センターに入所したものの挫折、ローマ大学で
法律を学んで学位を取りましたが映画への道をあきらめられずに旧友フランチェスコ・マゼリの監督作品『太陽の誘惑』の
主題歌を唄って歌手デビューを果たしました。
その後映画音楽家として、『さすらいの一匹狼』(1966)など数本を担当していますがあまり芳しい話は耳にしておりません。

【主要歌唱曲】
1960年『太陽の誘惑』Su nel cielo

1960年『情事のテーマ』Trust me

1961年『鞄を持った女』Just That Same Old Line



『1月23日』

2019-01-22 17:46:16 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆ ジャンヌ・モロー Jeanne Moreau (1928.1.23~2017.7.31)



演技学校からコメディー・フランセーズで舞台経験を積んだフランスを代表する女優です。
当初は『現金に手を出すな』などの傍役に甘んじていましたが、映画革命ともいえるヌーヴェルヴァークが誕生して、
1957年にルイ・マルの『死刑台のエレベーター』の主役に抜擢され、『恋人たち』『突然炎のごとく』といった
ヌーヴェルヴァークを代表する作品に恵まれてその存在を不動のものにしました。またヌーヴェルヴァーク以外の作品でも
ピーター・ブルック監督の『雨のしのび逢い』ミケランジェロ・アントニオーニ監督の『夜』ルイス・ブニュエル監督の
『小間使の日記』トニー・リチャードソン監督の『マドモアゼル』など国際的な監督の作品に出演、その主人公の役柄により
いつしか世紀の悪女スターの異名をとるようになっていきました。

【主要出演作品】
1953年『上級生の寝室』 Dortoir des grandes
1954年『現金に手を出すな』 Touchez pas au grisbi
1957年『死刑台のエレベーター』 Ascenseur pour l'échafaud

1958年『恋人たち』 Les amants

1959年『危険な関係』 Les Liaisons dangereuses
1960年『雨のしのび逢い』 Moderato cantabile
1961年『夜』 La Notte
1962年『突然炎のごとく』 Jules et Jim

1962年『エヴァの匂い』 Eva
1963年『鬼火』 Le feu follet
1963年『審判』 Le procès
1963年『勝利者』 The Victors
1964年『大列車作戦』 The Train
1964年『小間使の日記』 Le Journal d'une femme de chambre

1964年『マタ・ハリ』 Mata-Hari
1964年『黄色いロールスロイス』 The Yellow Rolls-Royce
1965年『ビバ!マリア』 Viva Maria!

1966年『マドモアゼル』 Mademoiselle

1967年『ジブラルタルの追想』The Sailor from Gibraltar
1968年『黒衣の花嫁』 La Mariée était en noir



【ご命日】

★リズ・オルトラーニ Riz Ortolani (1926.3.25~2014.1.23)



作曲家として世界を駆けて活躍したイタリアの映画音楽家で、歌手カティナ・ラニエリの夫君でもある。
代表作に『世界残酷物語=モア』『黄色いロールスロイス=明日を忘れて』などがある。
↓はリズ・オルトラーニ楽団とカティナ・ラニエリの『モア』【YOUTUBEより】