この患者(FY)は、半年ぐらい前から、舌の右半分の苦いような「違和感」を訴え始めた。
「味覚異常」でもないらしい。常に気になり「イライラするようだ。
「口腔外科」へ何度か行ったが、明確な診断はなく、
治療も何か投薬されたが効果がなかったと、相談された。
それ以前に、口を開くときの顎の痛みを治療したことがあった。
このときは、口腔外科で「顎関節症」と診断されたが、
やはり、結局は②~3回の鍼で完治した。
今回は、鍼をすると確かに違和感は軽減するが、完治しない。
いつも、来院するたびに前よりいいが、残っている・・・・・というのである。
「口が苦い」というのは、古典では「胆経の症状」とされているので
胆経の右陽稜泉に置鍼してみたが、著しい効果は感じられなかった。
それで「腕踝鍼」を試みた。「上1」部に置鍼してみると
舌の苦味がほとんど取れたと本人が喜んで言った。
しかし、次回の治療開始時には、いつも「前よりはいいが少し残っている」と
いつも同じ訴えである!
これから、再度「これに胆経の治療を加えたみよう」と考えている。
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