第1251話 冒頭の記憶

2016年06月01日 04時35分57秒 | Weblog

朝起きてリビングのダイニングテーブルのうえに置いてある

ノートパソコンを開く。

さて、今日は何を書こうか考えながら

右手にある大きな窓から今日の天気を見るのが私の日課。

 

時間の経過と共に明るくなっていく景色を見ながら

「やうやう白くなりゆく、山際少し明かりて」

と唱えてしまう学び舎の記憶。

学生時代にわからなかったが、

「冬はつとめて」と早朝を選択する清少納言の審美眼に

大人になってから感動する。

 

「つれづれなるままに、日暮し硯にむかひて」

私がここでこうしていることは、

吉田兼好にまったくもって及んでいない徒然草の真似事なのだが、

記憶に残っていないその先を読む。(以下、続きを現代語訳で抜粋)

 

次第に現実を忘れて、

なんだか不思議な世界に引き込まれていくような気がしてくる。

他人から見ればおかしなように見えるにちがいないが、

そこで本当の自分と向き合っているのかもしれない。

 

大人になって沁みる 古典の奥深さ。

 

 


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