第1252話 心の中の主

2016年06月02日 05時06分46秒 | Weblog

(昨日の流れから)

記憶は、「徒然草(つれづれぐさ)」冒頭のみの記憶であったが、

その後が気になる。

 

第二三五段

主(あるじ)ある家にはすずろなる人、心のままに入り来る事なし・・・

心に主あるましかば、胸の中に、若干(そこばく)の事は入り来らざまし。

 

主人がいる家には、無関係なものが押し入ったりしない。

けれども、主人がいなければ、通りすがりのものが勝手に入り込んだり、

動物が住みついたり、木霊(こだま)などというあやしい精霊もやってくる。

自分の気持ちに反し、心の中にあれこれ様々な思いが入り乱れるのも、

心に主がいないからであろう。

家と同じように心に主がいるならば、おかしな思いも入ってきたりしないものだ。

 

自分というものをちゃんともってないと、だれかの意見にながされたり、

へんな影響を受けて、わけがわからなくなってしまう。

なにか迷うことがあっても、わたしが、わたしであれば、自分の道はやがては

ちゃんとみつけることができるだろう。(「徒然草」那須田淳著・岩崎書店抜粋)

 

心をからっぽにしてはいけない。

心の中に主、自分をしっかり持てば

第三者の存在におかされることなく、進んでいけるというメッセージ。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第1251話 冒頭の記憶 | トップ | 第1253話 ぼくのニセモ... »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事