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第3587話 「でんでんむしのかなしみ」と編集後記

2023年01月28日 10時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

「おしゃれなでんでんむし」は

(すべて ひらがなで書かれた)

新見南吉の「でんでんむしのかなしみ」を

ベースにアレンジしたもの、

オマージュ(のつもり) です。

 

私がえがいた でんでんむしは

み映え ばかり気にしていますが、

新見南吉の でんでんむしは からの中に

かなしみが いっぱい つまっています。

 

でんでんむしは きが つきました。

「かなしみは だれでも もっているのだ。

わたしばかりでは ないのだ。

わたしは わたしの かなしみを

こらえて いかなきゃ ならない」

 

あぁ、私も いつか!

素敵な童話を書けますように・・・まずは、

絵本と童話、小説の違いって? から ww

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第3586話 おしゃれなでんでんむし(急)

2023年01月27日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

 こうして、おともだちを じゅんじゅんに たずねて いきましたが、

どの ともだちも おなじ ことを いうのでありました。

とうとう はじめの でんでんむしは きが つきました。

「くらい から わたしの きれいな もようが めだたないのね。

もっと この からが めだつばしょに いって

映えるしゃしん を とれば いいのよ。」

 

 そして、この でんでんむしは その からが めだつよう

ほんらい かくれていなければならない ひるま の、

みどりの は のうえに いきました。

「やっぱり。 おもった とおり、

あかるい ひのひかり のほうが めだつわ。 とっても きれい。」

 

そういって ほほえんだ きおくを さいごに

はじめの でんでんむしは きを うしないました。

めだつ でんでんむしの からを とりが みつけて たべてしまった のであります。

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第3585話 おしゃれなでんでんむし(破)

2023年01月26日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

「これは、けしょう というものよ。

あなたの その じみな からより ずっと すてき でしょ。」

と はじめの でんでんむしが はなしました。

すると、おともだちの でんでんむしは いいました。

「いいね。 とても すてき だわ。 

ほかの でんでんむしにも みせにいっては いかがかしら。」

 

そうね、みんなに みせびらかさなきゃね とおもって、

はじめの でんでんむしは、 べつの おともだちの ところへ いきました。

 すると、その おともだちも いいました。

「いいね。 とても おしゃれ だわ。どこか おしゃれなばしょ にいって

しゃしん をとって みせたら もっと すてき になるんじゃ ないかしら。」

 

そこで、はじめの でんでんむしは、 しゃしんを とって

また べつの おともだちの ところへ いきました。

「いいね。でも このしゃしん じゃあ、 くらくて よく もようが みえないわ。」

(明日につづく)

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第3584話 おしゃれなでんでんむし(序)

2023年01月25日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

いっぴきの でんでんむしが ありました。

ある ひ、その でんでんむしは、

たいへんな ことに きが つきました。

「わたしは、いままで うっかりして いたけれど、 

わたしの せなかの からに だれもが うっとりするような

うつくしい もようを えがくのは どうかしら。」

 

でんでんむしは、だれよりも めだつよう からに

にじいろの もようを ぬりました。

この よろこびを どう したら よいでしょう。

でんでんむしは、おともだちの でんでんむしの ところに やって いきました。

「どう? すてき でしょ。」

と その でんでんむしは おともだちに いいました。

「なんですか。」

と おともだちの でんでんむしはききました。(明日につづく)

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第3545話 あか・しろパンダ(編集後記)

2022年12月17日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

「あか・しろパンダは ごきげんパンダ」

(第3539~3544話)は第4作目になります。

3作目「ぼくのママはバクバクザウルス」

に続き、4作目も息子にみせる。

「これ、俺のこと?」

「そう、オレのこと」

 

アトピー性皮膚炎と食物アレルギー。

我慢できない 痒み とのたたかい。

今も お弁当に卵料理(他)使えません。

ですが、体質なので

つきあっていくしかないのだと・・・

 

本来は 特性 だと思いますが、

音の響きから 個性 にしました。

3作目に続き、4作目も

「そんな簡単なものではないだろう!」と

人によってはご不快になったり、

お怒りをかうかもしれませんが、

シンプルに捉えることで

少しでも前向きになれたら と創りました。

 

世界が平和でありますように・・・

の思いも込めて。

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第3544話 あかしろパンダはごきげんパンダ(最終回)

2022年12月16日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

「黒いんだよ。 ほら、ね!」

「えっ、みんな 白いんじゃないの?」

おばあちゃんは 笑って

「わたしのしっぽは みんなとちがうから

すぐに わたしだって わかるんだ。

いいだろ? すてきだろう?」

といって 胸をはった。

 

ぼくは 赤・白だから みんなとちがう

って ずっと 悩んでいたけれど

他にも ちがうところが いっぱいあった。

「みんなと ちがうところが

きみだけの 個性 なんだよ。」

おばあちゃんが 教えてくれた。

「こせい?」

「じぶんだけにしかない 特長が

かけがえのない きみの個性 なんだ。」

おばあちゃんは ウィンクして 笑った。

 

早く 学校に行って ぼくと みんな

どんなところが いっしょで 

どんなところが ちがうのか

みんなのことを もっと 知りたい。

ぼくは マスクをとって 走った。

頬にあたる風が 気持ちよくて

いつのまにか 笑っていた。

ちがうところが、すてきな個性。

ぼくは ごきげんだった。

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第3543話 あかしろパンダはごきげんパンダ

2022年12月15日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

ぼくが答えると、おばあちゃんが

「ちがうところが いっぱいあるねぇ。

じゃあ、同じところは?」

 

おばあちゃんが また ぼくに質問する。

ぼくは 同じところを 必死に探した。

「目と鼻と口の 数でしょ。

手や足の 指の数も 同じだし、

同じ言葉を 話していることも。

同じパンダ っていうことも!」 

 

ぼくが答えると おばあちゃんが

「ちがうのに

同じところが たくさんあるねぇ。

そうだ、いいものをみせてやろう。

わたしのしっぽはね・・・」

 

(明日の最終回につづく)

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第3542話 あかしろパンダはごきげんパンダ

2022年12月14日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

ぼくは しぶしぶ マスクをはずした。

「まぁ、なんて 可愛いのかしら!」

「ぼく、変じゃない? おかしくない?」

「何が変で 何がおかしいんだい?」

「だって みんな 白・黒なのに

ぼくだけ 赤・白だから・・・

 

「ちがうのは それだけかい?」

突然の質問に、答えられないぼくに

おばあちゃんが どんどん

自分のことを 話してくる。

そのあと もう一度、

「ちがうのは 赤・白だけかい?」

 

ぼくは、おばあちゃんとぼくのちがいを

いっしょうけんめい 考えた。

「ねんれいが ちがうでしょ。

好きなものも 好きなことも ちがうし、

話す声も 話すスピードも。苦手なものも!」

 

(明日につづく)

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第3541話 あかしろパンダはごきげんパンダ

2022年12月13日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

ぼくは ママに内緒で 学校に行かず、

ぼうけん することにした。

今まで 行ったことのない場所に

今まで 会ったことのないパンダがいた。

パパのママくらいの おばあちゃんパンダだ。

 

ぼくは 顔をあわさないよう 下向きに

そおっと 通り過ぎようとしたのに

おばあちゃんパンダが 話しかけてきた。

「あら、こんな暑い日に 

マスクして 苦しくないのかい?」

 

ぼくは マスクをしたまま 大急ぎで

歩いてきたから 汗だくだった。

目だけみえている ぼくに

おばあちゃんが 言った。

「久しぶりに 仲間がやって来たんだ。

よぉく 顔を 見せておくれ。」

 

(明日につづく)

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第3540話 あかしろパンダはごきげんパンダ

2022年12月12日 08時00分00秒 | 創る(フィクション・ノンフィクション)

同じ年の 他のパンダより 

ぼくは小さかったけれど、

同じ年の 他のパンダたちと

いっしょに 学校に行くことになった。

 

服をぬぐ 体育の日や 身体測定の日、

プールのある日が ぼくは 大きらい。

白・黒のみんなが 赤・白のぼくを 

変な目でみるからさ。

 

ママが言うには、ぼくが 赤・白なのは

病気じゃなくて 体質? だから 

一生 つきあっていかなきゃいけないらしい。

あぁ、ぼくも みんなと同じがよかったな。

学校に行きたくないな・・・

 

(明日につづく)

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