ケパとドルカス

『肝心なことは目では見えない』
これは星の王子さまの友達になったきつねの言葉。

吾唯足るを知る

2016年10月12日 | 随想
今日は、昨日のブログ「信州上田」で紹介した、昼食に入ったそば屋「草笛」上田店の入り口横にあったプレートの説明である。

このプレートに、「何なの?」と少し気になりながらも、足を止めないでいた。
しかし今回は「う〜ん」と足を止め、組み合わせ文字らしその意味解きにチャレンジ !
口を中心に読んでいくと「吾」「唯」「知る」「足」と読める。どうも漢文らしいので、「足」に返り点を打てば、吾れ唯(ただ)足るを知る」と読める。これはおそらく、禅宗的な意味があると見たが、果たしてその通りだった。

意味としては、欲しがることを止め、充分足りていること、満たされていることに気づくと言う意味であろう。本当に貧しい人とは、実は次から次へと欲望を満たすことに取り憑かれている人のことで、満足することを知らない人のことだ、という意味にもなるのだろう。ささやかでも我欲に取り憑かれている私には、実に耳の痛い言葉である。

聖書にも同様な、いや、このように格言と言うよりも、目をまっすぐ上に向けさせ、神の愛と摂理を諄々と諭している言葉がある。私はやっぱり、この方がスッと心に入る。

 それから弟子たちに(イエスは)言われた。「だから、わたしはあなたがたに言います。いのちのことで何を食べようかと心配したり、からだのことで何を着ようかと心配したりするのはやめなさい。
いのちは食べ物よりたいせつであり、からだは着物よりたいせつだからです。
烏のことを考えてみなさい。蒔きもせず、刈り入れもせず、納屋も倉もありません。けれども、神が彼らを養っていてくださいます。あなたがたは、鳥よりも、はるかにすぐれたものです。

(ルカ12:22-24) ケパ


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