古本「ツバメ号とアマゾン号」読み始めました。
もう何度読んだことか。
でも、前の本とは微妙に訳が違うはず(読み比べなければわかりませんけれど)なので、初めて読んでいると言えば言えます。
導入部の旅へのあこがれを描いたところは何度読んでもワクワクします。
旅は始める前が一番楽しいのかもしれません。
ヤフオクでまた岩波少年文庫の「ツバメ号とアマゾン号」上下巻を買いました。
今回は上巻が昭和34年第2版、下巻が昭和35年第2版の初期出版のものです(初版は昭和33年です)。
前に買ったのは表紙にイラストが入っていましたが、今回のは青と水色の刺繍模様の本です。
本の天が青く塗られています。ケースは段ボールです。
お値段はケースに上巻200円、下巻180円と表示されています。
ヤフオクで送料込み1164円で購入しました。
宮脇さんの本を読んでいて、たびたび思ったのは、この作品が雑誌に載っていたときはいったいどんな写真が一緒に出ていたのかなということです。
雑誌掲載時にはあったはずの写真が、本になると宮脇さんの主義でなくなってしまうのです。
もちろん、文章だけで十分おもしろいのですが、そこはないものねだりで、なくなった写真も見てみたいのです。
今回、購入した「旅」には付録として、宮脇さん自選の作品集が掲載時のままの記事の形で復刻版としてついていました。
これを見ると見たかった写真の一部を見ることができて、かなり満足しました。
この「旅」って、宮脇さんについて私がずっと見たかった、知りたかった内容が盛りだくさんで、買ってよかったなーとしみじみ思いました。
出版当時は宮脇さんも生きていたので、追悼なんて意味はかけらもないのもすっきりしています。
JTBの出版していた「旅」という雑誌はよい雑誌でした。
ヤフオクで「宮脇俊三」で探してみると「旅」2000年9月号が見つかりました。
特集「宮脇俊三の世界」送料込み648円でした。
もちろん、今まで読んだ覚えがありません。
今日、届きました。
さあ、読んでみましょう。
定着した毎晩の10時寝習慣がここのところできなくなっていたのは『八つ墓村』のおかげです。
読みやすい。これは横溝ワールドに慣れたせいなのか、映画で世界観が身についたせいなのか、もともとの文章の力なのか。
読み進むにつれて映画との違いがよくわかってきました。
この物語は主人公寺田辰弥の手記という形で著わされています。
彼の視点で描かれているので、物語を読んでいって、彼の回りで起こっていることでも彼が知らないことは出てきません。
その情報が制限されている中で、辰弥が味わった冒険譚を読者は追体験するのです。
岡山の山奥の八つ墓村の名家の跡継ぎと突然教えられた辰弥は迎えに来た美貌の未亡人森美也子に連れられて、記憶にもない生家である田治見家を訪れます。
辰弥は自分のルーツ、父による辰弥の母への暴力、村人32人殺し事件のことを知ります。
八つ墓村で出会うのは異様な濃茶の尼(映画では「たたりじゃー」の人)、白髪の双子の大伯母小梅さん小竹さんとキャラが濃いです。
そして異母姉春代、異母兄久弥に会います。久弥との対面場面ではいとこの里村慎太郎とその妹典子にも会います。この二人は映画に出てきません。
連続殺人事件が起きて、辰弥が犯人と疑われます。しかし、これは辰弥の書いた物語なので辰弥が犯人でないことは明らかです。
だんだん辰弥は精神的に追い込まれていきます。彼は美也子、春代、典子の三人に助けられます。金田一耕助もちょっと助けてくれます。
鍾乳洞洞窟の探検、落ち武者の残した財宝探しと物語は後半、冒険小説になってきます。
物語が進むにつれて、美也子は辰弥を見放します。
春代は出会ったときからずっと辰弥を見守りつづけます。それは心に秘めた愛でした。ここに春代の父が辰弥の母を好きになってしまった片思いの因縁を感じます。
典子は前半はただのわき役だったのが、後半は辰弥と一緒に洞窟巡りをする関係になります。
暴徒と化した村人たちは連続殺人事件の元凶として辰弥を追いかけます。
結局、一番怖いのは連続殺人鬼でなくコントロールの効かなくなった民衆なのかもしれません。
で、辰弥の物語はハッピーエンドで終わります。辰弥の視点で物語を読んでいるので、読後感がさわやかなのが不思議です。
読んでよかった。おもしろかったです。こうなると、この物語に忠実な映像を見てみたい気がします。
そして、映画化にあたり、冒険小説の部分のヒロインである典子がいなくなるのも、ミステリー映画としては当然なのかもしれないと思いました。
たかぎなおこ著 メディアファクトリー 2015
まんがってすごいものです。
何でもまんがになるのです。
自分の親のことだってまんがの本になります。
ということを気づかせてくれました。
なんといっても、たかぎさんのうまさといままでの実績によるのですけれど…。
いままでのたかぎさんの本でおなじみのお父さんとお母さん、いつまでもお元気でいてください。
今日は大塚のブックオフに行きました。
いい本がいっぱいあって、何を買おうか迷いましたが3冊買いました。
「親孝行できるかな?」たかぎなおこ著 メディアファクトリー 定価1000円(税別)を610円。
「骨董自在ナリ」勝見允男著 筑摩書房 定価1700円(税別)を960円。
「古写真が語る台湾日本統治時代の50年」片倉佳史著 祥伝社 定価1800円(税別)を960円。
株主優待券で買いました。
今回、500円券が10枚も入っていてびっくりしました、あと100円券が20枚。
前回は100円券20枚だったのに…。
横溝正史全集の『蝶々殺人事件』読みました。
蝶々は歌劇「蝶々夫人」から来ていました。
このタイトルからたぶん殺された女性には蝶々の刺青かなんかがあるんだろうなーと思っていたのははずれでした。
探偵役は金田一さんでなく由利先生という人です。
相当に凝ったつくりの推理小説でしたが、思い入れなしで読んだらあっさり読み終わって、トリックがよくわからなくなって読み返してしまいました。
さて、なぜこんなに乗らなかったのか分析してみるとまず殺される女性のことがよくわからない。
なぜ殺されなければならなかったのかが納得できません。
そして殺人犯についても詳しいキャラクターが説明されておらず、こちらにも共感ができません。
結局、誰が誰かにどのように殺されようとどうでもいいじゃないって思ってしまうのです。
こういう気持ちになるので、あんまり推理小説って読みたくないんですよ。
ということでそろそろ横溝ワールドともお別れになりそうです。
おもしろくよめました。
あのドラマや映画の衝撃は何だったの?というくらい読みやすいものでした。
たしかに文章で「衆道」やら「男色」やら書いてあってもそのままスルーできますが映像になったら衝撃です。
佐清のゴムマスクも文章だとなんていうことはないのに映像化するとものすごく怖く感じます。
子どもの頃見た金田一耕助ドラマで佐清のマスクを見て怖かったこと、映画みたいに目の部分がくりぬいていなくて黒目の部分だけ開いているのがこわかったです。
しばらく夜トイレに行けませんでした。
まーすっかりおっさんになったから、こんなにおもしろく読めたんでしょう。
で、まったく映画のとおりの展開だなーと読んでいくと最後にびっくりなことが書いてありました。
琴の師匠の正体が実は○○なんて、映画やドラマでは出てこなかったと思います。
たしかにこの部分はしつこくていらないかも。
今回も、何人も死ぬのにそんなにダメージを受けていない登場人物たち、しかし、ただ一人小夜子さんは発狂してしまう。
これだよ、この反応と思いながら、死者を見たみんながみんな発狂してしまったら探偵小説になりませんわなとも納得しました。
群ようこ著 朝日新聞出版 2015
一気に読んでしまいました。
おもしろかった。こんな本が読みたかった。
今のずっとカゼ状態は自分の生活に原因があるんだろうとぼんやり考えていました。
この本は、群さんがめまいを感じそれを解消するため漢方医を訪ね、その診療に身を任せていくうちに自分の体のことや老いに気づいていくという内容です。
私も自分の体の声を聞くべきだと思いながら、調子がいいと無視していたようです。
この前まで毎日甘いものを食べていたし、お酒も飲んでいるし…そんなこんなを体が受け付けていなかったのかもしれません。
この本に自分と両親の干支の肉は食べてはいけないとありました。
私にあてはまるのはへびといぬとうしでした。
へびといぬは食べたこともないのでどうでもいいのですが、うしはどうしましょう。
吉野家に行ったら、牛丼をやめて豚丼にしようかな。