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街の散歩…ひとりあるき

方術使い仙人…『北斎漫画』三編

2019年02月11日 | 絵画・彫刻

①左慈(さじ)
宴席で曹操がいう
「江東・松江のスズキがあればなぁ」
すると左慈
水をはった銅盤に糸をたらし
スズキを釣り上げてみせたという。
②郝大通(かくだいつう)
橋の上座る郝大通
それを見た子どもたち
頭の上に塔のように小石を積み
「こわすな、頭を傾けるな」
郝大通は六年間動かず
ついに昇天したという。
③烈子(れっし)
道は宇宙の本体で虚無
転生輪廻
山川草木悉皆成仏
清淡虚無、無為自然…。
④王喬(おうきょう)
雁にのって昇天した
といわれる神仙。
⑤車胤(しゃいん)
蛍雪の功
家が貧乏で灯す油が買えず
螢の光りで勉強をし
朝廷の高官に出世。
⑥控鶴(こうかく)椌
鶴にのった仙人
⑦上利劍(じょうりけん)
剣にのって海をわたる
⑧東方朔(とうぼうさく)
園林に迷い込んだ猟師
武帝の鹿をまちがって殺してしまった
死刑を指示する武帝に東方朔の箴言
まったく、死に値する罪三つあり、と
「申してみよ」
ひとつ、陛下をして鹿故に人を殺さしむこと
ふたつ、陛下をして鹿を重んじ人を賤しめさせること
三つ、鹿を苦しめ陛下を悩ませるべく匈奴を利すること…
⑨林和靖(りんなせい)またの名を林逋
作詞するも破棄し
恬淡、衣食の不足も気にとめず
西湖の孤山に廬を結ぶ
妻子をもたず
庭に梅を植え鶴を飼い
「梅が妻、鶴が子」

左ページ■
①丁令威(ていれいい)
霊虚山で仙術を学び
鶴に化して遼東に帰る
「鳥あり、鳥あり、丁令威
家を去る千年
今はじめて帰る
城郭もとのごとくにして
人民非なり
なんぞ仙を学ばざるか
塚累々たり」
②梅福(ばいふく)
前漢・南昌県の尉となるも
辞職後は妻子をすて
仙人となり
笙を友としたという
③武志子(ぶしし)
巻物の紙にのって
空を飛ぶ
④戴封(たいほう)
降雨の祈りをすれども降らず
重ねた薪のうえ
己を生贄にしようとした
と、雨が降りはじめた…
⑤張果(ちょうか)
ほんとうの仙人か確かめようと
玄宗は張果に毒酒を飲ませた
が、張果、「うまい酒ではない」と
焦げた歯をたたき落とし
膏薬を歯茎に塗って
目がさめたら歯がはえそろっていた…
⑥李八百(りはっぴゃく)
八百歳を生き
一日八百里を走破
雲台山に籠もり神丹を練り
仙人となり…跡を絶った
⑦玉子章(ぎょくししょう) 
粘土の馬にのって
数千里を走破した…
⑧孫康(そんこう)
官吏
窓の外に積もった雪が
月光を照りかえす灯りで
勉強した、と
車胤にならぶ「蛍雪の功」。

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