『The true history of tea』の著者ヴィクター氏が
お茶に出逢ったのは、
もう半世紀ほども前のこと。
平和部隊のボランティアとして働いたネパールで
マサラ・チャイを飲んだことに始まります。
砂糖とスパイスをで煮出したこのミルクティーが、
寒い冬の高地の夜に安らぎを与え、
暑い屋外での労働時にも
食中毒の不安から守ってくれたそうです。
飲み物としてのお茶に興味を抱き、
おいしいお茶を求めて歩き、
喫茶と仏教の関係を研究し、
長い年月を経て、
お茶で世界を鳥瞰した本書を
書き上げたようです。
彼はプロローグで、
茶を覚醒の葉と称し、
アメリカの独立戦争に火をつけ、
中国の詩人が最大の偉業を生む原動力となり、
日本人の魂の真髄に入り込み、
チベットの大勢の疲れたヤク飼い達を癒し、
イギリスの偉大な発明家たちの真夜中のひらめきを助け、
ロシアの数限りない小作農を禁酒に導き、
何世紀にもわたって安全で刺激的な飲み物を提供し、
人類の伝染病を減らし、
混雑と喧噪の都会生活を可能にする上で
重要な役割を果たしてきた
と説明しています。
全18章のうち、
日本と利休さんに2つの章をさいています。
「茶は、弱者が真の勝利を勝ち取る象徴」という著者は、
「茶だけが呼び起こせる透明な安らぎのひととき」に
生涯、魅入られてしまった人なのでしょう。
『お茶の歴史』
著者 ヴィクター・H・メア
アーリン・ホー
訳 忠平美幸
発行 河出書房新社
2010年9月
お茶に出逢ったのは、
もう半世紀ほども前のこと。
平和部隊のボランティアとして働いたネパールで
マサラ・チャイを飲んだことに始まります。
砂糖とスパイスをで煮出したこのミルクティーが、
寒い冬の高地の夜に安らぎを与え、
暑い屋外での労働時にも
食中毒の不安から守ってくれたそうです。
飲み物としてのお茶に興味を抱き、
おいしいお茶を求めて歩き、
喫茶と仏教の関係を研究し、
長い年月を経て、
お茶で世界を鳥瞰した本書を
書き上げたようです。
彼はプロローグで、
茶を覚醒の葉と称し、
アメリカの独立戦争に火をつけ、
中国の詩人が最大の偉業を生む原動力となり、
日本人の魂の真髄に入り込み、
チベットの大勢の疲れたヤク飼い達を癒し、
イギリスの偉大な発明家たちの真夜中のひらめきを助け、
ロシアの数限りない小作農を禁酒に導き、
何世紀にもわたって安全で刺激的な飲み物を提供し、
人類の伝染病を減らし、
混雑と喧噪の都会生活を可能にする上で
重要な役割を果たしてきた
と説明しています。
全18章のうち、
日本と利休さんに2つの章をさいています。
「茶は、弱者が真の勝利を勝ち取る象徴」という著者は、
「茶だけが呼び起こせる透明な安らぎのひととき」に
生涯、魅入られてしまった人なのでしょう。
『お茶の歴史』
著者 ヴィクター・H・メア
アーリン・ホー
訳 忠平美幸
発行 河出書房新社
2010年9月