ホリスティックライフ in 世田谷

都会の中の田舎に住み、ウキウキ、ワクワク楽しく暮らす。
キーワードは、ホリスティックライフ。

圧巻!「いのちの食べかた」

2009-11-20 17:37:05 | 日記
下高井戸シネマの「地球と食の映画祭」にて、
「いのちの食べかた」を観てきました。

未来の食卓」も非常に印象に残るものでしたが、
「いのちの食べかた」は圧巻!でした。
壮絶、とも言えます。

食べ物の生産現場を、ただただ映すもので
(撮影現場はヨーロッパ)、
ナレーションもなく、セリフもなく、音楽もなく。

スクリーンに次々と登場する現場そのものを
観客はただそのまま見るしかありません。

それがどこの現場であるか、
よく分からないものもあります。
何の説明もないので、想像するしかありません。

それでも、何の説明もいらない、
見れば分かるものがほとんどです。

生きている動物が「肉」という「食べ物」になる
その現場、それは単なる生産工場。

牛が一発で殺されて、すぐ吊り下げられて
工場の中で機械で切り裂かれて「牛肉」になっていく。
内臓は人間の手で仕分けされる。

倉庫のような広い場所で信じられないほどの数の鶏が
ベルトコンベアーで容赦なく運ばれて
何羽かずつプラスチックの容器に押し込まれていく。
工場では毛をむしられて裸になった「鶏肉」が
ぐるぐる回っている。

それが「いのち」であったことを考える隙もありません。

野菜を手で収穫しているシーンに来るとほっとするものの、
農薬か殺虫剤のようなものをぶ~んと撒いているシーンでは、
う~ん……となり。

最初から最後までドキドキの連続でした。

こういった映画の受け止め方は人それぞれでいいと思います。
人によっては、食について考えるきっかけとなればいいと思うし、
感謝していただくことの大切さが分かればいいと思うし、
そこまで行かなくても、そんな現場で食べ物が生産されている、
それが分かった、それだけでも悪くはないと思います。

わたし個人としては基本路線が菜食で、有機栽培志向なので
(両方とも「絶対」ではありません~)、
その方向は間違っていない、と確認することができました。

とにかく、一般消費者の目には触れることがほとんどない、
こういった、食べ物の生産するための現場がある、
それを伝えるには十分すぎるほどの内容でした。
言葉がなくても十分に伝わってきました。

ひっかかることが一つだけあります。

原題は“Our Daily Bread”で、
日本語タイトルとはちょっとニュアンスが違う気がします。

「いのちの食べかた」は、意図を感じさせます。
この映画を日本に持ってきて見せようとした
日本人としての意図。日本人が考えた意図。
「いのち」がこんなふうにして「食べ物」となって
みんなのところへ行って、「食べられている」のだ、
ということを強い意志でもって伝えたいという意図。

一方、原題は、映画が見せている通り、
ただ単に「日々の糧」を表していると思います。
その原題のタイトルのつけ方は「絶品」です。

日本語タイトルに、ちょっとひっかかるものがありました。
コメント
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