藤田鉱一郎『医療大崩壊』(講談社文庫)
例によって、図書館の新刊コーナーで発見。
本のタイトルよりも著者に目が止まりました。
敬愛する寄生虫博士の藤田鉱一郎教授ではあ~りませんか!
寄生虫関係の本ばかりかと思っていたら、
医療の現状にモノ申す!ようなこんな本も書くのですね。
著者も「あとがき」で言っているように、
医学界で言いにくいことも躊躇することなく書いています。
また、医療の現場での問題点をいくつも挙げ、
現状をよく伝えています。
それは、40年近く医学教育と医療の現場に携わってきた
経験の上でのこと。当然ながら、説得力があります。
医師不足が叫ばれて久しいが、
医師の偏在こそが問題ではないか。
夜勤が多く激務の小児科、産科・婦人科の医師は
とくに地方の病院で激減している。
たちの悪い患者が増え、ちょっとした医療ミスで
医師を訴えるようになった。
偏差値主義にも疑問を投げかけている。
○か×かすぐに答えを出して、
テストでいい点数をあげる学生ばかりが医学部に入ってくる。
症状というのは人によってさまざまで、
それに柔軟に対応していかなければならないのに。
医者に向かない人が医者になるのも問題である。
医者を選ぶのも寿命のうち。
どんな医者を選ぶかで治療法も変わることがあり、
それによって寿命さえも違ってくる。
すぐれた研究をしていても、手術が上手とは限らない。
などなど、非常に参考になることばかり出てきます。
自身のおなかの中に10年前から飼っているサナダ虫
(現在は第5代目のマサミちゃん)のエピソードが出てきたときには
やっぱり寄生虫博士だ!と、ホッとしました。
こういう医師がたくさん出てきて、
医療に関係するさまざまな問題を内部から提起して、
声を大にしてモノを申していただけると
少しずつでも良い方向に向かうのではないでしょうか。
例によって、図書館の新刊コーナーで発見。
本のタイトルよりも著者に目が止まりました。
敬愛する寄生虫博士の藤田鉱一郎教授ではあ~りませんか!
寄生虫関係の本ばかりかと思っていたら、
医療の現状にモノ申す!ようなこんな本も書くのですね。
著者も「あとがき」で言っているように、
医学界で言いにくいことも躊躇することなく書いています。
また、医療の現場での問題点をいくつも挙げ、
現状をよく伝えています。
それは、40年近く医学教育と医療の現場に携わってきた
経験の上でのこと。当然ながら、説得力があります。
医師不足が叫ばれて久しいが、
医師の偏在こそが問題ではないか。
夜勤が多く激務の小児科、産科・婦人科の医師は
とくに地方の病院で激減している。
たちの悪い患者が増え、ちょっとした医療ミスで
医師を訴えるようになった。
偏差値主義にも疑問を投げかけている。
○か×かすぐに答えを出して、
テストでいい点数をあげる学生ばかりが医学部に入ってくる。
症状というのは人によってさまざまで、
それに柔軟に対応していかなければならないのに。
医者に向かない人が医者になるのも問題である。
医者を選ぶのも寿命のうち。
どんな医者を選ぶかで治療法も変わることがあり、
それによって寿命さえも違ってくる。
すぐれた研究をしていても、手術が上手とは限らない。
などなど、非常に参考になることばかり出てきます。
自身のおなかの中に10年前から飼っているサナダ虫
(現在は第5代目のマサミちゃん)のエピソードが出てきたときには
やっぱり寄生虫博士だ!と、ホッとしました。
こういう医師がたくさん出てきて、
医療に関係するさまざまな問題を内部から提起して、
声を大にしてモノを申していただけると
少しずつでも良い方向に向かうのではないでしょうか。