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ナツエビネ・3~開花

 ラン科エビネ属の「ナツエビネ(夏海老根)」。本州~九州の山地の沢沿いややや湿った林内に生育している。同属のエビネが春に開花するのに対して本種は7~8月に花茎を伸ばし長さ2.5~3センチの淡紫色の花を総状に咲かせる。ナツエビネは園芸店など入手できることがあるが気温や湿度管理が難しくまたウイルス感染にも弱いので数年経つと枯れてしまうことが多い。そのため園芸家にはあまり好まれていないようだ。昨年まで高尾山頂付近の山小屋の花壇で花が見られたが枯れてしまったようで今年は姿が見えない。10年以上前に東京薬科大学自然観察路で1度だけ見たことがあったが翌年から見なくなった。やはり枯れてしまっていたのだろう。ここでは半月前に花茎が伸びてきたのを確認し先週は咲きそうな蕾を見ていた。猛暑の中で流れ落ちる汗を拭きながらこうして山奥で出会えると嬉しい。
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オオフタバムグラ・1~多摩川土手

 多摩川の土手道に繁茂している「オオフタバムグラ(大双葉葎)」。アカネ科オオフタバムグラ属の一年草で北アメリカ原産。1927年に東京郊外で発見されその後各地で確認されている。現在は宮城県以西から九州に掛けて主に海浜地帯や河川敷で見られる。草丈は10~50センチで茎は直立して疎らに分枝し7~8月に葉腋に先端が4裂した筒状の花を数個咲かせる。花径は6~7ミリで托葉の先端は鋭く長く尖る。
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