キョウチクトウ科キョウチクトウ属の「キョウチクトウ(夾竹桃)」。葉の形が竹に、花が桃に似ていることから名付けられている。キョウチクトウは結実しにくいと言われており、その果実を見ることが宿題になっていた。この樹は松木地区のものでいつもランニングでその前を通っており、この日も普通に通り過ぎるところだった。しかし常緑の葉の中に枯れ色が見え、近づいて良く見ると、これがまさにキョウチクトウの果実。袋果は15センチほどで葉の長さと同じくらい。基部から2本に裂けておりそこに1~1.5センチの綿毛の種子が見えた。この様子は同じ仲間のテイカカズラやガガイモに良く似ている。
“せせらぎ緑道”の水辺に植栽されている「ガクアジサイ(額紫陽花)」。アジサイ科(←ユキノシタ科)アジサイ属の落葉低木で、両性花に出来る蒴果は長さ5ミリほど。先端に3~4本の花柱が残っている。果実が熟すと中から長さ1ミリに満たない種子がたくさんこぼれ落ちる。
“斎場御嶽”の山道でガイドさんが見つけてくれた「ナナホシキンカメムシ(七星金亀虫)」。南西諸島に生息するカメムシで体長は2センチほど。翅は金緑色の金属光沢をしており、7つの黒い点がある。カメムシの中で一番美しいとされるが、刺激するとやはり臭いらしい。(アイフォンで撮影)
世界遺産“斎場御嶽”の聖地を繋ぐ道端で良く見掛けたサトイモのような大きな葉。これはサトイモ科クワズイモ属の「クワズイモ(喰わず芋)」。全草にシュウ酸カルシウムがあり、その名の通り食用にはならず、切り口から出る液が付いても刺激があるらしい。牛や馬はこれを食べないが、昆虫のマダラコオロギの幼虫はこの葉を食べて成長する。写真の葉は喰われていないが、この近くにあったクワズイモの葉は直径15センチほどの半円形に喰われていた。(アイフォンで撮影)
東京薬科大学“自然観察路”で咲き始めた「コセリバオウレン(小芹葉黄連)」。キンポウゲ科オウレン属の多年草で、セリバオウレンよりも半月程度開花が早い。雌雄異株で写真は雄花。一番外側の花弁のように見える長い部分が萼片で、その内側のスプーン状のものが花弁。中心には雄蕊が密集している。