長電話

~自費出版のススメ~

勝てば官軍

2010-06-25 | スポーツ
このようなめでたい状況になったのですが、「岡田」ジャパンをそのネーミングからして嫌悪してきた立場としては、日本のグループリーグ突破を素直に喜べず、盛り上がるサポーターやマスコミを横目に複雑な心情で週末をやり過ごしております。

正直、いきあたりばったりの岡田監督によって代表はめちゃめちゃにされ、1勝もできない惨めな成績で成田で卵をぶつけられ、日本サッカー協会に鉄槌を下しすべてをリセットする、というのが最善のシナリオだと思っていました。

カメルーンは予想外に弱く、デンマークは老いている上に戦術に失敗し、オランダも堅実に勝ち点をとりにきたこともあって、いろいろな幸運が重なった結果とはいえ、岡田監督のプレッシングサッカーからの撤退、監督と対立することなく戦術の変更を促した選手の自覚と一体感がチームに素晴らしい成果をもたらしました。

チームの成長というのはこのようないきさつですらありえるという意味でいえば今回の代表の活躍から得られる「万事塞翁が馬」という「セラヴィ」な結論は、選手のチョイスや指導センスにチームの解散後の避けられない代表の戦力ダウンに対しては生きた教訓を残すことはできないかもしれません。

ただ、オシムから「日本サッカーの日本化」というテーマを与えられ、守備の文化のない日本に堅守という、韓国とは違うスタイルを解として苦し紛れながらも提示した監督以下日本代表のスピリッツは今後引き継がれていくでしょう。

一つ勝てばそれだけ経験が増えるのですから、決勝トーナメントでのこれからの貴重な時間を大切にしてほしいものです。