まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

村上早紀「桜風堂ものがたり」

2017-02-05 19:00:55 | 読書のすすめ
今日は 雨が降りましたね。
暖房器具が壊れまくりの家で さむさこらえて書いてます。(そこまで?^^;)

さて 村上早紀の「桜風堂ものがたり」を読みました。

今年の本屋大賞にノミネートされている本です。


桜風堂ものがたり
村山 早紀
PHP研究所


書店員 月原一整(いっせい)は 同じアパートの隣人より託された白いオームと暮らしていた。
一整が勤める書店銀河堂は 駅前の星野百貨店の六階にあった。
一整は 文庫のコーナーを任されていた。

銀河堂はたてつづけに数十冊レベルで行われる万引きに悩まされていた。
盗まれた本の値段を補てんするのに、一体何冊の本を売らねばならないことか。
銀河堂には 他店にも誇れる書店員が何人もいたが 
その書店員が 密かに怪しいなと疑っている少年がいた。

そんなおり、福和出版の営業大野より六月に出る新刊のことで相談があった。
団重彦という名の元シナリオライターが出す初小説が 一整の琴線にふれたことがきっかけであった。
あらかじめゲラを読ませてもらい ますます 「この本が売りたい!」と強く思う一整であったが
ある日 万引き犯を捕まえようとしたことがきっかけで 銀河堂を去らねばならないことになる。


主人公の一整の過去がじわじわと明らかになっていくため 常にティッシュとともにいないと辛い状況。
そんな一整がさらに自分が悪いわけでもないのに追いつめられて 結果10年働いていた店を去ることになる。

そんなん 理不尽やろ~!

と思うが 意外とこれが現実に起きそうな事件である。
もし こんな事件が起きても 私は一整を責めたりしないし 攻撃アクションなど絶対に起こさないと思うが
世の中にはこういう理不尽な出来事がまかり通ることがある。

一整が売りたいと思った 団重彦の『4月の魚』という本を銀河堂の書店員が中心となって
なんとかして売ろうとする。

全体を流れる雰囲気は どことなく物悲しいものの優しい。

本屋大賞は 書店員が選ぶだけあって 書店員が売りたい本!である。
そこに 我々は 突き動かされるわけである。

大賞がどれかはともかく 読んでみたかった作家さんがノミネートされた時は
読む機会である。

お勧めです。

図書館でも 「図書館員が勧める1冊」とかいう展開で 各々がお勧めの本を出してもいいと思っている。
図書館員と言っても 好みもいろいろなので きっと利用者さんの琴線に触れる本を提供できると思う。


いがぐりおをクリックしていただけると嬉しいです。いつもありがとうございます。^^/
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コメント (2)
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