貴重な写真を入手しました(笑)。
上海在住のとう・へきかさんがネットからダウンロードしたものです。
上海の人民公園では週末に、魯迅公園は月・水・金に
このような傘がずらりと並べられるそうです。
傘には何か貼ってあります。
傘に貼られたものと同様のものが石の上にも置かれていました。
下の写真を見ると、若者本人はいません。
親や親戚など、退職して時間に余裕のある年代層がほとんど。
「家族が連綿と次の世代に命を繋ぎたい」というのが
今も中国の一般的な人々の考え方だとへきかさんは語ります。
日本の親たちもその気持ちはあると思いますが(私の心にもあります)、
しかし、結婚するか、子を産むかは本人が決めることであるというのが
前提です。
したがって、この写真のように熱心な親同士の婚活は
どうしても違和感がぬぐえません。
へきかさんの話によれば、
大都市上海では、親にそうした活動をしてほしくない若者層や、
婚活は子どもが自分でするものであって、親がどうこうするべきではないという親たちも
確実に増えているそうです。
中国社会の変化はこんなところにも見られるようです。
結婚に夢が持てなかったり、結婚は経済的に成り立たないという日本の事情とはまた違っているように思えますが、いかがなのでしょう。
我が家にも束になって一斉に結婚してほしい孫たちがいますけれど・・・・・こんな政権の元では結婚も勧められません。
上海在住、25歳の滕 碧霞さんに根掘り葉掘り聞いてみました(笑)。それによると、結婚年齢の変化は中国経済の発展が主な原因のようです。
改革解放以前の体制下では中国は農村社会であり、伝統的な婚姻習慣が残っていて20歳前後で結婚するのが「常識」だったようですが、現在中国社会では都市化、高学歴化、富裕化が進み、自分の人生を謳歌するのが当然だという個人主義の考えが普及しています。
多くの女性達は経済的に自立し、自分一人の生活をエンジョイできるようになったので、結婚生活によって生じる複雑な人間関係を上手くコントロールするというような面倒な試練に立ち向かう必要を感じないこと、さらに、もし、貧乏な人と結婚したら自分が自由に使えるお金が減る、子どもができたら自分の時間がなくなることなどが結婚を躊躇わせているようです。多くの女性にとって恋愛への憧れはあるので、恋人はいるけれども結婚はしないという女性がますます増えるのではないかということでした。
男性側から見ると、中国では(余立君さんの相手、周さんが負担したように)結婚は男性にとって莫大な費用がかかることで、それが結婚に踏み切れない最大の要素のようです。
中国で結婚に対して慎重に、じっくり構える若者が増えている状況の底に流れるものは、日本と共通しているみたいですね。
今回は教え子の結婚式に参列するだけでも、あれこれ思うおもしろい体験になりました。こきおばさんのお孫さんたちも、結婚や人生についていろいろ考えておられることでしょう。上海の公園の見合いコーナーの写真、お孫さんたちの目にはどう映るのでしょうか。