中国に来て、日本の政治家で人気があるのは、私が聞いた範囲では
田中角栄さんでした。
周恩来首相とともに、日中国交正常化の立役者だからだという理由でした。
1972年、私は未熟な若者でした。
大きな政治をする人だとは分かりましたが、
自民党だというだけで、田中角栄氏について知ろうともしませんでした。
今、彼の言葉が、どうして心にスーッと染みていくのでしょう。
田中角栄は戦後民主主義の申し子の一人だったんだと、
今は分かります。
彼は、国会で何度も「中国には迷惑をかけた」と発言したそうです。
昭和の政治史をダイナミックに彩る一人であることは確かです。
今日は角栄さんの言葉を噛みしめたい気持ち……。
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東大を出た頭のいい奴はみんな、あるべき姿を愛そうとするから、
現実の人間を軽蔑してしまう。
それが大衆軽視につながる。それではダメなんだ。
政治家を志す人間は、人を愛さなきゃダメだ。
そこの八百屋のおっちゃん、おばちゃん、その人たちを
そのままで愛さなきゃならない。
初めに結論を言え。
理由は、三つに限定しろ。
分かったようなことを言うな。
気の利いたことを言うな。
そんなものは聞いている者は一発で見抜く。
借り物でない自分の言葉で、全力で話せ。
そうすれば、初めて人が聞く耳を持ってくれる。
俺の目標は、年寄りも孫も一緒に、楽しく暮らせる世の中をつくることなんだ。
私はかつて、人の悪口を言ったことがあるか!
誰か一度でも人の悪口を言ったのを聞いたことがあるか!
私は一度もない。
有り難てェことだと思わんとダメですよ。
どんな境遇におかれて辛い思いをしても、天も地も人も恨まない。
国民のための政治がやりたいだけだ。蟷螂の斧と笑わば笑え。
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